第三棺

尊く懸命な輝きの埋没the Twinkle of monochrome

Ending... 2
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   ■シーンプレイヤー:稲葉黒兎◆

GM さて、よろしければ黒兎さんもやりますけれど。
黒兎 解りましたお願いします



GM 自分の周りを、不気味な木々が埋め尽くしている。
幽霊のように揺らめき、悪鬼のように蠢き、そして人間のように全てを憎む。
奴らを――残った力で断ち切りながら――
今までのことを、思い出す。
自分の人生は、どんなだっただろうか。
黒兎 「父さん、母さん。貴方がたに頂いた命。無駄にはならなかったでしょうか」
GM 父親――母親――家族。
平凡な――自分にとって。普通に――大切なものだった。
しかし、それもここで散る。
黒兎 「爺ちゃん、婆ちゃん。今まで育ててくれてありがとう。無駄だと思っていた剣道で、人を助けることもできた」
GM そう――それは収穫かもしれない。
かつてうけた指導――受け継いだ技、得物。
それらがなかったら。
自分は、ここまで頑張れなかったかもしれない。
黒兎 「この刀をこんな場所に残していくのは悪い気がするけど、これでもカガヤキ倶楽部の幹部なんだ」
「だから……」
GM カガヤキ倶楽部――

 まるで ―― 滑稽だけど。

こんな街の状況で、こんなに切羽詰まった世界になって、初めて。
『仲間』と。
屈託なく呼べる人達に、会えた気がする。
黒兎 「最後の最後まで輝いてみせるよ。仲間のために」
GM 何もかもがくすんで、埋没されて行く世界の中で。
確かに手にした――この、“カガヤキ”。
目標が、半ばに終わってしまっても。
思い描いていた、現実に到達できなくても。
今でも、確かに、輝いて――

 こんな 絶望と 死者に囲まれても ―― 

  光の迸りは、留まるところを 知らない――!

黒兎 「カガヤキ倶楽部幹部! 稲葉 黒兎! 貴様ら程度でこの新月と俺たちの輝きを消せると思うな!」
GM  
  がああんっ!
 
暗い暗い、幽鬼の木々に覆われた一角に――
――確かな輝きが瞬き  ――  
 
  ――  そして、やがて    消えた。





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