第三棺

尊く懸命な輝きの埋没the Twinkle of monochrome

Middle Phase 5
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   ■シーンプレイヤー:稲葉黒兎◆

GM まずマスターシーン。



◆元夜歌学園高等学校一年:三枝歯車
  
 その一。
 奴らは『生前』の衝動を色濃く残す。
 どうやらこの『特殊能力』は、精神力を削ぎ、
 個々人の衝動を助長させる副作用があるようだ。
 精神的ストレスとの折り合いがつかなくなると発狂し、
 その衝動に沿った行動パターンの化け物となる。
 
 その二。
 奴らは稀に群れを成すか融合をする。
 先述した『行動パターン』の近いモノ達が集結し、
 群れを成して戦略的な動きをし始めたり、
 あるいは融合して強力な一個体となる場合が見られる。
 
 その三。
 奴らは正気を保っている人間を襲う。
 化け物同士で潰しあうことは多くなく、
 何故か、人間らしさを保った者に優先して群がって来る。
 つまり、僕達に襲いかかる。
 ストレスを与え、仲間を増やそうとしているのかもしれない。
 
 このままでは敵が増えるばかりの消耗戦となる。
 早々に状況を打破する必要があり、籠城が何よりの愚策。
 しかし、日告駅の周辺には奴らが群がっている。
 さりとて、東西へ向かっても、しばらく何もない。
 即ち、向かうのであれば南北。
 
 南は梔子駅方面。
 住宅が多く、確か寺があったはずだ。
 北は四季駅方面。
 総合病院、大学、劇場、それを取り巻く施設類。
 
 ならば、北だ。
 現在通信機器が使えず、自分達は孤立している。
 回復の望みがあるとしたら、関連機器の多い場所。
 四季駅の周辺には電波塔もあったはずだ。
 このさい、危険度はどちらもそうは変わるまい。
 生き残るのであれば、施設の多い四季駅周辺が解答だ。
 
 僕達から離れた――早乙女、繰鐘。
 彼女らは短絡的だ。
 惜しいことに、能力は高いが……。
 おそらく、何処かで騒ぎを起こし、
 良い目くらましになってくれるだろう。
 それに便乗させてもらおう。
 精々僕の役に立ってくれ。
 
 ――しかし。
 この街の有様――。
 ふん、人間なんて本当に脆い。
 脆い、脆すぎる。
 危機に立ち向かう様すら滑稽だ。
 夢だとか、希望だとか、友情だとか、愛だとか。
 勘違いも甚だしい。
 どうせそんな物は、どの確率に身を委ねるかに過ぎない。
 
 そんな言葉に頼るのは。
 そんな概念に縋るのは。
 弱い証拠でしかない。
 
 存分に自己満足をしていろ。
 存分に現実逃避をしていろ。
 そうして存分に野垂れ死ね。
 この街はもはや、そういう場所だ。




GM ひとつめ、以上。
二つ目です。



◆元生物教諭:設楽艶髪
 
 両親に憎まれてなかった。
 親戚は怖くなかった。
 お隣さんも怒ったりしなかった。
 
 友達とは仲が悪くなかった。
 笑顔を作るのは難しくなかった。
 話題が枯渇することはなかった。
 恋人が居なくても寂しくなかった。
 毎日は詰まらなくなかった。
 
 お勉強は嫌いじゃなかった。
 学校は苦手じゃなかった。
 受験はそんなに苦しくなかった。
 進路を決めるのは辛くなかった。
 教師の道で困ることは少なかった。
 
 私にとっての人生は酷くなかった。
 充分だったのに。
 そんな人生だったのに。
 
 愛すべき生徒達の声。
 責任、期待、私の意志。
 いつの間にか大切なものがある。
 
 嫌だし怖いし苦しいし、生きるのが難しい、
 困りに困ったこんな状況だけど、
 だから私は色んな物を守らないと。
 人間だったものを、他人を、踏みつけても、
 見殺してでも、私は大切な物のために戦う。
 
 そうすれば良いって。
 三枝君が教えてくれた。
 何もなかったわけじゃないって。
 設楽艶髪先生らしさはそういうことだって。
 三枝君が教えてくれた。
 
 私は一生懸命生きている。
 だから私は責められない。
 だから私は悪くない。




GM 以上です。
さて、それでは黒兎君のシーンにしようと思うのですが。
よろしいでしょうか。
黒兎 わかりました
列車の見学をするシーンだな。
確か。
GM はい。
前の尚君のシーンの続きになりますねー。
糸緒さんは途中で出てもいいですよ。
糸緒 はぁい
GM 充さんと剛さんもそろそろ出して下さい。
汚染レベルは2です。対汚染判定からどうぞ。
ダイス 5R10+3 = [9,3,3,10,7][9]<クリティカル>+3 = 22
1D10+37 = [9]+37 = 46

8R+5 = [6,5,8,8,9,3,2,1]+5 = 14
1D10+43 = [2]+43 = 45
GM えーと。
尚君45%の黒兎君46%と。
おう。
GM 他にはとりあえずいいですか?
まあとりあえず様子見。
GM はい。
では、梔子駅に到着です。
黒兎 「こちらが俺たちの仕事場です」小さな旗を持ちながら
GM 一斗「お、リーダー」
白狐郎「ああ。リーダーじゃないけどな」
一斗「またまた。客人に見学させにですか?」
白狐郎「いや。客人じゃないな。勧誘さ」
一斗「へぇ。よろしくたのんますぜ」
と、尚君に溌剌と言って、仕事に戻る一斗です。
生美「んーと、何処から見たいとかある?」
生美「うんー」
「じゃあ、とりあえず運転席から、お願いします」
キョロキョロと辺りを見回そう。
すると、カガヤキ倶楽部の連中が額に汗して働いているのが目に入るわけだ。
「カガヤキ倶楽部、ねぇ…。思ってた以上に、似合ったネーミングかもな」
黒兎 「ありがとう。そういってくれると嬉しいよ」旗をしまいながら
こんな状況だが、全員で一つの目的にうちこむ彼らの姿は、とてもひたむきなものだった。
仲間と一緒なら、苦労もまた楽しい、と言うが…その点、彼らはまさに“輝いて”見えた。
それが、俺には、なんとなく…面白くない。
イライラする。
なんだよ、こんな状況で友達ゴッコか、とか。どうせ危なくなったら他人のことなんざ気にも留めないさ、とか。
そういう思考ばかりが浮かんでくる。
糸緒 尚お兄ちゃんがネガティブです……
GM 白狐郎「……」
ぽん、と、軽く尚君の肩に手が置かれます。
「はい? どうかしました?」
と、視線を合わせずに白狐郎に答えを返す。
GM それには特に答えず、
白狐郎「生美、黒兎、俺は全体に歪みが無いか見て来よう」
生美「ん? 了解、白狐郎」
生美が軽く敬礼ポーズ。
黒兎 冗談で軍隊式ポーズ
GM それに白狐郎が横柄に応えて、
ポケットに手を突っ込み、そのまま背を向けて行ってしまいます。
その後姿を見送りながら…
(なら、こいつらが酷い死に方をしたら、俺は満足するだろうか)と、考えてみる。
何をしたところで、いまさら良心がとがめたりはしない。
ただ、青藍さんの方針に従うだけ。ご丁寧に、言い訳まで揃っている。…それを実行するのは、実に簡単なことのように思えた。
だが、それで俺は満足できるのだろうか。本当に?
「……はっ。馬鹿らしい」と、すぐに鼻で笑いとばす。
他人がどうなろうと、今の自分が変わるわけじゃない。
誰がどう死のうと、自分がよりすばらしい存在になれるわけじゃない。
たとえば、自分がもっと人に愛される性格だったら、とか―― もっと人に愛される努力をすればよかったのか、とか。
考えなかったわけではないし。
できるなら、そんな生き方をしたかったが。
そうはならなかった。
その不満を、嫉妬を、ぶつけたところで、今の現実をどうにかできるわけでもない。むしろ、腐っていくだけだ。
(ああ…、わかってる。よくわかってるさ)
それならば。今やるべきことは、愚痴や泣き言を言って、自己満足に浸ることではない。やらなければならないことは、他にいくらでもある。
「とりあえず今は、生き残ることだ…。それ以外は、何も必要ない」そう、自分に言い聞かせるように、呟いて。
そうして、生美についていこう。
GM 生美「こっちだよ」
運転席でしたっけ。そちらに案内してくれます。
「えーと…。そういえば、ブレーキって、元からあるもの以外にも何か用意されているんですか?」と、色々質問をしてみよう。
GM 生美「元のブレーキだけじゃ疲弊が激しいからね。使う場合は例のシステムと併用するのと、万一のために使い捨てのサブがあるよ」
すらすらと教えてくれます。
そうこうしてる内に……、糸緒さん、出ます?
糸緒 じゃあ、出ます。
えいっ
ダイス 6R+3 = [7,8,4,9,4,10][10][10][4]<クリティカル>+3 = 37
糸緒 何が起きたんでしょう……
ダイス 1D10+52 = [3]+52 = 55
GM はい。
剛さんも一緒ですね。
ダイス 7R+5 = [5,9,9,8,8,3,9]+5 = 14
33+1D10 = 33+[5] = 38
GM 登場です。
糸緒 じゃあ、ノワールと、剛お兄ちゃんの背後に隠れるように、一緒に電車のほうへ来てる感じ……ですか?
GM どうぞ。
糸緒 「……」おろおろびくびく、一緒についてきてるというか、剛お兄ちゃんの、服掴んでます。
GM 「おう、ついたついた」
「可愛子の奴を信用しなくてよかっただろ、な」
と、糸緒さんの頭に手を置きます。
回想。可愛子「梔子駅? 多分あっちかな^−^;」
真逆。
糸緒 「……」じっと見あげて、ちょっと頬を緩ませて。
「ありがとうございます。剛お兄ちゃん」微笑んで
GM 「いいってこった」
糸緒 えと、この場に誰がいるんだっけ
GM 生美と黒兎と尚。
糸緒 なまみお姉さんと、こくとお兄ちゃんは悩ましい。
「―――あ、えと」おろおろ
「こんにちは」ぺこっとお辞儀しよう
黒兎 「いらっしゃい」
GM 生美「あれ、どうしたの?」
優しく生美が訊きます。
「何かあったのか?」
糸緒 「あ、あの……えと……」
おろおろ
(どうしよう。あのおにーさん、私たちが来る前からいたんだよね。だから、えと、なまみお姉さんたちのお仲間さんで……)
おろおろ
ぷちパニック宙
GM 「ガキが遠慮すんな」
なんか誤解しちゃってる剛さん。
糸緒 「ふ、ふしぎなものって、ど、どこにありますか!」おろおろ超パニック中
こう、眼がぐるぐるした感じで(笑)
「おうちがなおっちゃう、守り神様で、えとあのっ」おろおろぐるぐる
「……はぁ?」さすがに理解不能(笑)
糸緒 そりゃねぇ(笑)
GM 生美「ふ、ふしぎなもの?」
生美「ああ……」
黒兎 「はいどうぞ。変なもの」巻き取り笛を差し出す
糸緒 「な、なおっちゃう、守り神様ですかっ!? 守ってくれてありがとうですっ!?」
おろおろ
ぺこぺこ
GM なんですかそれわ。(笑)
確かに不思議だが!(笑)
糸緒 ……遊ばれてる!(笑)
GM 「おいおい」
生美「えーっと」
ノワール「ワフッ!」
「えーと…君は何がしたいんだ?」
糸緒 「えと、きれーだけど、怖い人が探してて、とっても怖くて」おろおろわたわたと
ジェスチャーしたりして、混乱中。
GM まぁ、尚君は誰のことだかわかっていいんじゃないでしょうか。
わか…るか?(笑)
糸緒 あれなら、交渉判定でもしましょうか?(笑)
GM まぁ、どうぞ。(笑)
糸緒 はーい
えいっ
ダイス 4R+4 = [10,5,1,4][5]<クリティカル>+4 = 19
糸緒 うん。
あんな内容なのに、不思議と言いたいことが伝わったらしいよ(笑)
判定は偉大。(笑)
「えーと、つまり何か? 美形だけど怖い人が、不思議なものを探してたって?」
「で、君は何をそんなに心配してるんだ? その“怖い人”はそんなに危ない奴だったのか?」
糸緒 「こ、怖かったんです。お顔が。とっても……」
「にっこり笑ってるのに……」
GM 「何かされたのか?」
ちょっと眉根を寄せる剛さん。(心配そう?)
糸緒 「……」首を横にふりふり
GM 「つっても、怖かったんだろーが」
糸緒 「あぅ……そうなんですけど……」
「あの、お顔、空気とか、事件が起きたときの、一緒にいた人たちと同じ感じで……」わたわた
「化け物みたいに見えた、とか?」
糸緒 「えと、それとは違う、けど……最初の、はりるりおねーさんたちも、そういうのじゃないけど、怖かったです……」
一言でいうと、悪だくみしてそう、か(笑)
GM 生美「怖い人って、誰だろ……。あの秋土さん、かな?」
首を傾げている生美です。
「……」
(それが青藍さんで間違いないとすれば…、あの人に、アレが見つかるのも時間の問題か…?)
黒兎 「まあ落ち着いて」にこにこ笑顔でペロペロキャンディを差し出す
糸緒 「あぅ。お、お菓子はいらないのですよ……!?」おろおろ
「…手馴れてますね。黒兎さん」
黒兎 「気のせいですよ」
PLとしては、言いたいことはわかるんだけど…
それだけで敵認定はしにくいなあ。
悪そうなのはわかるんだけど、こっちから殴りにいくわけにも。
糸緒 「怖い」だけだからね。
それで怒ってほしいわけでも、喧嘩して欲しいわけでもない。
怖くて、誰かに相談しなきゃって思った……って感じかな。
「あぅ……えと……うぅ……」(でも、怖がったのは、かってに私が……でも、なんだかとってもこわかったし……)おろおろ
GM 「とにかく、こんなガキを怖がらせたんだ。ろくな奴じゃねぇな」
腕を組んで。
「殴ってやれば、何かしゃべるかもしれねぇ」
糸緒 「だ、ダメですよ?!」
びくっ
GM 生美「あの、短絡的な暴力沙汰は……」
生美さん苦笑。
糸緒 「け、喧嘩して欲しいんじゃないんです!」わたわた
GM 「あー、いや。冗談だ」
焦られて、ちょっとばつが悪そうに。
糸緒 「……」ほっと胸をなで下ろす。
GM 「なんだ。気になるなら、調べてみりゃいいじゃねぇか」
糸緒 「しらべる?」首かしげ
……小学生に何無茶な!(笑)
GM 「あー、その。俺も良くわかんねぇけどよ」
サングラスの位置を直してから、剛さんは頭を掻きます。
「そういえば、調べるのが得意そうな子がいたな」
動く写真を思い出しながら。
「君とは知り合いじゃないのか?」
糸緒 えーと、紙縒お姉ちゃんのことだよね
そうだな。
GM 生美「とりあえず糸緒ちゃん、お母さんならあっちにいるから、呼んで来ようか?」
糸緒 「あ、えと……」
おろおろ
どうしよう(笑)
ママにあうか、紙縒お姉ちゃんに今から会いに行くか…
「まあ、何をそんなに心配してるのかわからないが…。なんなら、俺から白狐郎さんに話してみようか」と、助け舟を出してみるが。
糸緒 「……えと」
「……」
「さきに、なんで怖かったか、もう一度、ちゃんと、えと、考えて、きます」
「お騒がせしました」ぺこり
「ママには、えと、大丈夫だから、いわなくて大丈夫です」
GM 「いいのか?」
糸緒 「だって、怖かったのは、なんとなくだから……みんな忙しくて、私、なにもできないのに、みなさんの作業のじゃま、しちゃだめ、です」
「ごめんなさい」
GM 生美「そんな気を使わなくても」
糸緒 首横フリフリ
いっつも守られてばっかだし、怖いからって泣きついちゃって、迷惑はよくないのです。
GM 「だから、ガキがあんまり気ぃ使うもんじゃねぇって」
糸緒 首よこふりふり
「えと、じゃ、じゃあ、私、失礼します」
ぺこっとお辞儀して
「ノワール、いこっ」
GM 「お、おい」
糸緒 といいながら、たったったっていっちゃいます
GM ノワール「ワウッ」
では、退場、と。
生美「うーん、大丈夫かな?」
「何も起こらなければいいんですけどね」そんなはずは無いだろうと、半ば確信しながら。
GM 「……ちっ」
「しょうがねぇ。勝手にそいつがどんな奴か調べるか……」
剛さんが呟きます。
生美「秋土さんって、新垣君のお知り合い、だよね?」
「ええ」
「バイト先の先輩です」
「それが何か…?」
GM 生美「どんな人? 話した感じ、悪意はなさそうだったんだけど……」
「すみません。実際、俺もそんなに親しいわけではないので…」と、正直に言おう。
かくかくしかじか。
包み隠さず喋る。と言っても、あまりよく知らないんだったよな。確か。
GM まぁ。
支部の優秀な支部長補佐さんと言うこと以外は。
特に。
「あとはまあ…、洗脳されてたり、中身が別人だったりしなけりゃいいんですけど、ね」ぽつりと言おう。
GM 生美「……そっか。とりあえず、見学の続きをしちゃおう」
と、尚君と黒兎君に言いますね。
黒兎 「そうですね。では、こちらです」旗を取り出して進む
GM はい。
ではこのシーンは終了です。ロイスとか取る人?
特に無いかな。
糸緒 ないです




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