第一棺

夢のような現実の埋没the Beginning of monochrome

Opening 2
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   ■シーンプレイヤー:新垣尚◆

GM さて、尚君、OKですか?
PC1でちょっと時間食っちゃったので、PC2はサクサクで行こうかなーと思ってますが!
いいよ。
俺もそのつもりだった。
GM はーい。
それでは、ハンドアウトを流します。



PC2
推奨ワークス/カヴァー:UGチルドレン/高校生
 
 穏やかな『普通の日常』に、包まれていた。
 そうして溶け込むことが、任務の一つだったし、
 こうして馴染んでいると、何故か心地よかった。
 普通の人達が過ごす、脆く儚く美しき、表の世界。
 それを陰ながら守るために、生まれ、生きて来た。
 はずだった。
 穏やかさも美しさも普通も日常も平凡も幸せも、
 あっけなく唐突に、崩れ去ってゆく。
 表も裏も関係なく、澱み切ってゆく。
 守るべきものなど、もはや無くなってしまったんだ。
 あとには無意味な闘争が残るだけ……
 
シナリオロイス:塵内改悟(じんない かいご)
推奨感情P/N:友情/不安



じつは何行めかに縦読み文が…
GM ないです。(笑
悪い、冗談だ。
それで、シーンはどこから始まるんだ?
できれば、大惨事前だと嬉しいんだが。
(大惨事の光景は回想っぽく3行で終わらせても良いので深く気にしないで)
GM 普通の日から始めます。
了解。
GM 登場浸食どうぞ。
ダイス 1D10+30 = [9]+30 = 39
相変わらず高いぜ!w
GM ふふ。
ええと、それで今は授業中なのか?
GM では、お分かりだと思いますが。
お昼に事が始まるので、
午前中は好きなように行動して頂いて構いません。
うーん、さっきサクサク行くと決めたし… 昼、その時歴史が動いたモーメント直前でどうだ?
GM 構いませんよ。
ありがとう。ではそれで。
GM それでしたら、ちょっと先に
真冬との会話を入れておきましょう。
了解。
GM これは、第零棺の直後の回想です。
日告市の支部長である、冬水真冬(ふゆみず まふゆ)が
本部に呼び出しを食らった後の話。
まぁ、その軽い説明をされた時のことですね。
彼は、飄々とした普段の様子とはちょっと違う、難しい表情でいました。
四季奏のオヤジが重大な発見をした、とかいうやつだな。
GM はい。
「どうしたんです? いつになくシリアスじゃないですか」
「何か問題でも?」
そう水を向けてみよう。
GM “救いし賜物(All in the One)”こと、四季奏一切(しきそう いっさい)さんの発表ですね。
一の中の全、とはまた。
GM 真冬「ん? おや、そう見えるかい。何、大したことじゃないんだけどね」
肩をすくめるようにして、真冬は言います。
真冬「これからちょっと忙しさが度を越しそうだったから、憂鬱になってたのさ」
「UGNが忙しいのは前からじゃないですか」顔半分を隠す本から目を上げて、苦笑を返そう。
片手で本を持ちながら会話する。
「新しく増える仕事はなんです?」
GM 真冬「いや」
真冬「新垣君、君達の仕事はしばらく増えない」
真冬「当面忙しいのは私だけだから、君達は悠々と眺めてくれていればいいさ」
真冬「時が来たら、存分に働いてもらうよ」
「…なら、万一のために、その中身を教えといていただけるとありがたいんですけどね」興味なさげに言って、再び本に向かう。
答えが返ってくることは期待してなさそうな様子で。
GM 真冬「残念ながら、それは出来ないな」
基本的に公明正大な彼が、そう言って手を広げます。
真冬「強いて言うなら、新垣尚よUGNたれ、くらいだろうか」
想像通りの答えなので、特にリアクションは返さず、本を読み続けます。
「それは励ましてるんですか? それとも釘をさしてるんですか?」
GM 真冬「自由に取ってくれたまえ」
「では、評価は後回しにしておきます」
GM 真冬「さて、私は自分の仕事に取り掛かろう。――そうだ、新垣君」
ふと、気になったように言います。
「…なんですか?」
GM 真冬「四季奏是色――かの“救いし賜物”の一人娘は、君のクラスメイトじゃなかったかな」
先日、自分で言っていたことを、
今さら確認するように、尋ねます。
「…」はじめて本を、ぱたんと閉じる。そして真冬の方を向き… 短く「ええ」と、言う。
GM 真冬「そうか。いや、確認したかっただけだよ」
などと言って、机に深く腰掛け、書類に専念し始めるのでした。
「そうですか。…ありがとうございます」
このタイミングで是色の名前が出てくるということは、すなわち、四季奏一切の重大な発見、とやらに彼女が関わっている、という… 真冬からのヒントだろう。
そう自分の中で分析して、礼を言う。
「それでは、お気をつけて」
(まあ、しばらくは俺には関係ないけどな)
GM 回想終わり。
回想終わり了解。
GM 当日です。
なら、ちょうど結花が屋上に向かっているころ。
そんなことを思い出しながら、分厚い背表紙の単行本を読みながら廊下を歩く。
GM てくてく。
オルクス・シンドローム持ちの俺は、ある程度、周囲の環境を知覚できる。学校の廊下程度なら、目を閉じていても問題はない。
頭の中に、黒い背景と白い枠線のみの画像… 後方視点のガンゲームのような俯瞰風景が、常に見えている。
その時、廊下の角から、下級生が飛び出してくるが、それにもぶつかることなく、読書したままするっと歩き去るぞ。
GM 出してほしいNPCとかいれば出しますが。
いや、特にないかな。
日常で会っておきたい人間にはもう会ったさ。
会っておきたい人間、なんてものがいたら、の話だけどな。
GM ほぉ。
クールですねぇ。(笑
人間嫌いなんだよ!w
GM ちなみに充さんは、購買なので、パン売り場に居ることにしましょう。
了解。
GM 塵内君を出しますかねー。
改悟「よーっす」
とんっと、背中に手を当てられます。
まあ、本当は手を当てられる前から気づいてたわけだが、そこはごまかして…「相変わらず元気だな」
「この前のカラオケどうだった?」
「10人で一部屋使ったんだったっけ? 想像できねぇ」
GM 改悟「え、ああ……楽しかったっすよ」
改悟「って言うか、今さらの話題な気が」
そう言って、楽しげに笑います。
「いや、学力テストで一杯一杯だったろ、お前ら」
GM 改悟「あー。まぁ、そういうのはいいじゃないですか」
改悟「終ったことは忘れちゃって」
「ん? なんか用でもあったのか?」
GM 改悟「いえ、一人で歩いてたんで、声かけてみたんで」
「……」口元を隠していた本を、下におろして、苦笑しながら「……それだけで声かけんのか? 暇だな」
と、からかうように。
「お前はいい奴だよ」
GM 改悟「へっ?」
改悟「いや、フツー、フツー」
笑います。
(…その、“フツー”でいるのがどれくらい難しいか、こいつは知らないんだろう)と、心の中でつぶやく。
GM 改悟「新垣サン、いつも本読んでるんで?」
「ああ。電子書籍とかネットもいいが、やっぱ本が一番だ」
「本は著者の人生の残りカス、ってな」
GM 改悟「ふむふむ。どんな本読むんで?」
神妙そう(そう)に頷いて、隣を歩きます。
「なんでも。好みを言うなら、書いた奴の顔が浮かびそうな本が一番いいな」
GM 改悟「おお、恰好良い」
感銘を受けたようにします。
「人生なんてものを生きて、死ぬまでの間、人間は、色々な痕跡を残す。テストの結果でも、仕事でも… 骨でも」
「これもその一つってわけさ」
「俺にとっては、むしろ、自分の人生と比較するために、利用してるだけ… ってなるんだろうけどな」
GM 改悟「なぁるほど。その人の生きた証ってこと……っすか?」
「そんなにカッコイイ理由じゃないさ。…ただの暇つぶしみたいなもんだ」
「結局、残りカスは残りカス。全部じゃないしな」
GM 改悟「難しいこと考えてるんすね」
あはは、と笑って。
改悟「俺、そこまで考えられないから、凄いと思うんで」
肯定的な様子を見せます。
「やらなきゃいけないことがないってだけさ」
あーあ、とあくびをする。
「眠い…」
GM というあたりで、購買まで行きますかね。
OK.
GM 改悟「ちゃんと寝てるんで?」
「…わりと」
とはいうが、人の少ないUGN。寝る時間がフルにとれないことなんてザラ。
GM 改悟「割とって」
というあたりで、充さんを出しておきますか?
わかった。
GM 充さん登場浸食。
ダイス 1D10+28 = [2]+28 = 30
GM 穏やかや。
おのれー!w
お、俺が死んでもまだ灯がいる! 充がいる! ぐふぁーっ
GM 購買の充さんが、尚君に気付いたようです。
笑顔を見せてきます。
ワイワイ、と賑わってる購買をさばきつつー。
「ちわっす」と、手を上げて挨拶してから…「カロリーメイト、一つ」と言って、代金を差し出す。
GM 「はい、今日は」
にっこりと笑って、カロリーメイトを渡してくれます。
改悟「おっ……、まだヤキソバパン残ってるかな」
「ヤキソバパンは、今出てるので全部ですよ」
と、5個並べます。
改悟「おう! 買う買う!」
生徒達がわいわいとします。
「はいはい、押さない押さない」
改悟「よっし、ゲットー!」
ざわざわーっと。
「賑わってるなぁ」
「そんなにムキになるようなことなのかねぇ?」と、小さな声でつぶやこう。
「想像できない訳じゃないが… まるで、焼きそばパンが人生で一番好きな人間が山ほどいるように見える」
GM 改悟「ま、今も昔も、食事は重要なイベントなんで」
早速ラップをはがして、かぶりつく改悟君。
改悟「ちょっとしたお祭り気分にもなるっス」
もふもふ。
ま、学生生活を楽しむ一つのコツは、どれだけ盛り上がれるかですからね。(笑
うんw PLはよくわかってるw
雰囲気がいいんだよな。
GM ですねー。
「別に、栄養分とれりゃなんでもいいじゃん」と、ぼそぼそとつぶやきながらカロリーメイトを噛む、が…
GM 改悟「本ばかりじゃなくて、人間と――」
 
改悟「 ―― もっ…… と ―― 」
 

――

 ――

   ――――


GM 違和感が
いや、悪寒が?
妙な、感覚が――
走ります。
まるで、自分だけではなくて、
周りの人間全員がそれを感じた――
のではないか、と言うような、予感。
確信。
そう、確証のない確信こそが――違和感。
「…なん…だ?」
(この感じ… 前に、FHの戦闘員に精神攻撃を受けたときに似た…)
「今… 走り抜けたのは、何…だ?」
GM 衝動判定。
ダイス 3R+2 = [2,3,4]+2 = 6
GM 改悟「……がっ」
ボスッと本を取り落とします。
GM 目の前の改悟君も、パンを取り落とします。
 
――静寂
奇妙な沈黙。
GM 賑わってた周辺が、嘘のように。
 
改悟「がああああああっ!!」
改悟「いっ、やっ、だ! 離れろ! 離れてくれぇ!」
ぶんぶん、と頭を振って、身もだえします。
脳内の、黒と白のレーダーが、一瞬で、白に塗りつぶされる。
「どうした! 改悟!!」
GM 改悟「がっ、あっ…………あ、あらっ、新垣サン……」
びきびきっ
びきびきっと、
彼の体が波打ちます。
顔に突然体毛が生えたり、かと思うとそれに火がついて宙に散っていきます。
下手に手は触れない。むしろ一歩後ずさる。
「…っ、オーヴァー… いや―――」顔を引きつらせて…
「ジャームだってのかよ! この野郎ッ!!」
すかさずワーディングを使う。
結花 信じてやれよぉ・・・…!
いきなり殺したりしない!
衝動判定に失敗しただけのオーヴァードの可能性もある。だが、問題は、どちらにしろ今は鎮圧するしかない、ということだ。
GM 改悟「き、きも、気持ち悪い……、気持ち悪いっ……」
「新垣君!」
きぃん――
ワーディングが広がります。
 
――が。

「――!」
「な、なんてことだ……」

周囲の内、誰ひとりとして――
行動をやめる人間が、居ない。

生徒A「あっ、あっ、あっ、うわあああああああ!!」
生徒B「ぐ、ぐるぉおおおお!!」
生徒C「なっ、何、なんなのこれ!? ちょっと、みさきぃ!」
生徒D「寄るな、寄るなぁああ! ぎゃあああああ!」

生徒達が、お互いを攻撃し合っています。
…。その中で、暴走していると思われる者は?
複数か。
GM 中には正気を保ってそうな人間もいますが、
彼らはむしろ、格好の的です。
「くっ、まさか――全員が……」
ワーディングは確かに起動しているのに、
全員が動いている。意味することは――
「全員が、オーヴァード!」
結花 または、ジャーム!
(FHの無差別兵器か!? 俺たちが狙われた? …範囲はどこまで!?)
GM とりあえず、充はその場を離れ、新垣君の近くに寄ります。
改悟「ぐっ、ぐっ……」
改めて周囲を見回す。窓から、遠くの棟の様子も見てみる。
GM あちこちが喧噪に包まれています。
 
パリン!
 
遠くから、煙が上がるのが見えました。
「………」ガリっ、と音がするほど歯を噛みしめて「充さん! …撤退するぞ!!」
「加えて、支部に緊急連絡! 灯と麗香と合流!」
GM 「そうですね……しかし、どうやって」
「っと、危ない!」
がっと、充さんに押し倒されます。
「チっ…」
GM 20点の範囲攻撃。
血でできた槍が飛んできます。
しゅびびびっ!
「くはっ」
《リザレクト》
ダイス 1D10+30 = [5]+30 = 35
GM リザレクト。
「すまん!」
くっそお。PC1とはえらい違いだぜ。
結花 始めから荒々しい…
GM 改悟「ぐはっ!!」
改悟君も《リザレクト》
ダイス 1D10 = [5] = 5
GM 胸を貫かれて、倒れ伏した改悟。
しかし、傷が治癒していくのが見えます。
「くふっ……や、やはり彼も……」
改悟「かはっ、かはっ……く……ぅ、お、俺は……? な、なんだ? 新垣……サン?」
一度死んで、正気にとりあえず戻ったのか、改悟が顔をあげます。
「…」答えない。…いや、答えられない、のか。
GM ゆっくり、と――
周囲を見回すようにして。
改悟「……は、はは、あ、あいつ知ってるっすよ……D組の奴だ……」
改悟「な、何で転がってるんで? え? な、なんで……」
そのまま、腰が抜けたように、ずりずりと後ずさりします。
「改悟、よく聞け」
GM 改悟「え、な、な……?」
「……」
いろんな感情の混ざった顔。
ひきつった笑顔に見える。頬がひくひくしてます。
とりあえず大人しくはしてますが。
ぐっと近づいて胸ぐらつかんで、俺の方を見させる。視界をふさぎ、周囲の光景から切り離そうと試みる。
オルクスの簡易能力をつかって、ある程度落ち着けるよう配慮する。
GM はい。
蚊帳程度の空間なら作れます。ある程度音を遮断したりと。
「難しい説明は後で時間があったら、ゆっくりしてやる。だから今、これだけは覚えておけ」
GM かくかく、と頷きます。
「一つ、人生(これ)は悪い夢だ。それも、醒めない上に最悪の悪夢だ」
「もう一つ。…どこまで行っても、お前はお前だ。お前に命令できるのはお前だけだ」
「そうである限り、恐れることは何もない」
GM 改悟「……な、なに、も、わかんないっすが……」
がくがくと。
改悟「悪夢ってのは……そうだと思うっス……」
ちら、と。
死体のようになっても、なお、ずるずると動き始める生徒を見て。
「ああ、悪夢だな。…だが、いくら世界が変わっても、お前が変わっても… お前の意思は変わらない。自分を見失うな」
GM 改悟「んなこと……」
「でないと死ぬぞ」
GM 「とりあえず……この場を動きましょう」
充さんが端的にそういいます。
「…最後に」
「…俺と充は、ある場所でサバイバル訓練を受けた。多少は生き残る術を知ってるが、お前を助ける余裕はない」
「だから… 死ぬ気でついてこい。いいな!?」
遅れたら見捨てるぞ、と言い含める。
GM 改悟「り、了解っ」
「行くぞ! 充!!」部隊行動の時のように、呼び捨てにする。
GM 「はい! さ、速く。後ろは任せて!」
改悟君を引き起こして、背中を押すようにして走りだします。
そろそろシーンカットです。
俺は、携帯を出してまずはUGN、次に灯と麗香に連絡をとろうとする…
と、やりたいことはやった。
なにもなければカット頼む。
GM ではシーンカット。
シナリオロイスどうぞ。
P友情/N不安で。
推奨通りでいこう。
友情と、義務の間で揺れそうだ。…もしも見捨てなきゃならなくなったら、どうしよう。




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