第二棺

思い出の深い町の埋没the Expansion of monochrome

Opening 1
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   ■シーンプレイヤー:日向糸緒◆

GM それでは、OPは……。 ゲストから行きましょうかね。
糸緒 はう
グッドラック。
GM いやなんですか?
糸緒 べ、別に問題はな……い、で、です。(ノワールの影にかくれつつ
GM ノワールはそう言えば、ご自分でロールしますか?
私がキャンキャン言わせた方がいいですか?
糸緒 どっちでもいいですよ。
戦闘だけ私がやったほうがいいですか?>演出とか
GM お好きに。演出は基本的に任せて、時々合いの手を入れます。
糸緒 じゃあ、それでお願いします。
GM ノワールさんってどんな犬ですっけ? パピヨン?
糸緒 いえ。黒い大きなやつ。えっと
GM マルチーズ?
わかった、チワワですね。
プードルでしたか。
糸緒 なんで小型犬なんですか……?
なぜ、家犬の犬種ばかりなんでしょうか……
ドーベルマンとかじゃないだろうな?
GM シェパード?
糸緒 ううん。
そうだと思ったら、シェパード、黒いのいないみたい。
GM チャウチャウ?
ゴールデンレトリバー?
GM 芝犬?
わかった、ダックスフントで。
GM あ、わかりました。シーサーですね。
もうAIB〇でいいよ。
GM 成程。
こういうのですか。
ブラックドッグ入ってそうだ。(笑)
結花 それは笑窪さんの生まれ変わりになりそうだ
…それこそホラー。
糸緒 果てしなく違うと思うの……
もう好きにしたらいいと思うの。
くっ、なんというスルー力。
GM この子、いじっても取り乱さなくて残念です。
そうだな。すごく扱いにくい。(笑)
糸緒 病院で、おじいちゃんとかおばあちゃんとか看護師さんが、私をからかうから……
うん。ゴールデンレトリバーの黒いのでお願いします。
GM ま、了解です。
ゴールデンレトリバーで。
糸緒 (こくり、と頷く
GM さて置き、それではハンドアウトを流しますねー。



PC3 日向糸緒(ひなた しお)
 
 昼鼓神社には、逃げ延びた市民が集まっていた。
 みんな、変わり果ててしまった世界に戸惑ってる。
 運良く自分は彼らに助けられ、ここまできたけれど……
 いつまでもこんなところに、留まってはいられない。
 だけど、みんなの方針はなかなか決まらず、動けないらしい。
 ママも心配だし、どうしよう。
 愛犬に寄り添って、泣きそうになっていたら、声をかけられた。
 優しそうな、白い和服のお姉さん。
 彼女としばし打ち解けていると――
 耳も目も塞ぎたくなるような現実が、またやって来た。
 
シナリオロイス:下記の二つから選択。
・香華院みだら(こうげいん みだら) 推奨感情P/N:好意/恐怖
・首藤形(しゅどう かたち)     推奨感情P/N:同情/憤懣




糸緒 はい。
GM では、汚染レベルは2です。
対汚染判定して下さい。
糸緒 はーい
えいっ! 頑張るっ!
ダイス 6R+2@10 = [10,8,4,10,1,7][1,2]<クリティカル>+2 = 14
糸緒 大丈夫でしたよ
GM じゃ、登場浸食どうぞ。
糸緒 えいっ
ダイス 1D10+31 = [3]+31 = 34
糸緒 落ち着いてるよ
GM はいはい。
糸緒 面倒くさそうにされてしまいました。
GM さて。
気を取り直しまして。
糸緒 はい



GM 時間は夕方ごろ。
ま、5時過ぎ、6時近くくらいにしましょうか。
そろそろ空が暗くなってきたころ合いです。
糸緒 はい。
GM 今日のお昼過ぎ。
あらゆる現実が崩壊しました。
糸緒ちゃんはその時覚醒した、ということでいいのですね?
糸緒 いえ。小さいころからです。
覚醒が無知だから、前からで、っていってたと思うのですが……
気がついた時には、みんな(動物達)と仲良しで、皆が私を守ってくれてました。
とか。
GM あれ。
ということは、自分の能力は認識してるのですか?
糸緒 一応軽くは。怪我が治って怖いな、っていうのと
ノワールとか動物のみんなが私の手助けしてくれることくらいは。
レネゲイドのレの字は知りません。
とりあえず、事件とかには遭ってない、です。
GM 尚君てば、野良オーヴァードがこんなところに転がってましたよ。(笑)
糸緒 のら……?(首かしげ
UGNは人手不足なんだよ!(笑)
GM ま、能力の種類からして、たまたま露呈することなく今日まで来られたってことですね。
糸緒 はい。
……それに、友達いないから、いっつもみんなと一緒にいて……
怪我とかしても気づかれないから……
GM ご両親もそれは特に知らない、ということで良いですか?
糸緒 はい。怖くて聞けないです。
GM 何か予想より難儀な子ですね。(笑)
灰色にふさわしいな(笑)
糸緒 ……?(首かしげ
GM 何か疲れましたが……気を取り直して。(2回目
糸緒 ??(首をかしげてる
GM その態度が疲れるって言ってるんです!(笑)
ではでは。
今日のお昼ごろ。
いやな感覚とともに、何かのスイッチが入るような瞬間が在りました。
糸緒 はい
GM 糸緒ちゃんは今日はたまたま学校を休んでいて、
お使いを頼まれたところでしたっけ?
糸緒 はい
そうです。
ママ……お母さんにお買い物を頼まれました。
GM その瞬間、あなたは、周囲の人間が自分と同じような存在になった――ような予感がしましたが。
それと関係あるのか、実際に化け物たちが街中にあふれてきました。
見るに堪えない様相で、元人間達が生きている人間を襲って行くのです。
それはまるで、リアルな人形が切れた糸に操られているかのような、不気味な動きです。
表情も崩れ。
体も崩れ。
あちこち欠けても、しかし死なない。
糸緒 ……
あう……
おうち、おうち帰らないと……
GM 家に戻ろうとしました、が。
帰路の途中には化け物の群れが。
糸緒 うう。怖いよ……(ノワールをぎゅっと抱きしめて震えてる
ノワールと一緒に逃げます……
……逃げれるのかな。
GM やむなく道を引き返して、引き返して、としてる内に、道がわからなくなってしまったり。
糸緒 はう。迷子……
GM そんなこんなをしていたら、途中で
まだ人間の形をしていて、人の言葉をしゃべっている集団に出くわします。
糸緒 ……ふつうの、ひ……と?
GM 彼らは同じ街の住人らしいです。
こんな状況では、単体で動くのはヤバイ。
っていうのが彼らの判断みたいです。
糸緒 (こくこく
←もっともだと思ってる
怖いから、とりあえず声かけて、付いて行かせてもらっちゃうと思う。
GM ま、そのあたりから始めますか。
糸緒 (こくりと頷く



GM 不安そうなあなたを見つけて、白い和服で四角い木箱を持った、美人な女性が話しかけてくれました。
糸緒 きばこ?
GM 木箱。
糸緒 中身なんなんだろう……
GM ??「ちょいとそこのお嬢ちゃん」
??「どうしたんだい、一人かい?」
糸緒 「……!」びくっとしてノワールの後ろにかくれながら、こくこく頷きます
GM ??「てめえは香華院こうげいんみだらってぇしがない演者でね。なんだい、一人なら自分達と行かないかい?」
ん? と言って微笑みます。
髪は肩より上くらいで切りそろえられた、艶のある髪。
みだら「一人じゃ危ないだろうよ」
糸緒 「あ、えと……」おろおろして、わたわたして、深呼吸をしてから
「……わ、わたしは、日向糸緒っていいます。えと、その……ママにお買い物頼まれて……こんなになっちゃって……」おろおろしながら頭を回転させて
「いっても、いいんです……か?」おずおずと
GM みだら「何を気兼ねすることが在るのさ」
肩をすくめます。
糸緒 「だ、だって、わ、私、子供だし……」
困った顔で、小さく震えながら、やっぱりダメっていわれるのが怖くなってる。
GM ??「ちょっとちょっと、みだらさん」
糸緒 「……」その人を見る
GM みだら「何さ、形」
かたちと呼ばれた男が、ちょっと困った様子で言います。
「つか、ガキじゃねーすか」
見てくれはまぁまぁの男です。
スーツを着崩してて、スタイリッシュにひげが生えてます。
染めてる髪で、ちゃらちゃらした雰囲気
糸緒 おひげ
GM 「足手まといっていうか……わめかれたらこっちが危ういつか」
糸緒 「……ご、ごめんなさい……」
GM みだら「なんだいお前さん、子供の一人も見る余裕のない甲斐性無しかい」
「この状況、甲斐性とか関係ないっしょ?」
糸緒 「……」(ど、どうしよう、喧嘩になっちゃうのかな? こんな状況で喧嘩なんて、してる場合じゃないよね。そうしたら、私、いないほうがいいのかな。でも、お姉さんがいうとおり、一人は絶対危ないし……怖いし……でも、ママも探したいし……)
GM みだら「黙りなさいな。そいじゃぁ、この子はてめえが責任もって見てやるから、いざとなったら置いて行きよ」
ふんっと、みだらさんは彼から目を外しますね。
みだら「一人っきりで、おっかさんからも離れ離れで、可哀そうじゃないか」
糸緒 「……! そ、それはだ、だめです!」おろおろ
「お姉さん、だ、ダメだよ。こんな状況でそんなの……」おろおろ
GM みだら「状況も何もあるかい。子供は大人を頼ったらいいのさ」
ウィンクして、木箱と逆の手を差し伸べますね。
「はぁ……わっかりましたよ、もう」
糸緒 「あぅ……」
おろおろして、形さんとみだらさんを交互にみて、自分の手をみて、ノワールをみて……手を恐る恐る伸ばします。
GM みだら「糸緒ちゃんだっけ。まずはおっかさん、探そうか」
きゅっと、手を掴んでくれます。
糸緒 「―――! は、はいっ!」
ぱぁっと笑顔で、お返事します。
「あり、がとう、ござい、ます」いいながら、ぽろぽろ涙が溢れる
(一人じゃないなら、なんとかなるよね。ママも無事だよね……)
GM 「はあ?」
後ろで、形さんが顔をゆがめます。呆れたように。
「何言ってるんすか……。人探し? 探せるわけないでしょう、こんな状況で」
糸緒 「……」今度は悲しそう顔で涙ぽろぽろ
(……や、やっぱりダメなのかな……で、でもママが大変なことになってるわけじゃない……よ、ね? ……少なくとも、絶対そうだってことは……ない、よね?)
「はぅっ」
GM みだら「四の五の五月蝿いねぇ、お前さん。いいじゃないか」
「いいじゃないかって……そんな風に動いてたら、じきに全滅っすよ、ぜ・ん・め・つ!」
糸緒 びくっと全滅、の言葉に反応
GM みだら「お前さんには情ってもんがないのかい? ちっさいころに、おっかさんとはぐれたことがないのかい」
みだら「寂しいじゃないか」
「残念ながらウチは放任主義でしてね。母親にそんな思い入れはないんすよ」
糸緒 「……」ぽろぽろ泣きながら、どうすればいいんだろうとおろおろしてる
GM みだら「そんな態度じゃぁ、お前さんに本心から惚れてくれる女はいないだろうよ」
みだら「ホストだっけ? 所詮は水商売だね」
「はあ!? そこまで言われる筋合いはないっすよ? いくらアンタが有名人だからって――」
みだら「名声は関係ないさね」
「――ちっ……」
糸緒 「……あ、あの……」
GM 「あ、戻ってきやがった」
と、向こうから女子高生が二人……
駆けてきます。
何だか容姿がそっくりです。
糸緒 ふたごさん?
(……誰だろう)見守ってる
GM ??「しゅーどうさーん」
??「こーげいんさーん」

てけてけ。

「おう……どうだった?」
??「だーめですよぅ。街道沿いは無理です」
??「そこ、左に曲がって神社行きましょう、神社」
??「ってーぇ、この子ダレですか?」
??「わーぁ、小さい、かーわいいー」
糸緒 「……!」びくっ。みだらさんの背後に隠れます。
GM 「ああ……なんつか、つれてくことになったぜ」
髪をかくようにして、しぶしぶといった感じでそう言います。
みだら「ほら、よろしくしてやっておくれよ」
糸緒 「……」ほっとしてる。「あの、ありがとう……ございます」
ぺこり、とおじぎして
GM 「け」
糸緒 「えと、その……日向糸緒っていいます」女子高生のお姉さんたちに
GM ??「わーあ。小学生? 幼稚園、じゃないよね」
??「れーいぎたーだしいー」
きゃっきゃ、と女の子達が言って笑います。
糸緒 「はうっ!」←身長は地味にコンプレックス
そしておろおろしながら、みだらさんの背後にますます隠れるw
GM ??「しおちゃんかー。私は、七宝玻璃しっぽう はり
??「私は、七宝瑠璃しっぽう るりだよー」
糸緒 「はり、さんと、るり、さん、ですね」
GM 玻璃「日告高校の高二やってるのー」
瑠璃「たーだしくは、さっきまでやってたかなー」
玻璃「マジで! マージーデッ! あり得なかったよね、あのガッコ!」
瑠璃「そーそー! バイオハザードかっつーね!」
玻璃「よーく私達生き残ったよねー」
瑠璃「ねー」
糸緒 「えと、わたしは、小学生です。……よろしくおねがいします」ぺこぺこ
「……」(な、何が起きてたんだろう……学校で……)びくびく
GM 「いいからよ。ああ、俺は首藤形しゅどう かたちだ」
軽く自己紹介をして。
糸緒 「……はい。かたちおにいさんですね」
GM 「で? 何? ジンジャ?」
玻璃「あー、そーです。昼鼓神社ー」
瑠璃「途中でー、別のヒトとも会ったんですよー」
玻璃「神社の方に人が集まってるみたいだーって」
瑠璃「おー仲間さん、でーきるかもー、みたいなーってゆー」
「はぁん……成程な」
腕を組む形です。
糸緒 (……人がいっぱい……ママ、いるかな……病院のみんなも大丈夫かな……)
GM それには反応しないで。
みだら「それより、波璃ちゃん瑠璃ちゃん」
玻璃「はーい?」
瑠璃「はーいー?」
みだら「ちょいと寄りたいところが在るんだけどね」
玻璃「はーい。この街の地理ならまーかせて下さい」
瑠璃「毎日毎日すかさず寄り道し続けた甲斐があーるよねー」
みだら「嬢ちゃん、えっと、しおちゃんさ。お家の場所はわかるかい?」
しゃがんで、目線を合わせて尋ねます。
糸緒 「はう。え、えっと……よ、四丁目の、動物病院です……」
GM みだら「てぇことなんだけど。お前さん達、知らないかい?」
顔を上げて、七宝姉妹へ。
玻璃「どーうぶつ病院?」
糸緒 こくこくと頷く。
GM 瑠璃「あー、あそこじゃないかな。骨董品屋さんの近くの」
玻璃「あーそこかーぁ。『ないものはない』って看板のー」
瑠璃「そーそー。おおよそ人間が入っていく瞬間を見たこと無い、みーたいなー」
玻璃「日向動物病院?」
糸緒 「は、はいっ!」
GM 瑠璃「あ、苗字一緒だねー」
みだら「なら、ちょいとそこに寄らせてくれないかい?」
玻璃「いーいですけれどー」
みだら「ですけれど? なんだい」
糸緒 「……」どきどき
GM 瑠璃「さっき、そこ化け物だらけでぇー」
糸緒 「……!」さぁーっと青ざめる
GM 玻璃「マジマジ。あれ、人間はいないよねぇー?」
糸緒 「……」ずぅーーんんと影を背負ったような顔に
GM 瑠璃「なんかどっか行っちゃうとこだったから、今ははけてるかもだけどー」
糸緒 「……」(どこかいっちゃう……? なんでだろう……)
GM 「ほら、危険みたいですし。諦めて神社行きましょう」
みだら「行ってみなきゃわからないだろうよ。はけてるなら、逆方向から行けばいいんじゃないのかい?」
玻璃「まーわり道はあーりますよー」
瑠璃「うんー」
「それで襲われたらどうするんだよ……」
糸緒 「!」ぱぁっと影が消える 「!」でもまた影を背負う。
GM みだら「見るだけだって。男がそんなに度胸がなくてどうするってんだい」
??「くすくすくす……」
玻璃「あー。飛鳥あすかさん」
糸緒 「……?」
GM 瑠璃「まーたくすくす笑ってる。マジ受けるしー」
みだら「どうしたんだい、蜘蛛丸くもまる
蜘蛛丸「いやね。どちらにしろさっさと動いた方がいいですよ」
「って、もしかして」
糸緒 「??」
GM 蜘蛛丸「ええ――あっちから、奴らが来てますよ。くすくすくす」
と、通りの方を指します。
糸緒 「……」
「……!」
←ワンテンポ遅れて理解したらしい
GM 蜘蛛丸と呼ばれたのは、髪の長いちょっと不気味な男性です。
目が細く、くすくす笑ってます。
糸緒 不気味…
GM 玻璃「マジでー。飛鳥さん気付くの早いなー」
瑠璃「たーすかるよねー。こっち進めば鉢合わせにならなくて済みますよ」
糸緒 慌てて、みだらさんと形さんを見ちゃう。どうするんだろうって
GM みだら「日向動物病院へは?」
玻璃「つーながってます」
「マジでいくんですか?」
みだら「当り前さ。ほら行くよ、しおちゃん」
みだら「形ぃ、背負ってやりな」
糸緒 「……! は、はいっ」
GM 「はあ!? 何でそこまで……」
みだら「五月蝿いね。お前さん、力持ちだろう。さっき車持ちあげてたじゃないか」
糸緒 「あ、えっと、の、ノワールに乗せてもらいますから、だ、大丈夫です」
おろおろわたわた
GM 瑠璃「こーっちですよぉー」
蜘蛛丸「くすくすくす……まとまりがないなぁ」
「くそ……っ、おら、行くぜ」
形さんが、きゅっと片手で糸緒ちゃんを持ちあげ、
右肩に載せちゃいます。
すとん。
まぁ、容姿はきゃしゃなんですけれど。
糸緒 「え、あ、う」おろおろ、いいのかないいのかな、とわたわたして
「は、はい。ノワール、おいてかれないようについてきてね」
GM ノワール「ウォン!」 一声鳴いて、追いついてきます。
糸緒 「わぁ……」(すごい。視界がこんなに上だぁ……)
GM さて、一端切りますか? 続けてもいいですよん。
糸緒 えぇと、続けられるなら続けちゃいますか?
GM はい。
糸緒 シーン何度も出ると怖いので、進められるなら、進みます



GM では、ちょっと場面を飛ばしまして。
それから1時間後くらい。午後18時ごろとしましょう。
糸緒 はい
GM 昼鼓神社です。
触れ込み通り、人が沢山います。
糸緒 それはちょっとほっとしてから、ママの姿を探します。
GM 日向動物病院へは行ったのですが……。
かつての我が家は、無残に倒壊してました。
崩れたがれきと、動物達の死体。
糸緒 ……はうう。
ううう……皆……
……し、死体はありましたか?
GM みだらさんの指示で、ちゃっちゃかと形が瓦礫をひっくり返しましたが、
人間の死体らしきものは見つかりませんでした。
糸緒 皆が死んじゃったのは悲しいけど……ママは無事かもしれないのは、ほっとしちゃう……ごめんね、みんな……
GM で、昼鼓神社ですが……人は集まっているものの、母親……日向糸織ひなた しおりさんの姿は見えません。
糸緒 ……(しょぼーん
GM 神社の一角でしょぼんとしてると、みだらさんが見つけて近づいてきます。
みだら「……」
糸緒 「あ、みだらお姉さん」
無理やり、笑顔つくって、微笑もうとします。
……できてないかもしれないけど。
GM みだら「無理しなくていいさ」
糸緒 「……ごめんなさい」
GM とん、と、木箱を置いて、抱きしめてくれます。
きゅ。
糸緒 抱きしめられながら
GM たすたす、と頭を軽く撫でるようにしてくれます。
糸緒 「……ごめんなさい。ごめんなさい……私、私……」ひっく、と泣きじゃくり始めて……号泣します。
みだらさんに抱きついて、涙が着物を濡らしちゃうってわかってるけど。
GM みだら「大丈夫だよ……おっかさんはきっと上手く逃げたんだろうさ」
糸緒 「……ぅぅ……ひっぅ……」こく、こく、とそうだよ、と自分に言い聞かせるように頷く
GM みだら「ちょいと話を聞いて来たんだけどね」
みだら「糸織さんが走って行く姿を見た人がいるみたいさ」
糸緒 「……」涙目のまま顔をあげて、みだらさんを見ます。
GM みだら「もう何時間も前の話だから、その後どうしたかは知らないけど」
みだら「少なくとも、あの動物病院からは逃げだせたんだろう」
糸緒 「……」放心したように、言葉を聞く
GM みだら「だったら生きてるよ。娘のお前さんがこんなに逞しいんだからね。母親は負けちゃいないだろうさ」
すっと、抱きしめてたのを放します。
糸緒 目をこしこし、と自分の手でぬぐって
「……はいっ!」涙目で、不安は拭えないけど、頑張って強い顔をつくって頷く
GM みだら「……そうだ、こいつをやろうじゃないか」
ごそごそっと、着物中を探って。
糸緒 「……?」
GM 透明な包装に包まれた、コハク色の玉を取り出します。
糸緒 「はぇ……」(なんだろう。これ)
GM みだら「飴ちゃんは嫌いかい?」
糸緒 「……」首をぶんぶん横にふる
GM みだら「果物とかの飴じゃないから、お前さんの気に入るかわからないんだけどね」
飴玉を糸緒ちゃんに手渡します。べっこう飴味。
糸緒 「……ありがとうございます」えへへ、と、泣き笑いで、まだちょっと不恰好だけど、笑います。
きゅって握って。
……今舐めたほうがいいのかな
GM みだら「てめえはこれが好きでね」
と、もう一個取り出して自分で食べます。
糸緒 じゃあ、真似るように、ぺりぺり袋からだして、私も食べます。
(……ほんのり甘くて、香ばしくて……おいしい)
GM みだら「苦しい時はいつもこいつを舐めてきた」
そう言って、隣に座ります。
糸緒 「……」口の中で飴を転がしながら、お姉さんを見ます。
GM みだら「今も……酷い状況だからね」
凛とした様子で、遠目に話しあってる男達を見てます。
何か話しますか?
いくつか質問してもいいですよ。(笑)
糸緒 えと、く、口下手なんですよね……
チカラのことは特に教えてもらってるわけじゃない……のかな?
エフェクト、結局使わずに済んだってことですよね?
GM そうですね。
糸緒 「……あの、なんこか聞いてみてもいいですか?」
GM みだら「うん? 構わないよ」
糸緒 「あの……私は、ノワールが守ってくれてたんですけど……おねえさんたちはどうやって、逃げたんですか?……あの、その……」化物達から、という単語はなかなか言えずにそのまま尻すぼみに言葉を飲み込んじゃいます
GM みだら「どうやっても何も……みんなおかしな力を使えるようになってるじゃないか」
糸緒 「……?」
「……えっと、怪我が治っちゃう……?」
GM みだら「なんだい、知ってるじゃないかい」
みだら「あの化け物達とてめえ達は、大した違いはないってことさね」
糸緒 「……」(あの化け物たち、と……か)
「……わ、わたし……気がついたときには、“そう”だったから……ママにも言えなかったし……」
「あ、えっと、ちっちゃい頃からって意味で……」
GM みだら「うん……? 今日の昼からじゃないのかい?」
不審そうにそう訊きます。
糸緒 こくこく必死で頷きながら「む、昔、もっとちっちゃいころ、ずっと病院で……友達は動物のみんなだけで……」
「退院して……お外で遊ぶようになって、怪我したりしても……怪我が治っちゃって……怖くて……わたし、変なのかなって……」
GM みだら「そうかい……そいつは辛かったろうね」
糸緒 「……」小さく、こくん、と頷く
「……今、みんな……“そう”、なんですか?」
GM みだら「……一人一人聞いて回ったわけじゃないから、わからないけどね」
みだら「きっとそうさ」
糸緒 「……」
GM みだら「報道でも、この街が大変だってんで、閉鎖処置を取っちまったみたいさね」
糸緒 (……ほっとしちゃうのは……悪いんだろうな。でも……つまり……わたしは、最初から、あの化物たちみたいな……生き物だったってこと……なのかな)
「……」
GM そんな様子をみだらさんが見て。
みだら「……てめえはさ、小さい頃」
みだら「親と仲が悪くてね」
しみじみと語るように。
糸緒 「……?」
どうしたんだろうと、顔見上げて聞きます
GM みだら「兄弟もいなくてねぇ……一人ぼっちだったさ」
みだら「飯もくれない両親でね。いつも腹が減って、木の皮を齧ってた」
糸緒 「……!」
GM みだら「蟲も喰って、泥水啜ってさ。ただ、両親は他人にそのことを言うのだけは許さなかった」
みだら「苦しくてねぇ……死んじまおうかと思ったよ」
苦笑するように言います。
今だったら、虐待とか言われてたのかな、と。
糸緒 「……」(……ど、どういう顔したらいいんだろう……可哀想だねって、思うのは……悪いこと……?)
GM みだら「そんな時だ。師匠に会ってね。飴玉をくれたのさ」
糸緒 「……ししょう?」
GM みだら「てめえは人形師ってね。まぁ、人形劇やるのが商売。その師匠さね」
みだら「てっぺん禿げたおっちゃんだぁね。もういないけど……」
糸緒 「……あぅ」おろおろして、から
「人形師って、えっと、あれ、ですよね? お人形やって、お芝居する……」違ったかな? とちょっと内心考えながら
GM みだら「そうそう」
みだら「で……師匠についてって、業ぁ教えてもらって、輪廻座ってとこで芸をしながら身を立ててるのさ」
ぽんぽん、っと、傍らの木箱を叩きます。
みだら「こいつは師匠の形見」
糸緒 「……」
(中身なんだろう)
GM みだら「……だから、そんなふうにおっかさんを想える、お前さんが羨ましくてね」
糸緒 「……えと、あの……」おろおろ
GM みだら「てめえのおっかさんもおっとさんも、いっつも何かを恨んで憎んで、睨んだ目つきをしてた」
糸緒 「う、うらんで……?」
GM みだら「師匠に会う前のてめえもそうだった。そういう目しか知らなかったんだ」
みだら「だけど、お前さんは違う」
にこり、と笑いかけます。
糸緒 「……」じっと見つめます
GM みだら「お前さんみたいな目の子が、生き残らないと間違いさね」
糸緒 「……お、お姉さんたち、も、です」
「……邪魔にしかならないのに、私のために、危ないことして……」
「……お姉さんたちも、絶対、ぜったい……生き残らないと、ま、間違いです」
顔をかああ、と紅くしながら、うつむく
(……へ、変なこといっちゃったかな)
GM みだら「何、気にするこたないさ」
さて、他に訊くことありますか?
糸緒 んー。とりあえずはそれくらいかな
GM はい。
じゃ、形が近づいてきますね。
ざかざか。
「みだらさん」
みだら「なんだい、形。どうするか決まったのかい?」
糸緒 「……」お兄さんを見よう
GM 「いや、決まらないままっす。どーも化け物どもがこの神社に向かってるみたいで」
糸緒 「!」
GM 「駅の方へ行った方がいいんじゃないかってことなんすが、駅に行く途中で鉢合わせになりそうなんすよね」
みだら「駅ってぇと……ここの隣じゃなかったかい?」
「ちょ……その間違いはないでしょう」
駅はこっちから、夕器団地を通って東方向。
みだら「てめえはちょいと道を覚えるのが苦手でね」
「それでうろうろして、ここに来ちゃったって……最初聞いたすよ」
みだら「秋土劇場に行くつもりだったんだけどねぇ」
「だから、ひと駅向こうっすって。それは」
みだら「ややこしいさね」
秋土劇場は四季駅前。
ここは日告駅周辺。
糸緒 「……」とりあえず見守ってる
GM みだら「さておいて、だからどうするね」
「それで困ってんじゃないっすか。あんまりぐずぐずもしてられねぇって――」
糸緒 「……」(いっぱい来ちゃうんだよね、このままだと。でも、逃げるのにも危ないかもしれなくて……けど、守りって大変だよね、あの化物から……)
(ママ、生きてたらこの付近にいるは―――)


「きゃぁーーー!!」


GM みだら「!」
糸緒 「!!」びくぅっ
GM 「なっ」
ざっと、みだらと形が立ちあがって、声のした方に走って行きます。
ざざっと。
糸緒 おろおろしてから
私も追いかけます。
「の、ノワールおいで!」
GM ノワール「ウォウ!」
人がざわざわしてます。
糸緒 い、一体何が……?
GM 「おい、どうした!」
玻璃「ば、化け物が……!」
瑠璃「来ちゃいましたぁ」
指差す、神社の入り口の方にぞろぞろと。
ジャームの群れ。
糸緒 「!!」びくっとして後ずさり
口元を押さえて、膝ががくがく
GM 「ちぃ……くそっ、どうすんだ!」
糸緒 「……」
「……に、逃げないと……」
GM 玻璃「飛鳥さん、最初見せてくれたあれで逃げられませんか!」
蜘蛛丸「え……あれ?」
瑠璃「そうそう。あのキモいのでざわわーって逃げる奴!」
蜘蛛丸「くすくす……こんなに相手が近くちゃ、難しい。ちょっと発動に時間がかかるよ」
「ちっくしょう……どうすりゃ……」
糸緒 「……」おろおろ
GM みだら「仕方ないさね」
すっと、みだらが前に出ます。
みだら「お前さん達、糸緒ちゃんを頼むさ」
ガチン、と、木箱を空けます。
「ってーと……」
糸緒 「え、あっ」おろおろ
GM 化け物「ゥゥウウ、キァアアアアアアア!!」
みだら「ほら、来たよ」
カチャカチャカチャっ!
木箱の中から、サムライのような格好をした人形が出てきます。
人間と同じほどの、かなり大きな人形です。
糸緒 (……こ、怖いよぅ……でも、お姉さんだけに、戦わせて……いいの??)
GM 玻璃「こ、香華院さん」
瑠璃「一人じゃぁ……」
みだら「なぁに、時間稼ぎくらい出来るさね」
《レインフォース》

びくんっ! と。

人形が命を吹き込まれたように動き始めます。
カタカタカタカタカタ――
糸緒 「……!」びくっ
GM 「おら、早くしろガキ!」
ぐいっと。首根っこを掴まれます。
糸緒 「え、あっ!?」
はうう。宙ぶらりんです。
GM 化け物達が、ぞろぞろと近寄ってきます。
みだら「蜘蛛丸、いけそうかい?」
蜘蛛丸「はい……くすくす」
玻璃「うわ、来た」
瑠璃「キモ……っ」
ざわわわわわわっ!
背後の方から、大量に蜘蛛が集まってきます!
糸緒 いやああああああ!!!
動物のみんなは好きだけど虫が一杯は苦手なんですーーーーー!
GM みだら「そいじゃぁ、しおちゃん。御機嫌ようさ」
みだら「最後の一個だ」
ぴんっと、飴玉を放り投げられます。
糸緒 「み、みだらお姉さん!!」
思わずキャッチして
……
GM と。
そっちに気をやった瞬間。
《群れの召還》《蒸散の香気》《絶対の空間》
を、蜘蛛丸が発動させます。
ぞわわわっ!
蜘蛛が視界を覆う。
糸緒 ……て、抵抗します。
GM ん。
どうぞ。
振りますねー。
糸緒 はい。
知覚ですか対抗技能は
ダイス 9R+4@8 = [2,2,5,2,3,8,4,8,8][3,8,6][1]<クリティカル>+4 = 25
糸緒 うう。が、頑張る。
お姉さんを残していけないの。回れっ!(念
ダイス 5R+1@10 = [3,4,6,2,3]+1 = 7
糸緒 うう。ダメでした……
ごめんなさいごめんなさい……
GM では、視界中に黒い色が押し寄せる中で、
みだら「晴れ舞台のひのき舞台――輪廻座花型、香華院みだらがおして参るさ」
みだら「行くよ、帰依門!」
と、声が聞こえて――
黒い蜘蛛ごと移動している感覚がします。
「お疲れ様っす、みだらさん」
最後に、糸緒ちゃん知覚判定どうぞ。
糸緒 はい。
えいっ!
ダイス 5R+1@10 = [2,10,6,2,8][4]<クリティカル>+1 = 15
糸緒 回りました
GM 充分。
最後にそう呟いた首藤形の表情は、笑ってました。



GM シーンカットです。
糸緒 みだらのお姉さんに取ります。憧憬と悔悟。悔悟がおもてで
GM はい。
糸緒 長くなってごめんなさい。生きててごめんなさい。お姉さんに重しをもたせてごめんなさい……
自虐的すぎる…
GM 生きててって。(笑)
さて。
忘れてたPC間ロイスをとりましょうか。
PC3→PC2→PC1→PC3 かな? 異論がなければ。
糸緒 会ってない人へは、どうすればいいですか? とりあえず取ったほうがいい?
GM んー。
一応何処かで会った感じかな。
糸緒 えっと、じゃあ、尚さんに取ればいいんですね。
……
ほ、保留で。
結花に… …前回あんまり関われなかったからな。あんまり変わらず、P誠意/N憤懣。憤懣が表で。
結花 では、次は自分が取りますかねー…。保留で
GM はぁい。
保留ですか。(笑)
結花 いや。実際にあってまったく違うものになるよりかはマシかと
GM 糸緒ちゃんは動物病院やってますから
何かの際に動物病院行って、知り合ったとか?
まあ、改悟は顔が広そうだったから、動物病院に行った事もあるかもしれないが。
親が医者ってことなら、市民セミナーの健康講座とかもやってるかもしれないから、
そっちの方で会う可能性もあるけどな。
あと、健康診断…はどうなんだろう。
糸緒 動物のお医者さんでもそういうの出るのかな……
獣医はやらんか。
GM 獣医ですかねぇ。
ちなみに俺、ノワールと話せるぜ。
糸緒 いいなぁ……
ぶっちゃけ人間より犬の方が安心するなぁ。
よし。糸緒ほっといてノワールと仲良くなろう。
糸緒 おいてけぼりです……
GM ま、保留と言うなら保留で。
いいですか?
本来PC間ロイスって、合流のために取る物なので
なるべくは取ってほしいんですけれど。(笑)




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