Double Cross the Reverse...  「逆巻き琴線――喪失ひ旋律」
Opening.
   
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    PC1 推奨ワークス/カバー:高校生/高校生           「体毛から爪から血液から、眼球と脳髄と心臓と、      胃肺、小腸大腸、十二指腸、腎臓も膵臓も膀胱も、      性器さえも、残さず余さず詳らかに、単純に只管に、      貴方の事を愛しています……」      箱に添えた指を、繰り繰りと小回りさせる度、      緻密に計られた機構が、順に奏でる琴の音は、      狂おしく狂わしく、恋歌のように囁きかける。      僕が拾ったオルゴールは、凝った細工が古めかしく、      心にヒビク、歪に歪んだ歪みの曲を、かき鳴らした。           シナリオロイス:くすんだオルゴール。     推奨感情:憧憬/不正感           GM  朝。     学校。     着席。     拾った――小箱。  柊  (判定中……)→侵食率7%低下。 GM  そんなこんなで――ホームルーム前。     席に着いた柊君です。     詩織「おはよう、神無月君」  柊  「あ、鏡原。おはよう。」 GM  詩織「借りていった本は読んじゃった?」  柊  「ああ、読み切ったよ。」 GM  詩織「相変わらずはっやいなぁ」     軽快に笑って、柊君の隣に座ります。  柊  「其処まで早いと思って無いんだけどな」苦笑 GM  詩織「そう? あたしは敵わないよー」     机の上に軽く前屈。  柊  「どうも、映像見る感覚ですらすら読めるんだよ。」片手で胸ポケットから出した本をいじりつつ GM  詩織「私もそれなりに早いほうだとは思うけれどね。一日に文庫5冊10冊は無いって」     朝の教室は、ざわめいたまま。     詩織「映像を見る感覚――、速読でそう言う話は聞くよね。        でも、それってストーリーとして把握できてるの?」     ううん? と、眼鏡を直しながら、不思議そうに訊いてきます。  柊  「んー、ドラマとかアニメを見てる様な感じかな。」 GM  詩織「へー! なんだか凄いわ。        小説は小説、文章は文章じゃない。私にとっては少なくとも、そうだなぁ……。        想像力で補えるけれど、あくまで補える程度だよ」  柊  「ただ、文章にトリックが仕込まれてたりすると結構参るんだけどな。」苦笑する GM  詩織「参る? あー」     思い至ったように。     詩織「性別入れ替えトリックで、今まで想像していたのが女性像だったのがいきなり男性って言われたり?」  柊  「そう言う事。」 GM  詩織「ああ言うのって、ドラマやアニメじゃ出来ない……やりづらいから、小説でやるのよね」     そりゃしかたない。と、笑います。  柊  「だからこそ映像見る感覚で読んでると足元掬われるんだよなぁ・・・」     苦笑する GM  詩織「あれ?        それは何? 神無月君」  柊  「・・・へ?」今いじってるの文庫本だしなぁ。 GM  ぴっと小箱を示します。  柊  「ああ、落ちてたのを拾った。」 GM  詩織「ふぅん……、なんだろう……オルゴール?」     と、入った所で先生が入ってきて、出席が呼ばれます。     相原、鮎川…… GM  詩織「……どこも壊れてはいなさそうだね……ネジを巻いたら動くかな」     小声で話し掛けながら。     飯淵、江藤……     大前、鬼塚、鏡原…… GM  詩織「はーい」  柊  「じゃあ、休憩時間にでも動かしてみるか?」     小声で答える     神無月……  柊  「はいー」 GM  うんうん、と仕草で応えながら、詩織は弄くってます。     ……     ……浜田、早川、深見……     …… GM  出席が終わり、簡潔な話の後……     一限の授業前です。     詩織が、ことんと……柊君の机に小箱を置きます。     詩織「ネジ巻いてみたよ」  柊  「ソレじゃ、鳴らして見ようか。」 GM  詩織「うん、私も聴きたいな」  柊  オルゴールの蓋を、開ける。 GM  蓋を開くと。     メロディが……      ……甘美な     背筋を優しく撫でられる――     ――感覚。     不当な肯定を喰らっている――        ……印象。 GM  詩織「……」  柊  「・・・」 GM  心に囁きかける。     狂おしく。     ヒビイテイク。     ♪♪〜〜♪、♪♪♪、 ♪♪……       ♪ GM  そして     失ったことに気づかないまま。     歪――ヒズミ――


               

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