第五棺

未だ終らぬ我々の埋没the Color of monochrome

Middle Phase 6
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   ■シーンプレイヤー:新垣尚・繰鐘麗香◆

GM というわけで、登場侵食どうぞ。汚染3レベル。
ダイス 12R+4 = [10,9,10,6,10,3,5,1,4,7,5,6][10,5,4][8]<クリティカル>+4 = 32
117+1D10 = 117+[7] = 124
8R+5 = [6,2,8,9,9,9,5,5]+5 = 14
1D10+46 = [8]+46 = 54
GM わーお。
ひっ
2倍
GM はい。



GM さて。曇天模様の空の下。灰色の街。ガレージ内です。
ビニールシートが広げられています。
そして、お菓子とかジュースとかが置いてあります。
麗香 「………?」
まさか…糸緒!?
GM いや、三枝歯車と産方可愛子。
麗香 ですよねー。って、なんだとー!
なん…だと?(笑)
麗香 最後に出番欲しかったんだね、三枝くん……
「よう」
GM 歯車「こんにちは」
麗香 「あら……意外に元気そうですのね」
「これからピクニックか?」
GM 歯車「貴方の冗談はいつも詰まらないですよね。新垣先輩」
くそっ、歯車ァ…(笑)
GM 可愛子は胸元を抑えて、けほけほしてます。
一応再生はしてもらったけれど、さっきまで穴が空いてましたからね。
可愛子「こほ……えっと、ま……お菓子……貰って来たから^−^;」
可愛子「食べて……けほっ、いいって」
「お前は無理すんなよ…」(汗)
「用があるなら、呼んでくれればこっちから行くっつーの」
GM 歯車「用って言うか……僕達じゃ不満でしょうけど、見送りが要るかと思いましてね」
「不満だと思うなら来んなや」
麗香 「他意は…ありませんでしょうね?」
「まあ、好意はありがたく受け取らせてもらうが、勘違いはするなよな」
「俺は行きたいから行くんだ」
「お前もやりたいことをやれよ」
GM 歯車「だから、別に止めません。繰鐘にも、先輩にも、執着はもはやない」
馬鹿らしそうに、板チョコを律義に割って口に運んでます。
麗香 「いいんですの? 新垣くん」
「良いも何も。いまさら社交辞令なんて馬鹿らしいと思わないか?」
しかし、実は甘党の俺としては、菓子が貰えるのは嬉しい。
オ○オとかハー○ェストとかあったら貰って食おう。
GM あります。
果実さんがもそもそ溜めたものが。
やったー。
ワーイ
がつがつむしゃむしゃ。
麗香 「…わたくしの邪推だったようですわね」
肩の力を少しだけ抜きます。
GM 歯車「まぁ」
ちょっと間を置いてから。

歯車「早乙女が死んだそうですね」

パキン。
チョコを割って。
俺たちにわかるのは行方不明になったってことだけだけどな…(笑)
GM まぁね。
まあ、あの状況では、死んだと考えるのが無難か。
麗香 「そうですわね」
じゃあ、こっちもパキンとチョコを割ろう
「早乙女さんは、なにもせずにはいられないコですから」
そして、産方の口に突っ込む
GM 可愛子「むぐー! ><」
けっほけほ。
いや、そんな!(笑)
流し込んだわけじゃないだろ?(笑)
GM 歯車「殴るしか能のない馬鹿だった。理解力とか、他人を慮るとか、そう言うのとは無縁の」
麗香 「その通りでしたわ」
パキン
突っ込む
GM 可愛子「むぐぐー! ><」
可愛子「なんでこっちに! (・□・´;;」
麗香 「わたくし、お菓子の類は戦いの前に口にしないことにしていますの」
パキン
突っ込む
で、次第に涙ぐみ始めよう
「だからって他人の口につっこむなよ…」
GM 可愛子「…………」
むぐむぐ。
可愛子「(うっわー、空気読めない子だ、この子。すっごく空気読んでない。可愛子に言われちゃお終いだけど、読めてない。マジ読めてないんですけど〜〜)」
可愛子、戦慄。
(爆笑)
GM チョコ呑み込んで。
可愛子「まぁ……早乙女結花さんにはお世話に……なったからね」
可愛子「……」
複雑な顔をします。
可愛子「なんで、早乙女さんは、可愛子にあんな執着したんだろう……」
麗香 「バカだからですわ」
「どうしようもない、バカだからですわ」
パキンパキンパキン
GM 歯車「生きる理由が欲しかったんですよ、多分」
可愛子「そっか……可愛子は早乙女さんが生きるための理由づけだったんだ?」
歯車「食い物にされて、利用されてただけじゃないですか」
「まあそうとも言えるが。お前、相変わらずやさぐれてんのな」
GM 可愛子「うーん…………」
可愛子「可愛子ぶっちゃけかなり不快で負担だったけど……今なら許せる、かな……許せない、かな……」
麗香 「許す必要などありませんわ」
「許す、許さないなんてまた会ったときに決めればいいんですわ」
そう言って、いままでパキンパキンしていたぶんを自分の口に流し込もう
GM 可愛子「そう……^−^;」

可愛子「それより……あの、ね、ごめんね」

可愛子「可愛子のせいで……、計画が……それで……二人が…………その。他の人達まで。まきこんで……」
凄く言いづらそうに、彼女は言います。
反乱の件について。
可愛子「もう……世界は……駄目って聞いて……思って……、……」
可愛子「可愛子は……『あ、そうか。もう、私が何してもどうにもならないんだ』って思った」
同時に、それは、もう、頑張らなくてもいい、という、安心感。
可愛子「…………」
可愛子は黙りこみます。
麗香 「何をしてもどうにもならないことなんて、世の中には腐るほどありますものね」
「でも、だからといって努力をしなくてよいというわけではありませんわ」
「うわー、すっげぇ正論」
ひでぇ。ひどすぎる。言葉の暴力。
GM 歯車「それは綺麗事だろう、繰鐘」
歯車「努力をしなくていい、努力をしなくてはいけない。それを決めるのはただの個人だ」
麗香 「……わかってますわよ」
「でも、そんなふうに言われるとわたくしたちがこれからしようとしていることがバカらしくなってくるではありませんか」
「…せっかく、帰ってこようって思えたのに」
GM 歯車「馬鹿らしいだろう」
歯車「馬鹿らしいことこの上ない。何にもならない。何かになるかもしれないが、何かにならない確率の方がずっと高い」
「まあな。もし成功したとても、せいぜい“しばらく保つかも”って程度だ」
「しかも作戦の実行者は確実にジャーム化するらしいしな」
「あーあ、割にあわねえ」
GM 歯車「僕達が悪いみたいに言うなよ。怨みがましいこと、押しつけがましいことを言うな」
歯車「僕達は頼みこまない。願いもしない。救って下さいと、思いもしない。むしろこのまま終わった方が清々すると感じている」
歯車「無事帰って来たところで、お帰りとも言わないさ」
可愛子「い、いや、そのくらいは言うけど……^−^;」
「安心しろ。そもそも期待してねえ」
「感謝も賞賛もいらん」
麗香 「それでも、かまいませんわ」
「あなたたち程度でも、理由にはなりましたから」
GM 歯車「そうだ。それで構わないんだ。あんたらは」
歯車「究極的に言えば、自分のためだけに――最後の最後まで自分のためだけに、自分の身勝手で動けるんだ。貴方達は」
歯車は、コーラを律義に紙コップに注いで口にします。
歯車「僕は……そんな貴方達が、少しだけ、羨ましいと思うよ」
可愛子「……可愛子たち、負け犬は、ここでのんびり、余生を待つよ。^▽^;」
「誰もが…」ふと、食べる手を止めて、言う。

「誰もが、選択をする」

「今日のランチは焼肉がいいか、寿司がいいか」
「恋人を優先するか、仕事を優先するか」
「馬鹿馬鹿しいことから、人生最大の決断まで」
「自分の知識と経験を総動員してな」
「そうやって、“最良の選択肢”だと思う方を選ぶんだ」
「時に、それは間違ってることもある。より悪い結果になることもよくある」
「だが、人間というのは、常に良い方へ進もうとする。その点だけは、悪いことじゃ無いと思うね」
「たとえその結果が、どうなったとしても、だ」食べ終わった菓子の袋を握って圧縮し、言う。

「お前らも最高の選択を探せよ」

ゴミを捨てる。
GM 歯車「……」
可愛子「……(´・ω・`」
可愛子「可愛子は……」
可愛子「可愛子は、もう、辛いのも、苦しいのも、覚悟も、たくさんだ……怖いよ、怖い。痛いよ、痛い。全部なくなっちゃえばいいと思う」
可愛子「もし、何とかなったら、また、頑張らなきゃいけないもん」
可愛子「だから……この安らかな諦めを、奪いに行く二人が、ちょっと、憎らしい」
可愛子は、静かに微笑んで、そう言います。

可愛子「だから、行ってらっしゃい」

「そっか」
「気をつかわせて悪かったな」
「ちょっと行ってくらぁ」
GM 歯車「……ああ。お菓子食べながら、おしゃべりしながら、ぬくぬくと横になって、待ってますよ」
「好きにしろ」
麗香 「三枝くん、産方さん。達者で」
「……新垣くん。そろそろ行きましょうか」
こっちも最後に産方さんに言葉残そうかなぁ…
GM 可愛子「農業の勉強とか、いやだなぁ……><」
そんな風に言いながら、彼らは二人を送り出します。

荒んでしまった心。
擦り切れてしまった感覚。
崩れてしまった常識。

もう、考えることすら。未来を見ることすら。絶望的で、面倒臭い。やりたくない。
死んでいった人達を思い出しても、涙を流すことすらできない。
世界を救いに、死地へ向かう人達に、皮肉でしか手向けの言葉を投げかけられない。

そんな、この灰色の街に染まってしまった、同じ時代を生きる若者たちが、
歪んだ笑顔で、二人を送り出してくれます。
麗香 走り去ったあとに、尚くんに少しだけ問いかけようかな
何だ?
三千円貸してほしいとか言うなよ
麗香 「まだ、守るべきものがあったのですね」
「わたくしが守ろうと思っていた怠惰な日常なんて、もうとっくに崩れ去ってしまったものだと思っていましたわ」
「守りたいと思う物だけが守るべき物になり、そのために命をかけられる」
「いい時代になったもんだ。ハッ」と、あざけるように言う。
麗香 「三枝さんや産方さんはああ言ってはいましたけれど、この作戦成功させたいですね」
「ついさっき、そう心から思いましたわ」
「そうか。そりゃ何より」肩をすくめて。
麗香 「つくづくお手軽ですわね、わたくしも」
肩をすくめた尚くんに返すように
苦笑します。
「フレキシブルって言えよ。そうしたら、どうでもよくなるから」
麗香 「本当はわたくし、四季奏先輩の真意が聞けたらあとはどうでもいいって思ってましたの」
だろうな!(笑)
麗香 「でも、新垣くんの言葉で無意味な行為なんだと気づいて……」
「でも、まだあのような方々がいるのでしたら、頑張れますわ」
GM どるんどるん。

エンジンがかかる。

空は前途を祝っているかのように

あいにくの曇天模様だ。

実に、閉塞的で、何処にも行けないような、行き場のない心持ちにさせてくれる。

「国破れて山河在り、か」
麗香 「たとえほんの少しの延命でもいい。この作戦、フレキシブルに成功させますわよ! Light」
「あいよ。お手柔らかに頼むぜ」

GM そんな空が
明けることは
きっと、もうしばらく、ない。

けれど、彼女は――
彼女は。
願いとも呼べないくらい儚く、思ったそうだ。

――あの澄んだ空は、今度はいつ、見られるんだろう――

――と。
新垣尚と、繰鐘麗香は、その彼女の元へと、向かう。





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