第三話

縁日わんすもあ 次回予告
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   シーン1“ほにゃらら”

GM 
 日暮れに差し掛かる頃、突然に降りしきる雨。
 
 にわかに下がる気温と、湿ったにおい。
 
 
 それは、何事もなかったのように、やがてやむ。
 
 
 まるでそんな夕立のような、ひと夏の事件だった。
 
 唐突に訪れて、唐突に去ってゆく。
 
 非常識な非日常の思い出。
 
 
 もしかしたら、思い出すらも……。
 
 
 残されるのは、たった一つ。
 
 かけがえのない、彼女だけ。
 
 
 「どんなに夢見みて願い、否定し拒んでも、
 
  やがて導き出される、身も蓋もない結論。
  
  人はそいつを、現実と、呼ぶんだぜ。
  
  ――――夏休みは、おしまいだ」
 
 
 
 夏雲れありすむ・最終話
 「夕立えんどれす」
 




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