◆ 使用ルール ◆

 ゾンビもののようなセッションをやってみたい、と。そんな風に始まったこのセッション。
 しかし、適当なシステムを持っていませんでしたので、既存のルールブックで代用することになりました。
 よって、「Double+Cross The 2nd Edition」にハウスルールを追加して、セッションを行いました。
 このページはそのハウスルールまとめです。興味がなければ面白くもないので目を通さなくて構いません。

  (※)ベースは「Double+Cross The 2nd Edition」です。→
ダブルクロスって?

  →はじめに
  →汚染レベル
  →登場浸食率
  →衝動判定
  →サブPCの自律判定
  →【社会】について
  →『衝動肯定』
  →逃走判定
  →その他追加事項
  →エフェクトの制限
  →簡易効果
▲灰色の街へ戻る    
世界観へ→  


■はじめに

 特殊な設定のセッションであるため、通常のDX2のルールに加え、変更点をいくつか設定する。 これらの変更点は、ルールブックの記載よりも優先されるとする。
 また、セッション中にも言えることであるが、ここに記載されてることを含め、 ルールに定められていること以上の現象を引き起こそうとする場合、 何かしらのエフェクトの使用や判定を要求されることがあるので、注意すること。
 GMは、なるべくお互いに納得し得る方針をとることを心がけるので、その場その場で相談には乗るが、 セッション進行の妨げになり得るため、特殊処理については事前の提案をお願いしたい。


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■汚染レベル

 空間のレネゲイドウィルスの濃度によって、エリアごとに汚染レベルを設定する。
 これは、住人の全てがオーヴァードという状況のために、レネゲイドの活性が相互に反応し合い、 お互いに緊張を強要させてしまう効果である。  また、汚染レベルは浸食率やエフェクト・衝動等に影響を及ぼす。 汚染レベルが高いほど、空間中のレネゲイドウィルスの因子が濃密であることを示し、その影響も大きい。 理性を捨ててジャームと化すと、その暴力的な衝動に空間が感応し、能力を強化するのだ。

 レネゲイド汚染空間に於いて、ジャーム達には常に以下の修正がつく。

 HP:+[汚染Lv×10]
 装甲:+[汚染Lv×3]
 攻撃力:+[汚染Lv×3]

 汚染は0〜7レベルとし、訓練を受けてない者が耐えられるボーダーは5レベルあたりである。

※目安
 0レベル:通常の空間。特に違和感はない。
 1レベル:少し落ち着かない。取り乱す者は少ない。
 2レベル:体がざわつく。レネゲイドに慣れてないものは、浸食が加速されかねない。
 3レベル:緊張を強いられる。常に締め切り前のような心地になり、暴れ出す者も珍しくない。
 4レベル:戦場に居るようなもの。いつ死んでもおかしくないような気分で、熟睡するのすら難しい。
 5レベル:一般人には耐えられない。通常の神経ならば、1日と持たずジャーム化してしまう。
 6レベル:歴戦の戦士であっても、非常に辛い。もはや拷問を受け続けているようなもの。
 7レベル:理性を保つことは諦めるべき。そこはただの魔窟である。


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■登場浸食率(対汚染判定)

 シーンに登場時、[2+汚染Lv×4]を目標値「対汚染判定」をする。
 対汚染判定は、そのキャラクターの最も高い能力値と、<対汚染>技能を用いて行う。
 この際、浸食率によるダイスボーナス、そして目標値の低下が適用される。
 しかし、クリティカルはGMからの指定がない限り低下しない。
 成功した場合、1d10の浸食率を上昇させる。(普通の登場浸食率)
 失敗した場合、即座に衝動判定を行う。この時の目標値は、基本的に[7+汚染Lv]とする。



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■衝動判定

 通常の衝動判定のように行い、成否に関わらず、判定後に2d10の浸食率上昇を行う。
 ただし、通常の判定と違う部分があるので注意すること。
 今回の衝動判定では、技能の10以上は全て10として扱う。
 また、達成値が[汚染Lv×2]以下であった場合、すべてファンブルとして扱う。

 成功の場合、浸食率上昇の他には特に何もない。
 失敗の場合、衝動に任せたロールプレイを行わなくてはならない。
 ファンブルであった場合、直ちに浸食率を通常の2d10に加え、[5+汚染Lv]d10分上昇させ、自律判定を行う。

 この際の自律判定の結果については、以下のとおりである。
 成功した場合、結果の浸食率のままセッションを続行する。
 失敗した場合、つまり浸食率が100%未満にならなかった場合、ジャーム化する。



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■サブPCの自律判定

 処理の簡略化のため、NPCの自律判定が必要になった場合、ロイスは7つとして扱う。
 ただし、Dロイスを所有していた場合、明らかにタイタスになっているロイスがあると予想される場合は除く。
もし、PCの内誰かがそのNPCのロイスを持っていた場合、セッション中そのPCの数だけ、判定時に2倍振りが可能となる。
→変更
 NPCは2倍振りをできないとする。
 ただし、特殊なタイタスの使用方法があるとする。
 PCは、NPCの自律判定直後、対象のロイスをタイタスとして昇華することで、
 規定ダイス分、さらに対象に浸食率を下げさせることが可能である。

(注)
  これは実際に対象NPCを失うわけではないので、特にタイタス化の演出は必要としない。
  ただそのセッション中、そのPCは対象NPCのタイタス昇華で、他の効果を得ることはできず、
  以降セッション終了時まで、PC自身の自律判定時にロイスが一つ少ないとして扱う、という意味である。



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■能力値【社会】について

 後述するが、このセッションでは固定化ポイントの使いどころが難しい。
 また、コネもほとんど使えなく、<情報:>系統の技能も活躍できる場面が少ない。
 使える場合も、<知識:>技能で代用出来てしまう可能性が高い。
 とすると、【社会】の能力値の意味が薄くなってしまい、一部シンドローム・職業が不公平だと感じたので、 特殊処理を追加する。

・他の能力値へ加算
 【社会】の能力値の半分(切り上げ)分、【肉体】【感覚】【精神】のどれかを判定する場合に加算して良いとする。
 つまり、【社会】が3あるのなら、例えば【肉体】の判定時にダイスが2個多いとして扱っても良い。
 予め、どの能力値に加算するかは指定し、別途記入しておくこと。
 2点以上加算できるのなら、分散させても良い。
 勿論、【社会】以外の全能力値が等しく上昇するわけではないので、注意すること。
 また、イニシアティブやHPなどには影響を及ぼさない。
 演出としては、まぁ、『人間力』で補う感じだ。

・<交渉>の使い道
 【社会】技能の主な使い道は、通常<情報:>だが、今回それはあまり使えない。
 そのため、<交渉>で出来ることを多少増やしておく。
 簡単に言えば、混乱した状況をまとめる技能である。(人の話を聞き、要点をまとめ、それを正しく伝える、等)
 リーダーシップや、カウンセリングに近いだろう。
 もし、PCやNPCが混乱したり激昂したりして、集団がまとまりそうになかった場合、 <交渉>による対決判定で場を収めることができる、とする。
 まだ会話のできる状況なら、当然NPCの説得に用いることもできる。
 一部のエフェクトで代用できる効果ではあるが、使いどころも出てくるはずだ。
 かと言って、濫用を許すつもりはないため、ある程度のロールプレイは要求するので注意。



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■『衝動肯定』

 自律判定に失敗してしまった場合、通常はジャームになったとし、以後そのPCはNPCとして処理される。
 しかし、今回はその限りではなく、『衝動肯定』と言う選択肢を追加する。
 これは、湧きあがる衝動を自身の正当な姿であると『肯定』し、今後生きて行く道を示す。
 この場合、直ちに以下のDロイス『形骸化人格』を得、PCはそのままPLが管理して良い。
 ロイス枠がいっぱいであった場合、どれか一つを削ってDロイスを取得すること。

名称:形骸化人格(ハートシェル)
解説:
 貴方は既に取り返しがつかないほど、レネゲイドウィルスに浸食されてしまった。
 しかし、かろうじて人の形を保ち、心の欠片を手放してはいない。
 レネゲイドウィルスによる『衝動』の支配を受けつつも、貴方の良心は抗い続けている。
 せめて、人として死ねるように、と。
能力:
 このDロイスを持ってる限り、浸食率がいくつになろうとジャームになることはない。(NPCとなることはない)
 また、汚染レベルによる能力強化の恩恵を受けられるようになる。→汚染レベル参照
 その代わり、そのキャラの全ての行動は『衝動』に起因することとなる。
 即ち、例えば『破壊』が衝動である場合、そのPCの最終的な目標は全て『破壊』に繋がるとする。
 このキャラクターが善意のために動いたり、破壊ではなく創造や再生のために動こうとした場合、即座に自我が崩壊し、ジャームとなる。
 なお、ロイスの処理は今までと同じように行うが、タイタス昇華で復活は選択出来ない。
 HPがゼロになると、即座に肉体が崩壊し、消滅する。



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■逃走判定

 状況的に、戦略的撤退を選択するべき場面もあるだろう。
 その際、「逃走判定」を宣言することで、退場エフェクトがなくとも戦闘を離脱することが可能である。
 この処理によって、シーンキャラクターと離れ離れになったキャラクターは、シーン退場とする。
 シーンキャラクターが戦闘を離脱し、他に戦闘に参加したままのキャラクターがいた場合、戦闘は次のシーンに持ち越す。
 持ちこされた戦闘では、例外的にシーン内持続エフェクトの効果は続いているとする。
 なお、GMに特別に許可されない限り、クライマックス・シーンでの「逃走判定」はできない。
 以下、「逃走判定」の手順を説明する。

・<運動>・<運転:>で逃げる
 メジャーアクションで「逃走判定」を宣言し、<運動>あるいは搭乗しているヴィークルの<運転:>で判定を行う。
 逃走を望まないキャラクター(敵)がいた場合、「逃走判定」にはダイスペナルティがかかる。
 エンゲージ内にいる敵1体につき3つのダイスペナルティ、エンゲージ外に居る敵1体につき1つのダイスペナルティである。
 敵は代表者が1体が、<運動>・<知覚>・<追跡>のいずれかでリアクションを行う。適当なヴィークルがあれば<運動:>も可能。
 封鎖状態の場合、さらにダイスペナルティが3つ。
 判定の対決に勝てば、逃走できたとする。

・[隠密状態]になってから逃げる
 まず、すでに[隠密状態]である必要がある。
 戦闘中は、一部エフェクトの使用か、メジャーアクションを消費することで[隠密状態]になれる。
 [隠密状態]のキャラクターは、メジャーアクションを消費して「逃走判定」を宣言することで、 <隠密>を用いて判定できる。敵は代表者が<知覚>でリアクションを行う。
 この時、「逃走判定」の達成値に+5の補正がかかる。判定の対決に勝てば、逃走できたとする。

・シーン退場エフェクトを使う
 一部シンドロームに存在する、「シーン退場エフェクト」の使用は、「逃走判定」として扱う。
 エフェクトの解説に記述されているルールに従うが、下記のセットアップ時の宣言の恩恵を得られるとする。

・逃げるための準備をする
 セットアップに<意志>か<交渉>の対決判定を宣言することで、そのラウンドの「逃走判定」を有利に進められる。
 ただし、この宣言を行うと他のタイミング:セットアップのエフェクトを使用できない。
 敵の内の代表者一人と対決判定。この判定にエフェクトは使用できないが、敗北してもペナルティはない。
 <意志>や<交渉>で対決して勝利した場合、差分がそのラウンドの自分の「逃走判定」達成値に加算される。
 これは、逃走のための作戦を上手く練り上げられたり、口八丁手八丁で上手く相手の気を逸らしたのだとする。

・足止めをする
 セットアップに、「足止め」を宣言することで、そのラウンドの他人の「逃走判定」の達成値に+10できる。
 ラウンド中逃走を試みる全員がこの恩恵を受けることができ、また複数名が宣言した場合、効果は蓄積する。
 ただし、この宣言を行うと他のタイミング:セットアップのエフェクトを使用できない。
 また、宣言したキャラクターはそのラウンド中に戦闘を離脱することは出来ず、 リアクションのクリティカルが常に+1される。



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■その他追加事項

・道具の固定化について
 今回、事前のアイテムの固定化は出来ても、持ち歩いてるものは1つまでとする。
 そのアイテムが身近に存在しない可能性が、状況次第であり得るためである。(乗り物など)
 また、コネはおそらく活用できないため、よほどの理由がない限り取得は認めない。
 加えて、セッション中のアイテム調達について。
 セッション中に、アイテムの調達を認める場面がある。
 その際は、<調達>判定に成功すれば、そのアイテムを入手できたとするが、 固定化しない限り、次のセッションに持ち越すことは出来ない。
 勿論この場合も、持ち歩くのが困難であるものについては、固定化に関わらず失われるとする。

・移動力について
 戦闘時の移動量については通常と同じように算出する。
 しかし、荷物を抱えている場合を考える。
 便宜的に、所持品が10kgを超えるごとに【肉体】に[−1]をして移動力を算出する。(最低1)
 ただし、100kg以上の重量を一人で背負うことになった場合、移動は出来ない。
 キュマイラシンドロームは除く。(簡易効果の章参照)

・<運転:>について
 ヴィークル搭乗中は、<運転:>技能で「避け」が可能とする。
 ただし、バイク系でなければ達成値に−2の修正を受け、余計に一人搭乗するごとに−4の修正を受ける。
 つまり、運転手が、余計に2名人を乗せた状態で乗用車の「避け」を試みる場合、 <運転:車>で判定し、達成値には−10の修正を受ける。対決に勝てば、乗っている全員が回避したことになる。
 また、封鎖エンゲージ離脱時に、<運動>の代わりに<運転:>を使えて良いとする。

・経験点について
 経験点の計算について、変更事項があるので注意すること。
 具体的には、自律判定時の2倍振りや追加減算の処理である。
  ☆2倍振りを1回するごとに−1点。
  ☆自律判定直後の追加減算を行うと、1回ごとに−2点。
 また、「最後まで参加」、「会場の手配や連絡」、「進行を助けた」の分の経験点に関しては、 よほどのことがなければ常に授与されるとする。(つまり、常に3点分の経験点は保証される)
 「良いロールプレイ」、「他のPLを助けた」については、申請式とする。
 一人でも推薦があれば1点ずつ。満場一致で文句無しであれば、2点とする。

・射撃武器の残弾数について
 今回は極限状況におけるセッションである。
 そのため、射撃武器の残弾数については、尽きる場合もある。
 長い間調達シーンがない場合は、GMがその旨を知らせるので、注意すること。
 勿論、むやみに残弾を意識させ、進行が滞るようなことはしないし、不当にPCが不利な状況にすることもない。
 これは、PCが残弾を気にしないで消費することはない、と言う意味だと受け取ってもらいたい。
 (つまりは演出の心構えです)

・公式キャラクターについて
 あまり出ない。
 と言うか、多分誰も出ない。
 GMの方針として、公式キャラクターをあまり使いたくないため、ロイスなどの関係を結ばないことをお勧めする。
 そもそもあまりリプレイに詳しくないので、ネタとして出されてもついていけない恐れがある。
 DXの名は借りているが、大まかな設定とルールを用いてるだけで、別舞台の物だと考えて頂けるとありがたい。



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■エフェクトの制限

 一部のエフェクトは、通常セッション時のように使えないので注意して欲しい。
 これは、舞台のレネゲイドウィルスの濃度が非常に濃いため、強い干渉を受け、本来の力を発揮できないゆえである。

・対象:シーンのエフェクト
 対象:シーンのエフェクトであるが、これは戦闘に参加しているキャラクターを示すとする。
 目安としての広さは、精々運動場程度として、町全体を覆うなどの広範囲は難しいとする。
 (達成値次第では許可しないとも限らないが)
 同様に、射程についても視認できる程度の範囲とする。
 1kmも離れてしまえば、ジャームの屑などの干渉で、エフェクトを用いても把握は大変難しい。

・飛行系のエフェクトについて
 高度には制限があり、エフェクトなどを用いても1km以上の上空へは向かえない。
 また、高く昇っても景色は灰色で、見通すことは難しいとする。

・《縮地》および脱出系エフェクトについて
 基本的にはエフェクトの解説に準拠するが、超長距離の移動は不可能である。
 また、移動先の汚染レベルによる影響を直ちに受けるとする。
 GMの指定により、「特別に閉鎖されている」とされる壁をすり抜けることは出来ない。
 これは、レネゲイドウィルスの濃度が非常に濃い障壁などであるためである。

・武器作成系エフェクトについて
 基本ルールの通り、モルフェウスの《ダブルクリエイト》を除き、1つのエフェクトで1つしか武器は作れない。
 つまり、《氷剣》持続中にもう1本同じキャラが《氷剣》を作ることは不可能である、が、別のキャラならよしとする。
 また、これら武器は本体のごく近辺でしか存在できないとする。
 目安として、触れているか、触れられる程度の距離にあるか、である。
 それ以上離れた場合、即座に消失するとする。勿論、防具・乗り物についても適用される。

・非オーヴァードに対する使用を念頭に置いたエフェクトについて
 蘇生系のエフェクトや、《人形遣い》など、非オーヴァードに対する記述の在るエフェクトについては、 残念ながら、今回は登場人物のほぼ全てがオーヴァードであるため、それら非オーヴァードに対する効果を発しない。
 使用法次第では、相談で新たな効果を追加しても良い。

・《融合》について
 《融合》を行った場合、体の一部を融合させているのか、全身が融合しているのかを選んで良い。
 前者の場合、エフェクト使用者と対象者は別々の個人として扱う。
 後者の場合、諸々の判定には影響を受けないが、移動力については【肉体】−5で算出することとする。
 これは、50kg相当の荷物を背負っているとみなすためである。
 そのかわり、エフェクト使用者に向けた攻撃の「受け」「避け」を対象者が代わりに行える。

・《縮地》、《黒星の門》の優位性
 《縮地》・《黒星の門》については、通常の移動(戦闘移動・全力移動)とは別のものと扱う。
 そのため、一部エフェクトにより移動を制限されている状況でも使えるとする。

・その他、即座に状況を打破し得るエフェクトについて
 なるべくプレイヤーの発想を尊重する方針では行くつもりだが、 あまりにも簡単に状況が進んでしまうエフェクトの使い方や、盛り上がらない使用法については、 GMの側から規制がかかる恐れがあるので、了承して頂きたい。
 緊迫した状況下における物語、を演出する方針のセッションであるので、ご理解のほどを。

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■簡易効果

 そのシンドロームを発現していれば、自然とこの程度は出来るであろう、と言う演出をまとめたものがこの項である。
 ここに書いてある程度の効果であれば、浸食率を上昇させずとも効果を得て良い。
 これらを目安として、GMに提案することも許可する。
 逆に言えば、これら以上の劇的な効果を得たい場合、きちんと然るべきエフェクトを取得して欲しいという意味合いでもある。
 良く読んで、基準として判断してもらいたい。

・エンジェルハィロゥ
 一般的な部屋における照明程度の光なら、随時自由に体から発することができる。
 フラッシュライトのような瞬間的な発光も可能であるが、
オーヴァードの目くらましなどには使えないとする。
 また、指定された知覚判定に成功すれば、紫外線・赤外線なども視認できるとする。

・ブラックドッグ
 主な家電製品の電源となることができ、充電池を充電することも可能。充電に然るべき時間はかかる。
 一般的な家庭の全電力を一人で担うことも可能だが持続すると、1日につき2点HPを消費する。
 さらに、電子機器類の扱いに長けるとし、それらの扱いを判定する場合、GM判断でボーナスを加える。
 また、指定された知覚判定に成功すれば、周囲の電磁波の感覚も可能とする。

・ブラム=ストーカー
 従者モドキを、クロスブリードなら2体、ピュアブリードなら4体まで、いつでも負荷なく作り出せる。
 また、血液を口から摂取することで、誰の血液であるかを分析することが可能。
 より細かい情報を得るためには、知覚判定が必要となる。

 ※従者モドキ
  蝙蝠のような形状をしていて、飛行可能。ただし然るべき音が立ち、高度は最大500m程度まで。
  這わせることもできる。ただし性能は小動物程度であるので、戦闘力にはならない。
  探されるとすぐに見つかり、発見された場合は従者モドキとすぐ判別される。
  従者モドキの得た情報は術者へ連絡されるわけではないが、破壊されればすぐ知覚できる。
  会話レベルの情報共有は不可だが、1日以内の記憶はあるので、その間に通った道の案内は任せられる。
  従者モドキには、最大仮名20字までの命令インプットが可能である。
  例外ワードは、「主:術者」、「物:物体」、「敵:攻撃するもの」、「己:従者モドキ」。
  第三者が理解できるくらいまで、述語・目的語を明確にすること。
  例:「敵をみつけたら主のもとへもどる」
    「ちかづく物があればおおきなこえをだす」

・キュマイラ
 1tまでのものまでなら、判定なしで持ち上げることができる。
 それ以上の場合、肉体の素振り判定の[達成値]tまでを持ちあげることが可能とする。
 100s以上のものを持っているとき、100sごとに【肉体】に[−1]をして移動力を算出する。(最低1)
 また、知覚・交渉判定で動物とある程度の意思疎通が可能とする。(感情程度まで)

・エグザイル
 訓練なしで、新体操選手レベルに体が柔らかいとする。
 時間を多少かければ、任意の場所に別の器官を移動させることができる。(指先に目など)
 さらに、手のひらに水のろ過器官など、簡易の内臓作成が可能とする。GM判断でRC判定。

・ハヌマーン
 移動距離を算出する場合、ハヌマーンは[肉体+5]の補正を常に得る。
 音声の拡張、縮小、方向性の操作などは得意になる。つまり、出したい声量で発言できる。
 一般的な運動、音を出さない隠密、音に関する知覚には、技能に+3の補正があるとする。
 また、知覚判定によって、遠くの音を聞くことができ、その音声を他人に聞こえるよう拡張することも可能。
 知覚判定次第では、超音波領域の感知も可能である。

・モルフェウス
 壊れた機械の、簡単な故障(折れた・外れた・など)の修理が可能。
 しかし、徹底的に破壊されていたり、明らかに部品が足りない場合は不可能とする。
 また、充分に時間をかければ(10分程度)小屋程度の大きさまでのものなら作れる。
 ただし、その場を外れると1シーンで崩壊し、作られた物品は戦闘に使えるほど衝撃には耐えない。
 構造をいじることで、普通の壁・床などを一部脆く出来るし、単純なカギであれば開けられる。
 知覚判定によって物品の記憶を探れるが、何となくの情報までしか手に入らない。
 上記の効果は、すべて対象に接触している必要がある。
 細かい砂を生み出すことができるが、ジャームに眼つぶしは効かず、精密機械をほんの一時狂わす程度の効果である。

・ノイマン
 初めて見る機器なども、説明書なしに大体の理解が可能となる。
 状況の把握に優れ、パニックになりづらいという恩恵を受ける。
 資料の速読ができ、本をぱらぱらとめくるスピードで、要点を押さえて内容の理解ができる。
 暗算や概算に優れ、例えばその場に居る人の数・内略がわかれば、即座に必要な食糧の量の見当などがつく。

・オルクス
 荒野でも、それなりの気温・湿度・雑音などを調整した、快適な空間を作成できる。
 広さは最大5メートル四方程度まで。小さな虫や細菌などもカット可能である。
 空間ごと移動することはできず、移動先で張り直す必要がある。
 また、オーヴァードが故意に隠しているなどでなければ、目で見なくても周辺の状況を把握できる。
 完全な暗闇などでの戦闘で、命中・リアクションに+1個のダイスボーナスを得る。
 周囲の動物・植物の様子を何となく感じることができる。(元気だ・枯れかけている・気が立ってそう、など)

・サラマンダー
 周辺の気温をある程度上下させられる。勿論、凍傷になるほど凍えさせたり、行動が阻害されるほど灼熱にはできない。
 手のひら程度の範囲であれば、−数十〜数百度くらいまで温度変化させられるので、
 氷を作ったり、可燃物への着火、お湯沸かしなどができる。
 よっぽど長い間触れられないのであれば、ダメージは与えられない。
 自身も、ある程度の温度変化には強いとする。
 知覚判定で、熱源視覚としての判定ができる。

・ソラリス
 薬品や有機物などに触れることで、それがどんな成分なのか、大体の分析ができる。
 簡単な薬品であれば精製が可能で、単純な化学反応を起こすことができる。
 例としては、指にマッチの成分を生成して、火をつける等。
 エフェクトを薄めたような効果を持った薬品の精製ができるが、 ダメージを発生させるほどの大量生成は出来ない。
 調味料を精製して、まずいごはんもおいしく食べられる。

・バロール
 荷物の軽量化が可能で、500kgまでのものまでなら、判定なしで持ち上げることができる。
 それ以上の場合、精神の素振り判定の[達成値]tまでを持ちあげることが可能とする。
 50s以上のものを持っているとき、50sごとに【肉体】に[−1]をして移動力を算出する。(最低1)
 また、自身の落下ダメージを常に−1d10することができる。
 両手で覆える程度のものであれば、時間を操作することができ、 物を冷めにくくしたり、飲み物の炭酸が抜けにくくしたり、逆に腐るのを加速させたりできる。
 時間を完全に止めてしまうことはできない。

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