仁也 | んじゃ、誰からやる? |
GM |
んー。 ちょっと悩んでるんですよね。 個人的に、結花さん(少なくともPL)は支部で起こったことを知ってからエンディングをするべきかなぁ、と思いつつ、 時系列的に、支部に着くまでに消える演出をなさりたいのなら、どうしても先になるので。 |
結花 | あう…無理難題すいません |
仁也 | じゃあ、おっちゃんの過去話からするかい? 果実の嬢ちゃんの回想って形で。 |
GM | 仁也さんのエンディングは先でも後でもいいのですが、考える時間稼ぎにそこから入りましょうか。(笑) |
仁也 | んじゃ、回想の入りはGMに任せた。 |
GM |
はい。 と、ちょっと待って下さい。 果実の回想? それとも、果実と過ごした日の回想? |
仁也 | おっちゃんは死んでるから、果実の嬢ちゃんの回想、だな。 |
GM |
成程。 ではでは。 |
GM |
崩壊しかけた、研究室。 かろうじて、守られた――“仮初”。 というより、自衛に近い、か……。 夏火果実は、破片の中から椅子を見つけ出し、起こし、掃って、疲れたように座る。 ずしり、ともたれる。 そして、 果実「……少し休もうかしらん」 果実「全く、冗談きついわよ――、一切の旦那様、十色の奥方様。常にね」 果実「わ・た・し・はぁ、こんな苦労に身を焦がすために生きてきたわけじゃない――なんてねぇ」 独り言を呟いて。 ふっと笑う。 果実「やぁっぱり、性根が腐ってる……。仁也の旦那様は無事かしらん……?」 |
仁也 |
――実はな。俺ぁ世界ってのが、大っ嫌いなんだよ―― そんな事を言っていた彼を思い出す。 ………―― |
仁也 | 「実はな。俺ぁ世界ってのが、大っ嫌いなんだよ」 |
GM |
果実「ふぅん」 どうでも良さそうに、相槌を打ちます。 |
仁也 |
「ほら、果実の嬢ちゃんなら知ってるか? たしか、四季奏だったか。そっちさんの科学者が、言ってただろ?」 「レネゲイドが人間に感染しているのではない。人間がレネゲイドに感染している、だったか」けらけらと笑って。 |
GM | 果実「えー、その情報は機密なトップシークレットよん」 |
仁也 |
「なぁに、もうこんな有様だ。気にする奴は残ってなんかいやしない」 「ま、ともかく。聞いた時になぁ。おっちゃんすんなり納得しちまったわ。『あぁ、だから』ってな」 |
GM | 果実「『だから』?」 |
仁也 | 「果実の嬢ちゃんは知ってるんだったか? おっちゃんの身体、つーかレネゲイドの事」 |
GM | 果実「カウンターレネゲイド?」 |
仁也 |
「そ。衝動に支配されてる時なんだがね。世界中が気持ち悪くて気持ち悪くて、吐きそうで溜まらなかった」 「だから衝動に支配されないようにしたし、その努力だけはした…が」 「こうなってからこっち、その嫌悪感は小さくなっても消えてはくんねぇんだな、これが」 |
GM | 果実「ふぅん」 |
仁也 | 「だけどこの嫌悪感もおっちゃんの『たまたま変わったレネゲイド』から齎されてるってーんだから、困ったもんだよなぁ、くはは」笑って、また煙草を吸う。 |
GM | 果実「……別に、だからどうだって言うつもりはないんだけどん」 |
仁也 | 「あぁ、いいのいいの。どうにもならんのは解ってらぁなぁ。いや『もしかしたら』なんて思いは無きにしもあらず、かね?」くはは。 |
GM |
果実「そこでそう言っちゃうところが、腐ってるってことだと思うわ」 うっすらと、果実は笑います。 |
仁也 |
「ははは。そうかね? ま、あれさ」 「もう『可能性に賭けてみる』とか、そんな歳じゃねぇってこと。おっちゃんはな。すっかりスレてこんなんなっちまったかんねぇ」 「まだ20越えてねぇようなのや、20をちっとばかし越えたようなのが言うにはちぃと早ぇんじゃねぇのかい?」煙草を吸って。 |
GM | 果実「年齢なんざ関係ないわ。関係ない。年齢を言い訳にするのもあれでしょう」 |
仁也 |
「そういうもんかね」ははは、と笑って。 「あぁ、そうそう、ところで……」と、仁也が話を変えて、その話は、それっきり。 |
GM | それっきり。 |
仁也 |
続きを話す事も無く。 そんな機会も無く。 特に残した物は無く。精々、彼が『友人』と呼んだ彼女に残したのは、少し残った煙草の匂い。 |
GM |
果実「……はん」 果実「生き残って、生きながらえて、もし将来余裕ができたら、カウンターレネゲイドの研究でもしてみようかしらん……」 笑って、彼女は部屋の掃除に取り掛かります。 |
仁也 |
特に残した物は無い。そんな物は、一つとして彼の人生には無い。皆無だ。 だが。 残した『もの』くらいは、あったかもしれない。 |
仁也 | ってことで、終りとしておこうか。 |
GM | はいな。 |
仁也 | 果実の嬢ちゃんとのやり取りだけが薄かったからね、そこだけが気がかりだったんだ!(笑) |