GM |
さて。 灰色に埋もれた街――日告市の、最後の戦いを、最後のあがきを 済ませるため。 お二人は街の外縁へと向かいます。 |
尚 |
さっさと突っ走るぜ。 バイク乗ってるし、喋る余裕は無いだろ。 |
GM |
汚染レベルは6 ただし “仮初”の効果により、 汚染レベルが4にまで落ちています。 対汚染判定どうぞ。 |
ダイス |
12R+4 = [9,4,3,10,2,2,10,2,10,5,8,2][2,6,1]<クリティカル>+4 = 20 124+1D10 = 124+[8] = 132 8R+5 = [4,2,9,10,5,2,7,5][10][5]<クリティカル>+5 = 30 1D10+46 = [5]+46 = 51 |
GM | 麗香さんの侵食率が阿呆ですねぇ。(笑) |
麗香 | なんのことでしょうか? |
尚 |
倍以上違うぜ |
GM |
さて、薄暗い街。 時刻は、表示の上では昼過ぎくらい。 今までだったら、 きっとそろそろ授業が終わるくらいの そんな時間帯。 街はそれでもそんなに明るくはない。 |
尚 |
逆に俺はテンションが上がってきたぜ。 これ以降は、普段UGNとして活動していたはずの時間帯だからな。 |
GM | 何か話すこと、思うモノはありますか? |
尚 |
話すことね。辞世の句でもよめってか。 興味ないな。 |
麗香 |
生きて帰る、それだけかなー 話すことは、もう前回で話し終えた気がします |
GM |
はい。 では、がおんっ! と、尚君のバイクが跳ねます。 って言うか。 人を轢きました。 |
麗香 | とりあえず、新垣くんのほうを一瞥します |
尚 |
反応は? 轢いて、生きているなら呻くなり転がるなりするはずだ。 |
GM | ジャームでしたね。 |
尚 | じゃあ放っておいてそのまま進む。 |
麗香 | では、それに続きます。 |
GM |
ジャーム「ウゥウゥー」 小さな男の子っぽかったです。もとは。 |
尚 |
じゃあその後ろ姿を一瞥して 「ジャームなんぞ、チリより見慣れた」 |
GM |
と、それに気を引かれた瞬間、麗香さんの前にもジャームが。 ずる、ずる、ずる、と。 |
麗香 | 運転判定ですか!? |
GM | そうですね。10以下だとこけます。 |
麗香 | 運転:クルーザーは、バイクには応用できませんよね…… |
GM | ちょっと難しいですねぇ。技能レベルいくつ? |
麗香 | 1…… |
GM | じゃ、感覚素振りで。 |
ダイス | 11R = [10,1,3,2,9,4,10,5,9,4,9][9,6]<クリティカル> = 19 |
麗香 |
頑張ったドライビングテクニック。 「邪魔ですわ!」 |
GM |
じゃ、避けられます。 が、いったん止まらざるを得ないことに気付きます。 二人とも。 大量のジャームが、道の向こうに存在しているのが見えたからです。 体が欠け、腐りかけた人間達。 |
尚 | 「腐ってやがる。BLの見過ぎだ」 |
麗香 | 「あら、新垣さんもそのような単語を口にするんですのね」 |
尚 |
「げぇ! 夏火の口癖がうつった…」頭を抱える。 「まあ、腐ってくれるなら好都合だろ。放っておけば勝手に弱体化してくれるんだから」 と、話をそらしつつ。 |
GM | どるんどるん、バイクのエンジン音が響く。 |
麗香 |
「それで、どういたしますの?」 突破するなら 《インティミデーション》でも取ります? それか、《ショック》 たしか、外縁に向かえば向かうほどジャームが強くなっていくんでしたっけ? 囲まれるフラグかな…? |
尚 |
めんどくせぇなあ。とりあえず迂回してみないか? GM、目的地まであとどれくらい? |
GM | 外縁までですか? |
尚 | そう。 |
GM | 道なりに2kmくらいじゃないですかねぇ。 |
尚 |
なるほど。 それだと、大きな幹線道路があるなら、強行突破してもいいかもしれないな。 まあ、とりあえず楽に通れそうな道がないか探してみよう。 |
GM |
情報:日告市とかそんな感じですかね。 知識の何かでも良かったですが。 |
麗香 | 情報:ビジネスはさっきの例からいくと使えないでしょうし… |
尚 | 「とりあえず迂回できそうな道を探すか」 |
麗香 | 「迂回ですわね」 |
尚 |
「おう」 と言いつつ、俺は社会低いので麗香頼む |
麗香 | はーい |
ダイス | 13R = [8,6,10,7,9,8,2,3,6,3,9,10,1][5,5]<クリティカル> = 15 |
麗香 | 私の役目は、新垣くんを最終決戦まで送り届けることですから |
GM |
何言ってんの。(笑) とりあえず、迂回路を見つけ、バイクを進めます。 |
麗香 | 「こっちですわ!」 |
GM |
ぶろろ…… しかし、迂回する先、する先に、奴らが現れます。 |
麗香 |
「これは……」 新垣くんのほうを見ます |
GM |
ちょっと迂回して突破するのは難しそうになってきましたね。 ジャーム「ぅううぅぅうぅう」 |
尚 | 「外縁部は、どこもこんな感じなんだろう」 |
GM | 腐って、欠けて、そしてまたそれが回復する。元は人間の、ジャーム達。 |
尚 |
「しゃーない。強行突破するかぁ。めんどくせぇ」 広い道路に行き当たったら、そのまま外縁に向かって突っ走ろうと思うが、どうよ。 |
麗香 | いいと思います |
尚 | うい。ではそのように。 |
GM |
では、どうにか広めの街に出ます……。 ジャーム達が、尚君と麗香さんを見つけて、 迫って→来ます! |
尚 |
むしろこっちから轢いていく。 「リアル・デッドライジング」ばんばんぐしゃぐしゃ。 |
麗香 | 「行きますわよ」 |
尚 | 「あいよっと…」 |
GM | ジャームが腕を振り上げ―― |
ダイス | 15R+2 = [2,7,2,6,6,7,8,10,3,4,10,9,9,1,9][9,10][9]<クリティカル>+2 = 31 |
GM |
ぶんっ! と、尚君のバイクを殴ってきます。 |
尚 | データ上バイクは所持品として扱われるんだが、この場合は俺が回避をすればいいのか、 |
GM |
そうですね。 回避しないとダメージが来ます。 |
尚 | エフェクト使わないで素で回避する。 |
GM | はい。 |
ダイス | 1R = [3] = 3 |
尚 | 当たった。 |
GM |
では、27点ダメージ。 いや、尚君狙い。 ばごぉ。 |
尚 |
死にました。 ざんねん! わたしの ぼうけんは ここで おわってしまった! |
GM | 装甲値4で、戦闘服着てるなら、14軽減だから、13点ダメージですけれどねー。 |
尚 |
おおっ HP1残った(笑) |
GM |
なら、満身創痍ですが生きてます。 がしっ。麗香さんのバイクをジャーム達がつかみにかかります。 |
ダイス | 15R+2 = [9,8,5,6,6,2,2,9,10,2,2,6,10,3,6][4,7]<クリティカル>+2 = 19 |
GM | 白兵と対決。 |
麗香 | 運転ですね |
GM |
避けないと、引きずりおろされます。 はい。 |
麗香 | マイナーでジェネシフトしたい気分だ… |
GM | リアクションなので、マイナーはない。 |
ダイス | 11R = [2,6,3,8,1,7,7,7,9,1,6] = 9 |
麗香 | ね? |
GM | がばしゃっ! |
麗香 | 「きゃぁっ!」 |
GM |
タイヤにジャームの腕が絡み、投げだされます。 ずががー。 |
麗香 | では、そのまま電柱にでも頭をぶつけていよう。 |
GM | まぁ、バイクの装甲抜きで2d10くらいダメージ受けておいてください。 |
ダイス | 2D10 = [4,5] = 9 |
麗香 | えーと、戦闘服は有効でしょうか? |
GM |
はい。 UG戦闘服着てるならセーフですね。 ザザーッと、地面を転がりますが、幸い装備のお陰で怪我はありません。 尚君は、視界の端で麗香さんが引きずりおろされたのを見ますね。 |
麗香 | 「私にかまわずに先に!」 |
尚 |
「それしか手が無くなったらな」 その場でタイヤを滑らせて180度反転、逆走する。 とりあえず邪魔なジャームは轢いておこう。 おっと、GMが“今轢いたジャームは12歳くらいの女の子ですね”と言っている。 |
GM |
はい。だけど、ここは外周付近。 下手にジャームがまとまっているところに車を進めると、その屈強な体に受け止められちゃいますよ。 防護点が18点あって、HPも+60上乗せですからね。 |
麗香 |
「共倒れでもなさるおつもりですの?」 まっすぐと、新垣くんの目を見つめて言います |
GM |
まぁ、麗香さんのそばまではバイクをつけられます。 ――ジャザッ。 |
尚 |
そばまでは行かない。 「信用しろよ」と言ってその場で《妖の招き》 対象は麗香。できるよな? |
GM |
ほう。 《妖の招き》なら3回くらい使えてもいいでしょう。 |
尚 |
おっとー。 やったー。 じゃあありがたく使わせてもらおう。 戦闘用バイクに内蔵されていたチェーンを射出して麗香のバイクを引きずる。 |
麗香 |
「……」 複雑そうな顔で新垣くんを見ます |
GM | それ《妖の招き》じゃないじゃん!(苦笑) |
尚 | 演出パワー。 |
GM |
いやー……まぁ、いいか。灯さんの支援もあるし……仕方ない。 エグザイルエフェクトにあるまじき……。 |
尚 |
オルクスの因子をチェーンに埋め込んで媒体にし、先生のエフェクトを使用可能にしているのだ ただ投げただけのチェーンで重いバイクを固定できるわけないじゃないか、HAHAHA |
GM |
後付けですね。(笑) ま、問題ありません。 がしかし、ジャーム達の壁は押し寄せてきます。 人の面影の残る、ジャーム達。 次の瞬間には、ああなってるかもしれない。 |
尚 |
うわぁ。 機関砲よこせ。 |
GM | 残念。普通の銃は彼らにはもはや効かない。 |
尚 | 機関砲だったらさすがに無理だと思うぞ。常人だったら半身消し飛ぶし、戦車ですら貫通するから。 |
GM | だから、装甲値18のHP60あるから、死ぬまで止まらんのですよ。(笑) |
尚 | まあそんな話はどうでもいい。 |
GM |
ま、そろそろ気づいて欲しいところですが。 特に異常に気付かないのであれば、判定をさせましょう。 |
麗香 |
まあ、異常なんて言われても、この街自体がもうすでに異常だらけですし 突破はできないんですね。 |
GM | 突破、試して頂いてもいいですが、戦闘になりますかね。 |
麗香 | …新垣くん、突破してみない? |
尚 | めんどくせーけど突破するか。 |
麗香 | まあ、火力不足PTですけどね。 |
尚 | 倒さなくてもいいだろ。 |
麗香 |
あと、この場合の回避の扱いってどうなります? 麗香さんが新垣くんのバイクに乗っている状態ですが |
GM | 操作者が良ければ二人とも避けます。 |
尚 | ん? 俺は《妖の招き》でバイクごと引きずってきたつもりだったんだが。 |
GM | 引きずってるのなら、回避に-5ですね。 |
尚 |
ちょっとまて。いつまでも引きずったまま走らねーっつーの!(笑) 市中引き回しの刑かよ! 死ぬわ!!(笑) ああもう、しかし確かに強行突破するなら同じバイクに同乗した方が良いな。 その方がいい?>麗香 |
麗香 | ちなみに、運転技能は麗香さんのほうが上ですが |
尚 | とはいえ、おそらくタイタス使わないと辛いかとは思うぞ。 |
麗香 | んー。余ってる経験点で《フィジカルエンハンス》とか? |
尚 |
まあ状況を整理しよう 俺は麗香を《妖の招き》で引き寄せた。俺と麗香の二人と、それぞれのバイクは同一エンゲージに入った。ここまではルールとして正しいはずだよな? |
GM | うん。 |
尚 | で、ここから戦闘開始、ということでいいか? |
GM | どうぞ。 |
尚 | 敵の配置を教えてくれ。 |
GM |
じゃ、5m離れた目の前に、ジャームトループ5体。が、横並びに3つ。 道路幅は10mくらい、かな。 |
尚 | 合計15グループってこと? |
GM | そうですね。 |
麗香 |
《ポイズンフォッグ》とっていればなぁ… 《ショック》で一網打尽にできたのに、 …《ヴァイタルアップ》? |
尚 | 封鎖状態? |
GM | 今は封鎖じゃないけど、前に進むとそうなる。 |
尚 |
マイナーでエンゲージして、メジャーで突破ってできたっけ? 同一ラウンドではできない? |
GM | 出来るけど、最低ジャーム5グループと対決になるね。 |
尚 |
うーん、さすがに麗香が死ぬなー。 ジャームのイニシアチブは0? |
GM | ま、ゼロにしておきましょう。 |
尚 |
道路って事は直線で向こう側まで見えてるよな。 この敵を超えたら、外縁まで戦闘になることなく到達できそう? |
GM |
残念ながら その向こうはジャームがひしめいてて視界が通らない。 |
尚 |
目の前にいるジャームってことだよな、それ。 戦闘フィールドにいるジャームか。 |
GM |
ですね。 オルクス能力で見とおすというのなら、少なくとも能力が続く範囲で途切れてるようにはあまり感じられない。 トループって、1グループ10匹いますからね。(笑) 5グループいたら50名。 15グループいたら、150名です。 |
尚 | その程度の数で2km先が見えないってのは、賭けで突破してみるにはリスクが高いなぁ。 |
麗香 |
諦めろっていうGMからのお達しですね 別の方法を考えますか。 |
尚 |
とはいっても、「外縁まで行く」以外のオプションっていったら、「是色を見つける」だろ? どうやって探すんだ? さすがにアテもなく戻るのはなぁ。 |
GM |
まぁ、もたもたしていると向こうからこっちに来るでしょう。 今は、様子を見るように奴らは→静かにうろうろしてます。 |
尚 |
しょうがない。 じゃあ突っ込むか。 |
GM | 精神か知覚で20目標に降ってみるといいよ。 |
尚 |
精神って特技ボーナス無しかよぅ… んー… |
GM | ま、どうぞ。 |
麗香 | では、知覚で。 |
ダイス | 11R = [9,3,10,3,7,2,4,7,4,5,6][6]<クリティカル> = 16 |
GM |
麗香さんは16なら、何だか違和感に気付きますね。 違和感が在ることに気づく、というか。 |
麗香 | わかった! 実は新垣くんが四季奏先輩だったんですね |
尚 |
麗香あぁぁぁ 頼む、タイタス使ってくれえぇぇぇ |
麗香 |
←あまりタイタス使ったことのない素人なので、よく使い方がわからない …えっと、どのように? |
尚 | 達成値底上げができるんだ。タイタス1個につき1D10だけだけど。 |
麗香 | ふむふむ |
尚 |
…ん? 俺が振ってから決めてもいいのか? いや、さすがに駄目か? |
GM | ま、よしとしましょう。 |
尚 |
おおう。ありがたい。 じゃあ先に振ろう。 精神でいくぞ。 |
ダイス | 8R = [2,10,6,7,5,6,6,3][4]<クリティカル> = 14 |
尚 | すまん。無理だった。 |
GM | なんか、あれって感じはしました。 |
尚 | 頼むわ。駄目だったら俺もタイタス切るから。 |
麗香 |
じゃあ、ロイスを切ってタイタスにしますねー えーと…、夏火さんの。 夏火さんにロイス取ってたっけ? |
GM | 知らないよ。さすがに自分で管理して下さい。 |
尚 | 五話開始時点で、初期ロイスとシナリオロイスとPC間ロイス以外無くなっただろ? 何も取ってなければ、無いままじゃない? |
麗香 |
あ、今回。まだ誰にもロイス取ってないや… GM、いまから夏火さんに取るんで。インスタントでお願いします! |
GM | はい。感情お願いします。 |
麗香 | 振ります |
ダイス |
1D100 = [80] = 80 1D100 = [31] = 31 |
GM | 親近感/劣等感 |
麗香 |
では、そのように。 達成値上昇をします。 |
ダイス | 1D10 = [3] = 3 |
麗香 | …足りなかった |
尚 | (がくっ) |
GM | あと1届きませんね。 |
尚 |
妖怪1足りないめ! おのれ! |
麗香 | では、次に冬水さんのロイスを切ります。 |
GM | はい、何で取りましたか? |
麗香 | 幸福感と不安でお願いします。不安を表で。 |
GM | はい。 |
麗香 | 「そうですわ。こういうときこそ冷静に…! 支部長の言っていた言葉を思い出すのですわ」 |
ダイス | 1D10 = [2] = 2 |
GM |
はい。届きましたね。 では、違和感を覚えた麗香さんが必死にその原因を探ることで あることに気付きます。 |
麗香 | ええ。それはもう必死に。 |
GM |
それは――、さっきから今まで、 ジャーム達がエフェクトを使っていない。 ということ。 炎を吹いてもいなければ、電気が走ってもいない。 |
麗香 | これは幻だ! |
尚 | いや、攻撃は受けたじゃないか。 |
GM |
攻撃はしましたよ? でもエフェクトは使っていない。 腕が伸びてもいなければ、化け物になってもいない。 空も飛んでいないし、バイクを超えるスピードを出してもいない。 |
尚 |
んー? どういうことだ。 “仮初”の効果か? |
麗香 |
「なるほど…。つまり、外縁に近くなれば近くなるほどジャームは強くなる……」 「その代わりに、エフェクトは使えなくなりますのね」 「ですが、だからといってどうすれば……」 |
GM |
麗香さんの台詞に、尚君は、『そうか?』と感じます。 外縁に近づいたジャームがエフェクトを使えない、なんて、そんな理論が通るのか、と。 ま、知識のレネゲイドか、情報のUGN・FHあたりで振ってみて下さい。 |
尚 | 知識で振るか。 |
ダイス | 8R = [1,9,7,9,3,6,1,2] = 9 |
麗香 |
では、こちらは情報で 難易度は? あ、新垣くんだけか。 |
GM |
あんまりふるいませんでしたねぇ。ま、いいか。 なら、以前読んだ論文の一文を思い出します。 いわく、「オルクスの一部が使える、《ナーヴジャック》と呼ばれるエフェクトの被害者は、その一切を支配される」 「しかし被害者にエフェクトを使わせることはできない。支配を行うレネゲイド因子と、内的なレネゲイド因子が拮抗し、意識を取り戻す恐れがあるからである」 要するに、エフェクトを使わせようとする→内的レネゲイド因子が活性化し、支配が覚める→結局エフェクトを使わない ということですね。 |
尚 |
ああ。 そうだそうだ。 あれ、支配した相手にエフェクトは使わせられないんだったっけ。 なるほどーーー。 |
麗香 |
なるほど 理解できました。たしか、そうでしたね… まあ、それがわかったからと言って。どうにもならないわけですが。 |
尚 | ここで《時の棺》を使うと、ジャーム大暴走ということに。 |
GM | いや、判定は終わっているからそれはない。 |
麗香 | 「新垣くん、どうかいたしましたの?」 |
尚 | ううっ、説明が面倒すぎるのでかくかくしかじか。 |
麗香 | 「かくかくしかじかということだったんですのね」 |
GM | ふざけんな。(笑) |
麗香 | すいません |
尚 |
いや、GMが説明したことくらいかくかくしかじかでいいやん。(笑) 「あれ全部、是色の兵隊ってこった」 |
麗香 |
「そういうことでしたのね…」 「だからといって、新垣くんと私の取れる選択肢が増えたわけではありませんのよね…」 |
尚 |
まあ、一方で、是色に攻撃を当てることも勝利条件のうちではあるからなあ。 しかし、全力を出さなくても突破は出来そう、ってこともわかった。 |
麗香 | そうなんですか? |
尚 | エフェクトを使われないなら、リアクションのC値を下げられることもないだろ? |
麗香 | っていうか、四季奏さん。そんなことせずにPCに《ナーヴジャック》しかけてくればいいのに… |
尚 |
やめてー!(笑) 是色は都市全域に《ナーヴジャック》使えるんだから、それやられたら即ゲームオーバー!(笑) |
麗香 |
いや、まだるっこしいなぁ…なんて。 で、リアクションのC値をあげられないだけで、どうやってこのジャームの群れを突破するんですか? |
尚 |
3つくらいタイタス使えば行けるはず。 さすがにそんだけ麗香にロイスを切らせるとジャーム化しそうなので俺が切ろう。 |
麗香 |
いえ。こっちで切りますよ 新垣くんを万全の状態で、クライマックスまで送り届けたいので。 |
尚 | ちゅーてもロイス残り2個になるじゃん、そしたら。(笑) |
麗香 | いいじゃないですか |
尚 |
えー? まだクライマックスじゃないのに。 |
麗香 |
逆に、ここで新垣くんに切らせたせいでダメだった、とかなったら そっちのほうが後悔残りますもの |
尚 | うーん。 |
麗香 |
あと、運転変わっていいですか? こっち、感覚が素で5あるので。 |
尚 |
「そうか、わかったぞ!」 「人類は滅亡する!」 |
GM |
お。 不真面目尚。 |
麗香 | 「いきなり、どうしたんですの? 気でもふれたんですの?」 |
尚 |
「そこは“な、なんだってー!?”と答えて頂きたかった」(児○清さんの声で) 「まあ、冗談はさておき是色を探そう」 |
麗香 | 「え? だから、四季奏先輩は外縁に……」 |
尚 |
「いやまあ、常に外縁にいるわけでもないだろ?」 「どっかその辺りにいるんじゃねぇ?」 「これまでも何度か俺たちと一緒に行動してたし」 |
麗香 |
「その辺り…ですか」 「四季奏先輩のシンドロームを考えると、その辺りといっても視覚の通る範囲にはいなさそうですわね」 「だいぶ、大変な捜索になりそうですわ」 |
尚 | 「まあ、このまま突入するよか目はあるんじゃね?」 |
麗香 |
「そうですわね」 GM、ここで自分はスキルの取得を提案させてください よろしいでしょうか? |
GM | どうぞ? |
麗香 | 《フィジカルエンハンス》を取得する。新垣くん、OK? |
尚 | 俺に聞かなくても良い部分だと思うぞ、それ。(笑) |
GM |
そうこうしていると、目の前のジャームがゆらゆらと近づいてきます。 経験点あるんですか? ところで。 |
麗香 | ん。前回4点もらったので。たしか。 |
GM | エフェクトは一つ当たり2点消費ですが。 |
麗香 |
…ひとつもエフェクト取得してませんし。 塵内くんのぶんをなしと考えれば、あと2個取得できます |
GM | まぁ、消費できるならどうぞ。 |
麗香 |
あってますよね? じゃあ、取得 これでタイタス切らずとも、なんとかなりそう…な気がする。3回制限ですが |
GM |
ジャームはゆらゆらと、おぼつかない足取りで向かってきます。 ざ、ざ、ざ。 |
麗香 | 四季奏先輩を探す場合は知覚判定でよろしいのでしょうか? |
GM |
知覚判定で、もし視界内に居れば探せますが。 いなければ振るだけ無駄ですね。 |
麗香 | …ってことは無駄っぽいんですが |
尚 |
まあとりあえず調べながら行くってことで。 手分けしよう。 通信機あるよな? |
GM |
まぁ、在っていいでしょう。 ざ、ざ、ざ、ざ。 取り囲むように。 ゆらゆらと、人の形をした彼らが、もはや見分けもつかないような彼らが、死体のような彼らが、 ざ、ざ、ざ、と近寄ってきます。 |
麗香 |
…新垣くん、詰んだ? とりあえず、視界内だけでも探します? |
尚 |
知覚判定ってメジャーアクション使うのか? 二話あたりで明文化された気がするが忘れた。 |
GM | まぁ、探すのならそうなりますね。 |
ダイス | 19R+12@7 = [9,1,3,8,7,1,6,9,6,4,5,9,7,5,6,5,1,2,4][10,5,6,6,5,8][6,2]<クリティカル>+12 = 38 |
GM |
なんと言う出目の振るわなさ。 さて。 5m離れていたジャームが、 もはや手を伸ばせば届くような距離にまで 近寄っていますよ。 |
麗香 |
退いても意味はないだろうし… どうせ、追ってくる |
GM |
麗香さんの目の前。 元は女性らしきジャームが、頭を上げます。 がばり。 ジャーム「ゥゥアーーー」 ――! その顔は、 四季奏是色。 是色「ぅあ、あ――ァー」 半分崩れかけた顔、髪は彩りに欠けるけれど、顔の面影から察するに、間違いなく是色――! |
尚 | じゃあ殴る。 |
GM | どうぞ。 |
尚 |
いや、待て。 先に知覚判定頼む。 どうせ《天使の絵の具》だろ。 |
麗香 |
はーい …《フィジカルエンハンス》使用。 |
尚 | で、難易度は38か? |
GM | ですね。 |
ダイス | 11R+1@8 = [8,9,9,4,1,10,10,2,4,8,1][4,6,5,9,10,7][8,2][8][10][10][5]<クリティカル>+1 = 66 |
尚 | すてきーーー |
GM | 無闇に回りましたね。 |
尚 | やっべぇ感動した(笑) |
麗香 | 「見つけましたわ!」 |
GM |
見つけてはいない。 では、四季奏是色か――っと思った瞬間、彼女の顔がぶれ、別人の顔に戻ります。 そう麗香さんには見えるだけですが。 |
麗香 |
「……見つけた気がしましたわ!」 滑った…泣きたい |
GM |
尚君からは是色に見える。 というか、 周囲のジャーム達がみんな是色の顔に見える。 |
尚 | じゃあ反射的に殴りそうになったのを、麗香の言葉を聞いてフリーズする。 |
麗香 |
「これは…いったい……」 戸惑っていよう。 四季奏先輩を探す知覚判定をしてるつもりだったら、なぜか目の前のジャームの顔が変わったので。 |
尚 |
で、バランスをくずして、カブキをやっているみたいな体勢になる。 おっとっと。 |
GM | ジャーム達「うー、ぁーぁううー……」 |
尚 | 「《天使の絵の具》。奴の得意技か…」 |
麗香 |
「どういう…ことですの?」 「四季奏先輩を探していたはずですのに……」 |
尚 |
「つまり幻覚ってこと」 で、視界内に本物の是色はいないのか? |
麗香 | 「新垣くん、ひとつ提案がありますの」 |
尚 | 「なんだ?」 |
麗香 |
「このまま、ここで見つかるかどうかわからない四季奏先輩を探していても消耗するだけですわ」 「始めに新垣くんがおっしゃっていたように、突破を試みてみませんこと?」 |
尚 |
ふーむ。 相手の隠密の能力値の高さから言うと、そうそう何度も成功しなさそうだしなぁ |
GM |
さて、尚君達が戸惑っていると、 ジャーム達の動きがやがてぴたり、と、止まります。 で、静かにうつむいて、ずるずる、と道のわきによる。 |
麗香 | その間に突破しましょう |
GM |
正面に、一人だけ人影が残りますね。 顔をあげて、彼女は言う。 是色「用が在るなら、呼べばいいのに」 こんこん、と、壁をノックするような所作。 |
尚 | 「奴隷になってくれ! ってか?」 |
GM | 是色「新垣君は、相変わらず斜めだね」 |
麗香 |
「おあいにく様。用があるのは、あなたのほうではありませんの」 GMからなんとも言われていないので… |
尚 | で、幻覚を破った麗香さん、あれ本物かい? |
GM |
いや、偽物です。 投影されているだけ。 |
麗香 | ってことは、新しい幻覚…? また、リアクションですか? |
GM |
いや、幻覚だと解るってことです。さっき成功したから。麗香さんは。 見抜いたのであって、かき消したわけではない。 |
麗香 | 新垣くん、こういった場合、自分はどうすればいい? |
尚 |
じゃあセリフとして言い直そう 「麗香、アレ本物?」 |
麗香 |
「………」 アイコンタクト で、なんとか偽者と伝えてみよう。 |
尚 |
麗香は精神戦のエキスパートだから、真偽の判定からアイコンタクトまでお手の物。 というわけで情報交換はした。まだ俺には幻影が見えてるけど。 |
麗香 |
で、どうしたらいいかな? PL的にはもうお手上げな状態なんですが 新垣くん、意見をください… |
尚 |
とりあえず、今の内に知覚判定をしたらどうかな。 是色が隠れているなら探さないといけないし、いないなら移動しないといけない。 まあ、道が開けたのをこれ幸いとばかりに前進しても良いが。 |
麗香 |
では、四季奏先輩を探す知覚判定をしてみます。 いないとは思いますが。 GM、よろしいでしょうか? |
GM | 近く判定はお勧めしない。 |
尚 | エー。 |
GM |
是色「物事は曖昧だ――ね」 是色の幻影が、歩み寄ってきます。 |
尚 | 俺は演出で是色の幻影を破ろうと試みているので、反応しない。 |
GM |
是色「君達のたくらみを、僕は知ってるよ」 是色「それをたくらみって、言うならだけど」 |
麗香 | 「でしょうね。でも、それでしたら早くわたくしたちも操り人形にしてしまえばいいのではなくって?」 |
GM |
是色「操り人形?」 是色の幻影は、首を傾げます。 是色「ああ――うん」 |
麗香 | 「あら? すでにもうわたくしたちはあなたの操り人形でしたか? でしたら、先ほどの発言、訂正しなくてはなりませんわね」 |
GM |
是色「そう言う手はずだったね」 是色の幻影は、薄っぺらく笑います。 是色「繰鐘さんは、そうして欲しいの?」 |
麗香 | 「ご冗談を。わたくしたちがなんのために動いているのか、あなたは先ほど知っていると言ったばかりではありませんの」 |
GM |
是色「ん、ん……ああ」 是色「そうも言ったね。なら、そっか」 心なしか、少し嬉しそうに。 何故か、嬉しそうに。 是色「僕のいた意味は、そう言うモノなのかもしれないな」 |
麗香 | 「言っていることの意味がわかりませんわね」 |
GM |
是色「うん」 頷いて。 |
麗香 | そんな新垣くんをのけて、バイクの運転席に座っていい? |
GM | 尚君が認めるのなら。 |
麗香 |
裏で新垣くんからの許可を得たので、麗香が運転席に座ります。 その幻影を突っ切って新垣くんとヴェールを目指すことは可能でしょうか? |
GM | 可能ですよ。 |
麗香 |
「いまは、あなたの回りくどい言葉遊びにつきあっているヒマはありませんの」 「強引に抜かせていただきますわ!」 って言って、走り出したい。 |
GM | どうぞ。 |
麗香 | では、そのまま後部座席に新垣くんを乗せて外縁を目指します。 |
尚 | 「嫌なら自殺してもいいず…ってぇ、舌かんだぁー!」 |
GM |
是色の幻影が後ろへ流れ、道を進む。 進み、 そして、運転判定どうぞ。 |
麗香 | えと、GM。ひとつ聞いていいですか? |
GM | はい。 |
麗香 | ここで、運転判定連続で何回とかさせられます? |
GM | 1回だけです。 |
麗香 |
おーし! 《フィジカルエンハンス》! 振りますねー |
GM | はい。 |
ダイス | 11R@8 = [10,7,5,3,7,5,6,9,6,9,9][2,10,2,3][9][1]<クリティカル> = 31 |
GM |
はい。では在る程度進むと、 壁が――距離感のつかめない、黒い霧が近づいてきます。 が、 ぶわっと 押し返されます。 宙に浮くように。 後方へ。 両者2d10ダメージ。 |
ダイス | 2D10 = [8,6] = 14 |
GM | バイクは崩壊しませんが、後ろにガシャーンと転がります。 |
尚 | 死にました。 |
GM | はい。《リザレクト》しておいてください。 |
尚 | 《リザレクト》 |
ダイス | Takasi_10 -> 1D10 = [10] = 10 |
尚 | 63%。 |
麗香 | 戦闘服で軽減で4点ダメージ? |
GM | ですね。 |
麗香 |
残りHP6……! 「なんなんですの? いまのは……」 |
GM |
じじじっと、傍に四季奏是色の幻影が現れます。 是色「“覆うモノ(ヴェイル)”の性能」 |
麗香 | 「想定外の状況ですわね」 |
尚 |
さて、是色の幻は見えているが無視してヴェイルを探すぞ。 触りさえすれば勝てるんだし。っつーか、そうでもしないと勝てないっつーか。 |
GM | 是色「四季奏一切の想定レネゲイド濃度、最高値――レベル7の汚染領域に晒されたジャームでさえも、超えられない重力場が設定してある」 |
麗香 |
「……設定? この重力場を設定したなにが、がいるんですの…?」 四季奏先輩の言葉を聞いて、ひとりごちます。 |
GM |
是色「だから、四季奏一切。僕のお父さんだよ」 是色「より正確に言えば、十色のお母さんの方もだけど」 是色「想定できる限り強大なジャームの、気まぐれな一撃程度は、常に防いで街を守るように、設計されている」 |
麗香 | 「誰かが設定したものでしたら、設定を変えられるかもとも思いましたが、どうやら無理なようですわね」 |
GM |
是色は頷きます。 是色「地面との摩擦で推進力を得る機器は、浮遊させられて、この距離以上は近寄れない」 |
尚 | 「いや、どいてもらうけどな。邪魔だし」 |
麗香 | データ的には? |
GM |
達成値100を肉体技能で出すと、1ラウンド手の届く位置に近寄れるとか、その程度。 是色「君達の勘違いを一つ正すと、僕は別に、街を支配しようとは思っていないし、みんなをその――『操り人形』にしようとも考えていない」 |
麗香 | 「でも、やっていることはそういうことなのでしょう?」 |
GM | 是色「そうとも言えるし、そうとは言えない」 |
尚 | 要は、《ナーヴジャック》を使うのが日常動作ってことかね。 |
GM | まぁ、そう言う解釈もあります。 |
麗香 | 「到底、信用することなんてできませんわ」 |
GM |
是色「……」 是色は幻影ながら、学園にいたころのように、遠くを見るようなしぐさを見せます。 |
麗香 |
100越え、1回ならできそうですが 「新垣くん、精一杯の支援はしてさしあげますわ」 「いけますわね?」 |
尚 |
「いや。この場合」 「やるか、やられるか、だろ」 「可能性なんてクソ食らえだ」 |
GM |
是色「……」 是色「手伝おうか」 是色がさらり、と言います。 |
尚 |
俺たちを葬る手伝いだな。わかります。 「ハァ?」 「お前、マゾだったの?」 |
GM |
是色「ん」 首を傾げて。 是色「新垣君と、繰鐘さんは、僕の機能の一部を乗っ取って、本来の作戦をリカバリ・継続させたいんでしょう」 是色「友達が望むのなら、手伝うんじゃない、かな」 |
麗香 |
「信用できませんわ」 「……と言いたいところですが、だんだんとわかってまいりましたわ」 「取り扱い注意の蝙蝠…とでもいったところですの?」 「あっちをふらふら、こっちをふらふら。行動に一貫性がない」 |
尚 |
「ハッ。それに友達、ね」 「お前、本気で言ってんのか?」 「違うだろ?」 「“友達ならこうするはずだ”という論理通りに行動することで、“友達の雰囲気を味わいたい”んだろ?」 |
GM |
是色「ん」 是色「本気と嘘の定義は、死と生を分ける定義のように曖昧だ」 是色「けれど」 けれど、と彼女は言います。 是色「もし、僕が君達のジャーム化を望むのなら、支配するまでもない。“ヴェイル”を取り払えばいい」 そうすれば、あっという間に街は汚染レベル7になって、抵抗の仕様がなくなるわけですしね。 |
尚 |
そうだな。 それは否定しない。 |
GM |
是色「殺したかったり、壊したかったりするなら、さっきのジャームをけしかければ十分だ」 是色「新垣君に返すのなら、友達でいることと、友達のフリをしていることの間に、差は……あるのかな?」 |
尚 |
「哲学的ゾンビの議論でもする気か?」 「俺の答えはこうだ。“外面的な差異はない。しかし、内面的には明確な差異があり、前者より後者の方が軋轢が生じやすい”」 |
麗香 | 「では、四季奏先輩。あなたは、わたくしたちになにを望んでいるんですの?」 |
GM |
是色「…………」 是色「物事は、曖昧だ。曖昧に生まれ、曖昧に死んでいく。だから僕は、何も分からない」 是色は、無表情になって言います。 是色「傾向は指針になるが、しかし曖昧だ」 是色「四季奏一切のプラン通りに僕は戦った。同意したフリをして」 是色「たったひとりとか、孤独だとか、理解されないとか、そう言われる戦いを行った」 是色「そして、負けたか、勝ったか、わからないまま、レネゲイドウィルスの侵食が増す」 |
尚 |
「“本当の意味で何かがわかっている人間なんていない…。誰もがわかったつもりになっているだけだ”、って言ったのは誰だったか」 「忘れちまったが…」 |
麗香 |
「でしたら、そこでじっとしていればよろしいでしょう?」 「何もわからない人間になど、頼りたくありませんわ」 「わたくしは、いま残っているこの世界を救いたいんですの」 「四季奏一切がどうとか、プランがどうとか、そういったことはあまり関係ありませんわ」 「私が欲しいのは、まだこの町に残っている数少ない理性を救う方法ですの」 |
GM |
是色「――」 是色「たしか、早乙女さんが訊いてたよね」 是色「全てが無意味なんかじゃないって」 是色「だったら」 是色「ここに居る、僕は」 胸に手を置いて。 是色「君達が見出した、『四季奏是色の意味』なんだと思う」 少しだけ、緩やかに微笑んで。 |
尚 | (…まるで鏡だな) |
GM |
それはまるで、鏡写しの記憶の投影のように。仮初の思い出のように。過去の誰かと会話するように。 四季奏是色は、きっと、システムに限りなく近い、主体の存在しない、現象だったのだろう。 だから、人は『現象の意識』を理解できないように、互いに理解しあえない。 しかし―― 四季奏是色という『個』を、周囲の人間は、間違いなくそこに、見出していて―― その、名残が。 在るのだとしたら。 是色「連れていくよ。多分、僕がいる場所へ」 是色の幻影は、手を差し伸べます。 是色「“彩める空(monotone sky)”は、決めあぐねている」 そう、意志がないゆえに――それは、生物の進化のような――現象に、過ぎないゆえに。 だから、“仮初”の操作を断ち切ったところで――それは単純な生物の防衛本能のような行動で――動きは停止していたのか―― そもそも、あの装置を襲ったことも、ただ人々の反抗的な意志と呼応しただけだったのかもしれない。 |
尚 | 入力がなければ出力ができない、ってことかね。よくわからんが。 |
GM |
そうですね。 是色「物事は曖昧だ。けれど、その物事を愛せるのが、きっと人間、なのかな」 |
尚 |
「…自分の定義もできてねえのか。まあ、そりゃそうか…」 「偉大なるブラックボックスか」 |
GM | 是色「この街はすっかりグレーだけどね」 |
麗香 |
「なんとも、都合の良い話ですわね」 と、軽口を叩くように四季奏に言ってみよう。 「新垣くんは、どういたしますの?」 |
尚 | 「来いって言われたなら行くさ。このまま外壁につっこむよりは、その方が楽そうだ」 |
麗香 | 「……新垣くん、出発してからずっと考えていたことがあるんですの」 |
尚 | 「なんだ」 |
麗香 | 「回線を繋げれば、一瞬だけこの街を好きにできる……。夏火さんはそうおっしゃっていましたよね」 |
尚 | 「ああ、そうだな」 |
麗香 | 「もしよかったら、できたらですけれど二人で同時に回線を繋げませんか?」 |
尚 | 「んん? そりゃ構わないが、なんでまたそんなことを」 |
麗香 | 「誰にだって、叶えたい願いのひとつやふたつはあるものでしょう? そんなことより、行きますわよ」 |
GM | はい、シーンカット。 |