第五棺

未だ終らぬ我々の埋没the Color of monochrome

Middle Phase 5
←前へ 次へ→



   ■シーンプレイヤー:新垣尚・繰鐘麗香◆

GM さて、では次のシーンですが……もう会いたい人もいないのであれば、覚醒にしましょうか。
麗香 合流シーンですね
GM はい。
まぁ、汚染レベル3でどうぞ。
ダイス 8R+5 = [7,9,5,9,7,2,1,1]+5 = 14
41+1D10 = 41+[5] = 46
麗香 ふふ…このために侵食をあんだけ必死になって上げてたのさ…
(ハッタリです)
俺はどうせジェネシフトするから関係ないがな!(笑)
ダイス 8R+4 = [9,10,9,6,7,2,1,6][3]<クリティカル>+4 = 17
GM まぁ、お二方成功ですね。
麗香 防壁を厚くしてきたので



GM ふっと、お二方気がつくと、果実の研究室の中です。
半分瓦礫。電灯ちかちか。
「長かった…」
麗香 「そうですわね…」
GM 果実「実際の時間はそんなに経ってないわん」
麗香 「そう……なんですの?」
「俺は十歳くらい無駄に年くった気がするよ」胡蝶の夢か。
GM 果実「うん。3日くらい」
十分長ぇー!(笑)<3日
GM 果実「……突っ込みどころでしょうよん。わ・た・し・ぃ、3日もこうやって君達待ってるほどお人よしじゃないって」
手をひらひらさせます。
果実「まぁ、3分とは言わないけれど、30分はたってないわん」
麗香 手のひらを見つめて、握ったり開いたりを繰り返してみます
(やっぱり…、あの力は手に入らなかったみたいですわね)
「なんにしても、この状況を見るに事態はなにも好転してはいないのでしょう?」
「わたくしとしては3日後だったとしてもあれからすぐだったとしても、どちらでもかまいませんわ」
「仮初はまだここにあって、わたくしたちのなすべきことはなにも変わっていない……のでしょう?」
GM 果実「まぁー、ね」
ふふん、と、馬鹿にするように吐息をもらします。
麗香 それに怪訝そうな表情を返します。
「お前、ぶれないなー…」
前のシーンであんなにぶれてたのに!(笑)
GM 果実「さて、無事“仮初”と君達は接続されたわん」
麗香 「おかげさまで、懐かしい過去を体験することができましたわ」
GM 果実「それは副産物だけど」
麗香 「その副産物こそが力になる、なんてこともあるかもしれませんわ。新垣くんは、そう思いませんこと?」
「まあ、決意を新たにする役には立つかもな」
やんわりと麗香の言うことを肯定してみた。
GM 果実「勘違いしないようにねん。あれは、ほとんどの意味で、『鏡移しの自分』よ」
「誰かそのものですらなく、俺たちが『そうあってほしい』と望んだ誰かが映し出されてたんだろ」
「記録ビデオよりももっとひどい」
GM 果実「そうねん。それだけじゃ、ないけど。むしろ、イメージの反映だから、『こうではないでほしい』というのも映るわ」
麗香 「その通りでしたわね」
少し不機嫌そうに、唇を尖らせます。
GM 果実「要するに、現実と大差ないーって、こと。さて。あとは“彩める空”と接触してもらうだけだけど」
麗香 「四季奏是色……“彩める空”ですわね」
GM 果実「そう」
果実は頷きます。
果実「街の外周に近づくほど――つまりは、“ヴェイル”や“彩める空”に近づくほど汚染は酷くなると思うけれど」
果実「“仮初”と同期したから、ある程度は軽減されるはず」
麗香 「随分と便利ですわね…」
「移動手段は何かあるのか?」
「正直、歩いて行きたくないんだが」
なんとかならんのか。
麗香 クルーザーだったら、麗香さん運転できるんだけどね…
GM 果実「瓦礫も酷いから、乗用車だとかえって苦労すると思うわん」
果実「わ・た・し・はぁ、知らないけど。装甲車が無事なら……あとはバイクってところかしらん」


麗香 運転で転落ですね、わかります
すぐタイヤがパンクしそうだなぁ。
まあ、他に手はないか。
麗香 いま思ったんだけど
ん?
麗香 麗香さんも尚くんも
バイク乗ってたほうが回避高くないですか?
高いっつーても、ダイス1個増えるだけだからな。俺。
ぶっちゃけどっちでもいいというか。
麗香 こっちは4個増えますからねー…
死活
調達判定ですか?
GM その・とお・り。
麗香 うーむ…
ここで思い切ってジェネシフトしちゃうのも手か
…調達ってマイナーあったっけ? そういえば
まあ、そこはGM次第かな。
GM ないです。が、まぁ、無理にやりたかったらどうぞ。(笑)
麗香 んー、尚くん
麗香 四季奏と遭遇した直後に自律判定きそうで怖いのは自分だけ?
遭遇した直後かどうかはわからないけど
衝動判定は来るんじゃないか?
セオリー的な意味で。
麗香 ……上げすぎるとやばいかな?
ぶっちゃけ、ジェネシフトしたって、ダイスが1個か2個増えるか増えないかでしょ?
そんなに頑張って上げなくても良いんじゃない?
いや、俺は頑張らないとまず無理だけど。(笑)
麗香 いや。そうだけど、四季奏戦までには161以上にはしておきたいなぁ…って
何をする気だ(笑)
ジャーム化しないつもりじゃなかったのか?(笑)
まあ、ロイス7個残してたら、侵食率が200超えてもぎりぎりなんとかなるかもしれんが
麗香 尚くんの精一杯の支援
支援してくれるつもりならなんでエフェクトとってくれんかったんや(笑)
いらんいらん(笑)
麗香 後悔しますよー
て、てめぇ(笑)
麗香 やるなら、全力を尽くしたいじゃないですか
だから、それならなんでエフェクトを取らなかったのかと。(笑)
麗香 《リフレッシュ》でいいかな、って思っちゃったから……
語り部役なら、ここに夏日さんがいるからなんとかなりますよ
まあ、真面目な話、やるっていうなら止めないけど。
GM で。
相談済みましたか?
とりあえず俺から振るかー。
麗香 んー。ジェネシフトしてみます。調達判定のときに。
GM、クライマックス入ってから、戦闘までの間に複数回ジェネシフトしてもいい?
GM どうぞ。
うい。
じゃあ
とりあえず調達判定でバイクを探そう。


目標値っていくつだったっけ?
GM どのバイク?
一番高いのは、戦闘用バイク。
目標値15
次が大型。目標値7です。普通のは6、スクーターは5ですね。
麗香 なるべく高性能なのがいいなー……
15は届きそうにないなあ。
強度から言って、戦闘用に乗りたくはあるけど。
麗香 ここで失敗したら痛いですよね…?
……尚くん
ん?
麗香 《天性の閃き》頼める?
…。
すまん、リスペックしたときにそのエフェクトは削っちまった。
麗香 ……ノオォォォォォォォォォォォ!
あったとしても、ダイス3個じゃあんまり成功率高くないし。
麗香 ……3個なんですか?
社会3だからな。
麗香 社会7です。こっち
麗香にバイクを2台探してもらうってのあり?
GM 1台目成功してればあり。>2台。
失敗した場合、種別を変えてもう一度振るのもありにしましょう。
じゃあ麗香に先に振ってもらうのがいいな。
それでも戦闘用は成功しにくそうだが、まあ何を取るかは任せる
麗香 ん…。じゃあ、万全を期してジェネシフる
剛さんのときの後悔を繰り返さないために……!
UGNなら、戦闘用くらいあるだろう…
GM あー。待てよ。
二人合わせて3回挑めることにしましょう。ただし、
失敗した種別は二度は挑めない。
成功したら、もう一度振れるということで。
麗香 ジェネシフト〜
振っていい?
GM どうぞ。
ダイス 7D10 = [2,7,2,8,8,7,8] = 42
42も上げたんか。
麗香 あとは運かぁ…
戦闘用で
ダイス 12R+2 = [9,5,1,5,3,10,2,3,6,1,7,5][7]<クリティカル>+2 = 19
GM 成功。
イニシアティブ修正-3、攻撃力+5、装甲値+4です。
麗香 1台確保…
「新垣くん、ありましたわよ!」
がさごそがさごそ
「…………」その後ろ姿を見て、いいとこのお嬢様にあるまじきスキル、と思っている。
まるでゴミバケツをあさるアイドル。
麗香 続けて、戦闘用
ダイス 12R+2 = [4,2,1,7,10,3,6,10,8,5,1,9][10,10][10,1][1]<クリティカル>+2 = 33
GM まぁ、UGNの倉庫に、まだ使えそうなバイクが残っているのを発見します。
どるんどるんとエンジンがかかる。
やべぇ、調子良い(笑)
すげえ、ありがとう(笑)
ジェネシフトしただけの価値はあったな。
麗香 これでも覚悟が甘いというか、改悟ー!
GM、早めに終わったのでバイク以外の調達も試みてみていいでしょうか?
GM そうやって後から言うところがなーと思うんですが。(笑)どうぞ。
麗香 尚くん、なにか欲しいものあります?
いや、もう俺が欲しい物はないぜ。
麗香 ……ふみゅ。なら、アレにしよう。
意味はないかもだが、UG戦闘服
GM どうぞ。
麗香 さすがに、もう無理でしょうけど。
ダイス 12R+2 = [4,8,8,3,4,6,4,2,6,1,6,10][3]<クリティカル>+2 = 15
GM おう。ぴったり成功。
ほんと今日絶好調だな。
一回成功するのですら5、6割くらいの確率だと思ってたんだが。
麗香 「あら…? これは……」
GM バイクに、戦闘服がひっかけて在るのを見つけます。
麗香 「………新垣くん」
尚くんを呼びます
「なんだ」
麗香 「もしかしたら…、本当にもしかしたらですけれど。なにかの役に立つかもしれませんわ」
そう言って、UG戦闘服を渡します。
「ありがとう。助かる…が、これはお前が着ておいた方がいいんじゃないか?」
俺、〈RC〉大して使わないし。
あ、回避するときには使うか。リスペックしたの忘れてた。
麗香 実は麗香さんは一話から所持しています
じゃあありがたくもらおう。
「ありがたい。助かる」
麗香 ただし、PLが効果をよくわかっていないために適用されたことは一度もナイ
いや、普通に振れるダイスが増えるだけなんじゃないか。(笑)
麗香 そうなの?
〈RC〉限定だけどな
というわけでUG戦闘服を装備するぜ!
GM はい。

麗香 「それにしても、新垣さん……」
尚くんにUG戦闘服を着させながら、そう言います。
ちょっ(笑)
お前はメイドか何かか。
着替えくらい自分でやるわ! 恥ずかしい!(笑)
麗香 「こんな任務に参加するなんて……、本当は死にたいんですの?」
「ひょっとしてジャームになっていたり…、もう狂ってるんじゃありませんの?」
「かもな」
「ま、そりゃ確かに非常識だよな」自殺まがいの任務を受けた上に、“できたら街の外に出たい”などと望んでいれば、狂っていると思われるのも無理はない。
麗香 「ええ。その通りですわ」
「こんな作戦、常識の範囲外ですわ」
「だがな。常識ってのは何だ?」
「正常ってのは何だ? 普通ってのはなんだ?」
麗香 「……え?」
尚くんの言葉に、意表をつかれます
「“常識とは18歳までに身につけた偏見のコレクションのことをいう”。アインシュタインの言葉だそうだ」
麗香 「それでは、新垣くんもわたくしもまだ常識を身につけていないということになりますわね」
「そうか? 本当に? お前、よく“これだから普通の方々は”って言ってたじゃねぇか」
麗香 「……聞いてたんですの? 最近は、人前ではあまり口にはしていなかったのですが……」
「ああ。支部に帰ってきて、反乱の話を聞いたときに言ってたよ」
麗香 「………」
「悪い。話がそれたな」
「人間は、大抵、これまで自分が経験してきたことを元に、物事を判断する」
「お前が俺の判断や行動を理解できないのだとしたら、それは、お互いの経験や知識の間のずれが大きかったからさ」
「俺は、自分から死ぬ気はないが、あえて生き延びたいとも思ってない。それだけだ」
麗香 「わたくしは、雪吹さんや灯さんとは違いますわ」
「ですから、新垣さんの判断や行動を理解できる自信はそれほどありませんの」
「なるほど」
「じゃあ、言い換えよう。お前、もし明日死ぬとしたら、どうする?」
「家に引きこもって、布団被って震えてるか?」
麗香 「いまを精一杯生きますわ。明日死んでしまうのでしたら、それぐらいのワガママは許されますでしょう?」
「それと同じだ」
麗香 「同じ…なんですの?」
「そんなにおかしいか?」
「自分の意志で自由に生きたい、と望むのは」
「ここでこうしている限り、俺たちは、どこまでいっても是色の駒なんだぜ」
戦略シミュレーションの一般兵の気分がよくわかる。
麗香 「ひとりの意志で自由に生きれるほど、世の中は甘く出来ていませんわ」
「でも、だからといって」
「だからといって?」
麗香 「自らの意志で、自由に生きたいと望まないわけにもいきませんものね」
「まあな」
「それに、幸か不幸か、“世の中”ってやつはすでに崩壊した」
「やるなら、今だ」
麗香 「……ですわね」
『世の中が崩壊』という言葉を聞いた瞬間、少しうつむこう。
「今回の件の大本は支部長の話によると、四季奏一切なのでしょう?」
「計画したのはそうだろうな」
「是色は、自分のことを神様だと言っていたが、それはあくまで“他人を自由に操れる”という意味の上でのことだ」
「複雑な計画や調整をしたのは他の人間と考えるべきだろう」
麗香 「でしたら、せいぜい一泡吹かせてあげないといけませんわね」
「そうだな」
「ま…、是色もきっと、生まれつき、まともな人付き合いなんてしたことがなかったんだろう」
「なにせ、出会う人間は、みんな自分が《ナーヴジャック》で“思った通りに操れる”相手なんだからな」
「生まれてこの方、ゲームしかない世界で生きてきたようなもんさ」
「むしろ、台風に近いと思うね」
「“そこにあるだけ”の存在」
「人の形はしていても、人間と同じように扱おうとしたら、失敗する」
とはいえ、差別に繋がりそうな物の見方なので、こういう視点はあまり好きじゃあないが。
「おそらくあいつには、自分の考えなんてものはないよ」
だから、何を聞いても疑問系ばかりで答えたんじゃないか。
麗香 「……それが、こんなふうになるまで事態を進行させた言い訳になるとでも?」
「…とんだお子様ですわ」
「確かに、環境的に、自我が発達する機会がなかった、という可能性はあるな」
「ま…ともあれ」
「そんな奴に、自分たちの命運を託したのがそもそもの間違いだったってこった」
麗香 「ようするに、結局はわたくしたちの責任……ということですわね」
「俺たちっつーか、UGN上層部かな。ま、他に選択肢が無かった、っていえばそうなんだろうが…、それでも、自分のことは自分で、ってのは当たり前のことだ」
麗香 「その通りですわね」
「そのうえで、四季奏一切にも間違った子育てをしていた責任を取らせて上げますわ」
そればっかりはなぁ…。オーヴァードと人間の無力さに文句を言うわけにもいかないしなぁ
「なら、お前も気をつけろよ」
麗香 「………へ?」
「自業自得。自分がした行いは、良いことでも悪いことでも、自分に返ってくる」
ある時はいい結果として、ある時は悪い結果として。
麗香 「…なにがいいたいんですの?」
“仮初”でのことを思い出して、すこしむっとします
「今回は、たまたま一切と是色が俺たち共通の“標的”になったが、場合によっては、俺たちが狙われる可能性もあった、ってことさ」
「人の上に立つつもりなら、なおさらな」
「明日は我が身」
麗香 「そのときはそのときですわ」
(ニヤリと笑って)「じゃ、行くか」
麗香 「ええ。誰かに狙われる、ことを心配する前に」
「今回の“標的”が操るジャームたちに狙われないかどうか心配しないといいけませんわね」
GM と言ったところで。
こんこん、と。ガレージの扉がノックされます。
「使ってるよー」と冗談を言う。
GM 「……」と、向こうは少し沈黙した様子で。
やがて、
ガラガラと扉が開かれるのでした。




  ←前へ
          次へ→
    灰色の街へ戻る