第三棺

尊く懸命な輝きの埋没the Twinkle of monochrome

Ending... 3
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   ■シーンプレイヤー:早乙女結花・新垣尚◆

GM さて。
結花さんと尚君のシーンに移ろうと思いますが、大丈夫ですかー?
お、お先にどうぞ
結花 んー。GMとしての構想は?
GM 脱出前に、ちょっとしたごたごたがあるんですよ。
二人は一緒にやるつもりです。
が、
灯さんのシーンが欲しいです?
結花 個人的には欲しいですね。
灯ちゃんがジャーム化して、それを見て結花さんが呆然とするシーンが(笑)
GM ん。
ああ。俺の希望としては走行中の列車内のシーンをやらせてもらいたい<灯のシーン
あと、当然、俺の演出内で灯は死ぬので、何かあるなら先にやってもらいたい
GM わかりました。では先に、尚君と結花さんのシーンをやりましょう。
合同で。
合同?
んー、OK。
GM はい。



GM ――電源は入った――
 ブウウウンン   と、列車に光が灯り――唸りを上げます。
可愛子「よっしゃー!(≧▽≦)/ あとは出発させれば――」
と、可愛子が出発をさせようとしたところで。
それを遮る人物がいます。
がし。
可愛子「――え?」
手を掴まれて。

 …… 秋土青藍。

青藍「四季駅で止めて頂けませんでしょうか」
可愛子「四季――って、なんでっ? これで街から脱出するってゅうのが、カガヤキ倶楽部の――」
「残念なことに」ちらりと可愛子の方を見て、すぐに視線を戻し。
「カガヤキ倶楽部はもう無い」
「エンジン、運転手、切り札のレネゲイドクリスタル。それが計画の骨だったが、現状はどうだ? まだ残っているのは? カガヤキ倶楽部の計画の実行は極めて難しくなったと言わざるをえない」
GM ちなみに、レネゲイドクリスタル――瀧儚恵は、メインドライブに積んであります。
「で、あんたの意見は?」青藍さんの方を向いて。
「…まあ、大体予想はついてるが」
GM 青藍「私の任務は、“仮初”と“彩める空”――四季奏是色を支部へ運ぶことだからです」
「…まあ、今の俺たちには行くアテが無いからな。UGN支部が残っていれば、多少は安全性が増すとは思う」
GM 可愛子「知らないそんなの! 勝手にやってよ!」
結花 「……おじさんひとりで、飛び降りたらいいんじゃない?」
「いったん停車するってことは、みんなを危険に晒すことでしょ?」
GM 青藍「この列車の速度で飛び降りたりなんか出来ません。そもそも、電流でコーティングしてあるんです。自身を焼くことになる」
可愛子「うぅっ! でもそんなのわがままじゃん!」
結花 「おじさんも化け物なんだから、それぐらい大丈夫でしょ?」
暗にリザレクトしまくれ、と言ってます。
「……でも、この電車はカガヤキ倶楽部のみんなが用意してくれたものなんだよね」
「それに、この電車のなかにはカガヤキ倶楽部に賛同してついてきた人たちもいる」
「なるほど。俺たちは、漁夫の利を得た狐ってわけか」
「野良犬にはお似合いだ」
自嘲気味に呟こう。
GM 青藍は肩をすくめます。
青藍「本当に壁を突き破れる保証が? 外に出て、危険が失せる保証がありますか?」
青藍「貴方方一般人の考えた計画に――」
可愛子「だったら! そっちこそなんなのっ!」
青藍「私達は、このような非常事態に対する専門集団で――」
結花 「保証があるかどうかは、問題じゃないよ」
「この列車に乗ってる人がどうしたいのか、が問題じゃない?」
GM 青藍「この状況で多数決など意味がない。生存確率を上げたくないのですか」
可愛子「そんな確率知らないって! 何の当てになるの!(><」
結花 「……どんなに頑張ったって、このなかにいたままじゃみんな死んじゃう」
「さっきのを見てわかったでしょ…? みんな、死んじゃうんだよ」
GM 「おい、何やってんだよ! 一向にうごかねぇじゃねぇか」
ノワール「くぅん……」

ざわざわざわ。
 
 がんっ!
   ずごんっ!

 
麗香「――! さっきの森が、ここまで押し寄せて来ましたわ!」
いつの間にか、扇子を大事そうに握りしめた麗香が言います。
可愛子「でも、速度を四季駅で落としたら、壁を貫通出来ないって!」
「だが、それはそもそも、白狐郎の能力による列車の加速あっての速度だろう?」
「次の駅に着く前には、出せる最高の速度に達するさ」
「今のこいつは、ただの列車だからな」
希望でもなんでもない。
結花 「可愛子ちゃん!」
出発を急かそう
ふう…、とため息をつき。「じゃあこう言ってやろう。…お前ら、四季駅に残ってる人間を見捨てて逃げるってのか?」
「俺は別にそれでもいいがな」
結花 「四季駅に…残っている人間?」
GM 青藍「ですから、四季駅に支部が――」
「おい! さっさと――!」
麗香「このままではたこ殴りですわ――」
結花 結花さんが適当にスイッチかなにかをぶん殴ろう…かな
GM 可愛子「見捨てるとか見捨てないとか――!!」
横殴りの振動。
混乱が混乱を呼び――。
発言は堂々巡り。
「…とりあえず、出すぞ。いいな?」
「この場で死にたくは無いしな」
結花 結花さんも出そうと、適当に操作してます
GM わかりました。
「まったく、希望ってのは桜に似てやがる」
「桜が美しいのは、根っこに死体が埋まっているから、ってな」
希望に殉じ、夢破れた無数の死体が希望を美しくしている…のかもしれない、のに。
「誰も彼もが、希望の良さには目を向けるくせに、それで不幸になった者たちのことなんて、無いものとしちまう―――」
結花 「希望なんてない……」
GM では、みなさん1d10をどうぞ。
一番高い人が発車レバーを押せます。
ダイス 1D10 = [6] = 6
GM 可愛子
ダイス 1D10 = [6] = 6
GM 青藍
ダイス 1D10 = [5] = 5
1D10 = [5] = 5
GM どうやら、結花さんがレバーを動かしたようです。
結花 可愛子と手が重なりあったとか。
GM そんな感じですね。
二人の世界だな(笑)

GM ――  ガコン !

結花 「可愛子ちゃん…」
GM 可愛子「うわ」
 
ブゥウーン
 
ドライブ「――起動――発進――」

瀧儚恵の声で。

ドライブ「――人格およびシンドロームのメモリー、ロード――コンプリート」
ドライブ「――シンドローム:ブラックドッグ、人格“葛西白狐郎”――エンジンに着火します――」
 

 
   ヴン!!
 
バチチチッ 
と、電撃が列車全体を覆い。
リニアの力で列車が浮上。ぐんぐんと加速し始めます。
 
彼らは進む。
――街を覆う、黒き壁――“ヴェイル”へと。
 
「…なんだ、まだ生きてたのか」カガヤキ倶楽部の“計画”――― メンバーのほとんどが死んでも。
「タダじゃ死なないってか。いいね」




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