File.01 『黄金の林檎』

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  GM : 前回の終わりを覚えていますか?
  瑞樹 : たつみんと仕合だ!
  千里 : そうね。
  GM : 霧に包まれた病院、その一角にて二度目の決闘ですね。
  明良 : 夜の病院に武道家が二人。
  瑞樹 : 勝負でしょう。
  GM : 昼ですけどね。        さて、では瑞樹さんの決闘シーンからです。        先に述べたように、距離は5m、お互いに得物を構えた状態で向かい合っています。        視界は霧が立ち込めていますが、修正が出るほどの障害はありません。        郁子「一応名乗っておくわ。今の私は建巳郁子であって建巳郁子にあらず。           そう、正義の味方にはヒーローネームがつき物なの」        ひゅ、と鉄パイプで瑞樹さんを指し示しつつ。
  瑞樹 : 「ほほう」
  明良 : グレート☆タツミ とかか?(笑)
  GM : 郁子「私はバルディ。霧のバルディエール。           町の平和を守る地上における神罰執行人よ」
  瑞樹 : 「かっちょいい!」
  GM : 郁子「うん。冗談だけど」
  瑞樹 : 「えええ!?」
  GM : 郁子「それが冗談で終わるかは、町の平和を守ってから考えるわ」
  瑞樹 : 「なるほど」
  明良 : これが邪鬼眼ってやつか…(笑)
  瑞樹 : 「だいじょうぶ。この勝負に勝っても負けても、町の平和は守られるよ」
  明良 : つまり無意味な戦いじゃねえのか?
  GM : それを言ったらお終いでござる。
  瑞樹 : 過程が違う。
  GM : 郁子「私はそこまで楽観できない。だから、自分の手で不確定要素を潰すの」        言葉は以上。        前傾姿勢になり、いつでも飛び出せるよう構える。        他になければ、イニシアチブです。
  瑞樹 : 「では、いちおう名乗りを上げておこう。桜花一刀流、浅賀瑞樹、参る!」        イニシアチブいこう!
     VS 霧のバルディエール
  GM : (ころころ……) [4]+1 = 5
  瑞樹 : (ころころ……) [4]+1 = 5        お。
  GM : むむ。では振り直し。        (ころころ……) [1] = 1        ぎゃー!
  瑞樹 : (ころころ……) [5] = 5        ふふ。
  GM : くっ、負けた!
  瑞樹 : しかし5m。        うーん、受けからのコンビネーションの可能性も加味するとちょっと怖いな。        素直に流水からフェイントしておこう! 流水!        (ころころ……) 14-[2,4,1] = 7        フェイント!        (ころころ……) 25-[2,3,4] = 16        縮地からの一閃!
  GM : なんというか、自分で喰らうと阿呆みたいな値ですね(笑)        フェイント抵抗。        (ころころ……) [1,4,1] = 6
  瑞樹 : なに!?
  GM : うむ、ほとんどフェイントに幻惑された様子はありません。
  瑞樹 : 1mまで近づいていい?
  GM : あ、はい。
  瑞樹 : 近接戦闘じゃない距離まで。
  GM : 流水だから態勢も崩れないで近づけるんですね。
  瑞樹 : 「む、流石」
  GM : 郁子「まだまだ」
  瑞樹 : 技能が22まで上がってる? いや、20でも2しか効いてないんだもんね。
  GM : こっちも本気で掛かる! 行き成り多段突き!        四連!        (ころころ……×4) = 5 , 5 , 7 , 5        全部成功!
  瑞樹 : 伝説の四連突き!! 一発目は受け!        あ、先読みは?
  GM : ああ、どうぞ。成功度で受動+です。
  瑞樹 : 先読みは全部に効果あったっけ。
  明良 : あるぜ。
  瑞樹 : ああ、ある。あった。        (ころころ……) 16-[5,4,2] = 5        よし、能動防御に+2!
  GM : やる!
  瑞樹 : 一回目は受け!        (ころころ……) 15+2-[4,1,6] = 6
  GM : ぬぅ。
  瑞樹 : 2回目は後退避け!        あ、突きだからボクシングの避けボーナス足されるね。
  明良 : 足されるともいう。
  瑞樹 : (ころころ……) 12+2+3-[3,5,5] = 4        次はスリッピングで元の位置に戻る!        (ころころ……) 12+2-[4,5,2] = 3        最後は普通に避け!        (ころころ……) 12+2-[6,5,2] = 1        あ、危ない。
  GM : 郁子「……呆れた身体能力ね。全部避けられるとは思わなかったわ」
  瑞樹 : 「鍛えてますから!」
  GM : これはこっちも本気で行かないと不味そうですね。
  瑞樹 : あ、受けた感じ、どれくらいの重さだった? 打撃。
  GM : ん、あー、そんなに重くなかったですよ、防具があればはじけるかもレベル。        少なくとも、人外の怪力ではなかったです。
  瑞樹 : 変だな、防具はないけど。        隠し玉があるに違いない。        まあ、私のターン!
  GM : では、ラウンド2!
     ラウンド2
  瑞樹 : ほとんどって言ってたから、-1程度はあるはず!
  GM : まぁ、まったく効いてないわけではありません(笑)
  瑞樹 : 流水で後ろに回りこんで影花だ! 流水!        (ころころ……) 14-[2,2,3] = 7        そして影花で鉄パイプを狙おう!
  GM : また鉄パイプを切る気ですか!?
  瑞樹 : たつみん友達じゃん。やっちゃうわけには、ちょっと(笑)
  GM : 滑るように視界外に移動したかと思えば鉄パイプをカッティングする木刀使い。        どっちが妖怪だ(笑)
  瑞樹 : 武器狙いは−3かな。
  GM : −3です。
  瑞樹 : では!        (ころころ……) 21-3-[1,6,4] = 7        能動防御に−4! 廻りこんだからさらに−2! あとフェイント分!
  GM : うはー、マジですか。
  瑞樹 : そして私も能動防御−2、ここを凌がれたら割とやばい。
  GM : まぁ、受けますけどね。        (ころころ……) [1,5,5] = 11        く、当たった!
  瑞樹 : よし! ダメージ!        (ころころ……) [5,1]+3 = 9        9点、だと、折れる?
  GM : ああっ! 折られた!
  瑞樹 : やったね!
  GM : キィン!        二度目の感触は間違いなく鉄を断つ硬質のもの。
  瑞樹 : 桜花一刀流『桜陰』である。
  GM : そして、断たれた得物は再び地面へと分かれて落ちる。        カラーン。
  明良 : また、か?(笑)
  瑞樹 : 2本目があるんじゃない? 私だったら2本持つ。        今回持ってきてないけど!        あ、いや、持ってきてる。私2本持ってる。        キャラクターシート見たら持ってた。
  GM : 郁子「………………つくづく、規格外ね。浅賀さん」
  瑞樹 : 「鍛えてますから!」
  GM : 郁子「というか、発泡スチロールじゃないんだから、           鉄製の物をポンポン折らないで欲しいのだけれど」        ふぅ、とため息。
  瑞樹 : 「折るんじゃなくて切る、まで行きたい」
  明良 : 上質の得物を持ってくればよかったんだよー(笑)
  GM : なんとなく煤けた様子の郁子ですが、        そのうちジワジワと周囲から霧が晴れて行ってしまいます。
  瑞樹 : 「おお?」
  GM : 郁子「あーあ。また破られちゃった」
  瑞樹 : 「おしまい? 2本目はないの?」        まだ、いちおう気は抜かない。
  GM : 郁子「仕方ないのよ。私は「レインコートを着て」「鉄パイプを持った」正義の味方だもの。           得物がなくなってしまったら、能力は使えないわ。           言うなれば、あの鉄パイプは魔法使いの杖なのよ」
  瑞樹 : 「よく分からないけど分かったような気になった」
  GM : 郁子「知っていた訳でもないでしょうに。どうして身体を狙わなかったの?」
  瑞樹 : 「だってたつみん友達じゃん。         友達を殴るのは、こう、なんというか、気が引ける?」
  GM : ………ふぅ、とため息を付きます。        郁子「結局、そこなのよね」
  瑞樹 : 「おう?」
  GM : と、その時、はっ、と何かに気づいたように天井を見上げます。
  瑞樹 : 「ん?」        屋上は、千里さん?
  GM : 郁子「……バルディが消された? いえ、封印でもされたのかしら」
  瑞樹 : 「ばるでぃ?」
  GM : 郁子「正義の味方の元、みたいなものよ……参ったわね」        やれやれ、と肩をすくめると、折れた鉄パイプをぽいっと捨ててしまいます。
  瑞樹 : 「???」        みずき は こんらん している !
  明良 : うるせえ(笑)
  GM : 郁子「これで、少なくとも今回は私の出番は無くなったってことね。           敗者は大人しく退散することにするわ」
  瑞樹 : 「おお? おお、栞ちゃんは諦める?」
  GM : 郁子「今行っても何もできないもの。邪魔になるだけだわ」
  瑞樹 : 「よかった!」
  GM : 郁子「あの子、今は………うん、電算室に居るみたいね」        ちょろっと虚空を見上げてから、そういいます。
  瑞樹 : 「電算室……ありがとうたつみん! あ、バルディエールのほうがいい?」
  GM : 郁子「看護士用のスタッフルームの奥から行けるわ。それと、今の私はバルディエール」
  瑞樹 : 「そうか。じゃあ改めて、ありがとうバルディエール!         あと普通の手合わせならいつでも大歓迎だよ!」
  GM : 郁子「気をつけて。また午後に会いましょう。何事もなかったように、先生の結婚式でね」
  瑞樹 : 「分かった! またね!」
  GM : 軽く手を振ると、郁子はそのままのんびりと歩いていってしまいます。
  瑞樹 : ということで電算室へダッシュだ!
  GM : ……ピンポイントで弱点を突いてきておいて、        それが友情ゆえの行動だと何も言い返せないわけですよ。        「知力+意志の強さ」で剣の達人の妙を見れるかと思ったのに(笑)
  瑞樹 : 私も一発で折れるとは思ってなかった!(笑)
  GM : 次はもっと良い鉄パイプを持つことにします(笑)
  瑞樹 : バスタードソード並みの型さの鉄パイプ持ってくると思ってた。10点で折れる奴。
  明良 : そんな鉄パイプがあるかあ!
  瑞樹 : 10点なら期待値で折るけどね。
  GM : あんまり硬いと対処できなくなるじゃないですか。        まぁ、順当に、明良君相手だったら無双でしょうし。
  明良 : うるせえな(笑)
  GM : ともあれ、瑞樹さんのシーンは此れでカットします。
  瑞樹 : はーい!
  瑞樹 : 次は明良が大活躍するシーンだ!
  GM : はい、お待たせしました、メインイベント明良君のシーンです。
  明良 : おーう。
  GM : 瑞樹さんと分かれた明良君は、匂いの続くままに追跡を続け、        スタッフルームの奥にある関係者以外立ち入り禁止の電算室へと向かいます。        少なくとも、匂いはそちらへと続いて居る感じですね。
  明良 : よし。あっちは気になるがこっちはこっちでやるか。        周囲にひとけは?
  GM : 看護士さんがバタバタ倒れています。今までのフロアと一緒ですね。
  明良 : ないならいいんだ。        拳銃を取り出してスイングアウト、弾を込める。
  GM : ジャキッ!
  明良 : かちゃかちゃ。
  GM : 一発目は空砲とかいう日本警察仕様じゃないんですね(笑)
  明良 : 今更何言ってるんだ?(笑)        右手に持って、左手で電算室のドアを開ける。
  GM : ガチャ。
  明良 : 中をうかがう。
  GM : 内部は…………意外な事に真っ暗で、本来この手のシステムでは        常に電源が付きっぱなしの筈の大型機械なども停止しているようです。        イメージとしては、壁にサーバなどの機械が並び、一部にディスプレイが続く        いわゆるところの中央管制室といった風情ですね。
  明良 : じゃあ足を忍ばせて、匂いを辿って行くぞ。じりじり。
  GM : 追うというほど広くもなく、ドアを開けた際に伸びた光源の先に……        ……見覚えのある小さな人影があります。
  明良 : 幼女か。
  GM : 名前で呼んでやんなさい(笑)
  明良 : 名前なんだったか…(笑)
  瑞樹 : 栞ちゃん!
  GM : 松風栞ですよ、幼女幼女言ってるから(笑)
  明良 : そうだったそうだった、様子はわかるか?(笑)
  GM : 彼女は、明良君から見て背中を向けて正面のディスプレイにじっと手を突いている様子です。        暗闇の中、電気も着けずに、何も移していないディスプレイに向き合う少女。        見た限りでは、電算室内には栞ちゃん以外の人影はありません。
  明良 : じゃあ拳銃を構えて声をかけるぞ。        「松風栞、あるいは松風エリス。両手を上げてゆっくりとこっちを向け!」
  GM : 栞?「…………」        彼女はその言葉が聞こえていないかのように反応しません。        まるで、明良君の存在が無いもののように、全く反応しません。
  千里 : 佐奈川君の影の薄さもここまで来たのね……。
  明良 : ちっ……ここで撃ったらだめなのか?(笑)
  千里 : 撃ったらまずいでしょう。
  瑞樹 : 撃って解決する問題じゃないし。
  GM : というか、私(GM)に言われたって知りませんよ(笑)>撃ったらだめなのか
  明良 : いやPLに聞いたんだ(笑)        火力低いし胴体重要器官狙いなら気絶で何とか…
  GM : バイオレンスな(笑)
  明良 : ま、いい。じゃあ狙いをつけながらゆっくりと近づく。じりじり。
  瑞樹 : 子どもの生命力は低いから、死ぬ可能性高いけどね。
  明良 : 生命力は低いから気絶すると考えるんだ。どこまで近づける?
  GM : 一歩、二歩、と近づいて、
  明良 : じりじり。お前は完全に包囲されている、降伏しろー!
  GM : 部屋の中ごろまで着た辺りで、ちょいと知力判定をお願いします。
  明良 : おーう。        (ころころ……) 15-[3,3,6] = 3        3成功!
  GM : うむうむ、では続いて嗅覚判定をお願いします。
  明良 : (ころころ……) 15+6-[5,2,6] = 8        すごい成功!
  GM : おお、充分な成功度ですね。流石は明良君。
  千里 : 凄い成功と言いつつ出目は13だけどね。
  GM : まぁ、そこは言いっこなしということで(笑)
  明良 : で、なんだ?
  GM : 部屋の中ごろまで近づいた時、長年の明良君の生存本能が危機を訴えかけてきています。
  明良 : な、なんだこれはー! 急いで後退する。
  千里 : トラップは喰らって解除の佐奈川君じゃなかったのかしら。
  明良 : そんなことは一言も言ってないからね?(笑)
  GM : そして、真っ暗な、黒い、周囲を見渡すほど黒い、黒い、黒い黒い黒黒黒黒い部屋の、中に、        あの、研究所でかいだ黒い異界の水と同じ匂いを微かに感じとりました。             ぢゅろろろろろろろ――っっ
  明良 : 「くっ……なんだこりゃ」
  GM : 明良君がさがるとほぼ同時に、天井を覆っていた黒い水は室内に毀れ落ちてきます。        覆っていた蛍光灯からはがれ、室内が煌々とした電気の光に照らされます。
  明良 : 「うおおっ!」        ちょっと回収していい?(笑)
  GM : 意外と余裕がありますね(笑)
  明良 : いやあプールでチャンスを逃したからさあ(笑)        冗談はさておき。こうなったら幼女を撃つ……とまた文句言われそうだな。        コンソールを撃つ!
  GM : おお。どうぞ。
  明良 : 距離は?
  GM : 距離はさがったので、ええと5mにしておきます。ちなみに3mの距離に黒い水。        扉・明良君−3m−黒い水−2m−栞・端末
  明良 : えーと、距離修正は−3、じゃあ1秒だけ狙って、撃つ!        もしも流れ弾が幼女に当たったら、許せ!
  GM : まぁ、明良君ですし(笑)
  明良 : ぱーん        (ころころ……) 16+2-3-[6,1,5] = 3        ぱーん        (ころころ……) 16+2-3-1-[6,5,2] = 1        2回とも当たったぜ!
  GM : んー……はい、端末は回避とかしませんので、ダメージどうぞ。
  明良 : ダメージは低いぞ!        (ころころ……) [6,4]-1 = 9        (ころころ……) [1,5]-1 = 5        意外と大きかった。
  GM : おお、意外な大ダメージ。
  明良 : 幼女が死ぬぐらいのダメージだな、とにかく割れたか?(笑)
  GM : 器物破壊ルールを制定するとややこしくなるので、ここは演出上等で進みますが。        明良君の撃った弾丸は、外すことなく栞ちゃんの前の端末を打ち抜き、        ディスプレイは火花を散らしてショートさせます。        栞?「……ひゃぅ!」        驚き、栞ちゃんはその場にぺたんとしりもちを付きます。
  明良 : 「やったか!?」
  GM : さて、そうしている間に、中央の黒い水はうねうねと        スライムのように寄り集まり、一つの形を形成していきます。
  明良 : どこで形になってるんだ? 俺の背後か?(笑)
  GM : えっと、明良君は黒い水が落ちた時はさがってたんですよね? だとすると目の前です。
  明良 : なんてこった、えーと今のうちに殴るとか?(笑)
  GM : ???『やれやれ、随分と乱暴なことをするじゃないか、佐奈川明良君』        うねうねと、形づくるのは人型。
  明良 : 「ちっ。まさかこれが松風エリスか!」        くそ、うねうねしてる間に撃とうかと思ったのに(笑)
  GM : 撃ってもいいですよ(笑)
  明良 : よーし撃とう。ばきゅんばきゅーん!
  瑞樹 : 相手は水だから、効かないだろうって踏んで撃ったでしょ。明良(笑)
  明良 : びちゃびちゃ。        くそっ。弾が効かないだと!
  瑞樹 : ほら!(笑)
  明良 : 他に何があるんだよ?(笑)
  千里 : 一人で元気ね。(笑)
  GM : 明良君は人生を謳歌していますね(笑)
  瑞樹 : 明良は大目標を忘れてるんじゃないかってたまに思うよ(笑)
  明良 : まあ拳銃を締まって身構える。        まあ、きっと水を回収する機会は後にもあるだろう、多分。        とりあえず会話するか。
  GM : ま、そうこうしている間に、黒い水は色味を帯び、成人女性の姿になります。        肌を織り成す部分は病的に白く、髪は夜の闇よりも黒く。
  明良 : 「研究所で吹っ飛んだと思ったんだがな……」とまずは社交辞令から。
  GM : 片目を眇めるような独特の表情を見せながら、女性は奇妙に笑います。        ???「吹き飛んだとも。あの時、あの場所で。肉体を形成する全ての要素は、ほぼ灰に成った」
  明良 : 「ならてめえは何者だ!」
  GM : ???「解らないかな? 私は――」
  明良 : 私は?
  GM : ???「松風エリスという一人の人間が心に溜め込んだ感情の結露、そう……"心の澱み"さ」
  明良 : 「なん……だと?」
  GM : ???「人々から"心の澱み"を吸収し、それを原材料に望んだ世界を作り上げる。            ……それが、かつて「マヨヒガ」と呼ばれる異界で行われていた儀式。            では逆に考えて、"心の澱み"で形成されたものは異界の存在足りえるのか。            異界へとたどり着くためのアプローチの一つ、それが今の私だ」
  明良 : 「これが一人の人間から出てきたものだって言うのか? あのプールも?」
  GM : ???「――ふふふ、そう思うかい?            たった一人の人間の思いだけで、現実に作用するほどの現象を引き起こせると、そう思うかい?」
  明良 : 「俺の知ってる奴も確かに、澱みを溜め込んでいたが……それはただのきっかけでしかなかった。         もしもたった一人で、それだけの量を吐き出せるのなら……今まで色々やってきた意味はねえはずだ」        じりじり後ろに下がる。たすけて鶴辺さん!
  GM : ここに来て他人頼み(笑)
  千里 : そんなこと言われてもね。
  明良 : こういうのは鶴辺さんの担当じゃないのか?(笑)
  千里 : 佐奈川君が痛い目見るシーンじゃないかしら。
  瑞樹 : 明良、がんば! 引き伸ばせば私が来るよ!
  明良 : ぎゃー!
  GM : ???「その通り。解はこの子の能力にある」        言って、黒エリスは未だ座り込んでいた栞ちゃんを立たせます。        よく見てみれば、栞ちゃんの様子はどこか虚ろで、そう、        まるで薬によるバッドトリップ状態にあるかのようでした。
  明良 : 考えろ……俺の目的は松風エリスの抹殺だ。
  瑞樹 : 栞ちゃんを確保だー!
  明良 : この状態の松風エリスを抹殺するには……わかった!幼女を殺せばいいんだ!        「……アンブロシアの犠牲者と精神をコネクトする能力だったか……」
  GM : ???「正確には、マーキングを施した人同士の精神を繋ぎ合わせる能力。            そして、アンブロシアとは、人の潜在能力を開放する能力開発薬」
  明良 : 「ちっ……だが、それで松風エリスが澱みそのものになれる道理はない!」
  GM : ???「そう。当然、そのままでは単純に繋がっただけ。            だから、そこに一つの方向性を与えてやる。            一時的に能力者となった被験者たちの精神を脳波ネットワークでリンクさせ、            そこに一つの解を放り込む」
  明良 : 「解だと?」
  GM : ???「もっと強くなりたくはないか? もっと美しくなりたくはないか? もっと高みに上りたくはないか?            手を伸ばせ、あの光だ。 そう―――                           ―――あの光を食らえば、望みは叶う」
  明良 : なんだそれ? アフロがなんか言ってた奴だっけ?
  GM : くすくすと、黒エリスは笑う。        ???「忘れているようだけれど……アンブロシアは麻薬だ。            そして、それを手にする為の情報は不特定多数にメールで送られる。            『今の生活に満足していますか?』という暗示とともに。            "心の澱み"、鬱屈した人の欲望は千差万別、纏めるのは至難の業だ、            だから最初から振るいにかけた」
  明良 : 「望みの方向性か……」
  GM : ???「それぞれの被験者が今望んでいる事柄を、            大きく三つに大別し、ただそれだけを求めるよう誘導したのさ」
  明良 : 「三つ?」        なんだっけ……りんご、あふろ、電撃?
  GM : その覚え方はどうなんでしょう(笑)        ???「美欲、名誉欲、肉欲といった所かな。これは私が選んだ訳ではないので何とも言えないが」
  明良 : 「なるほどな……前二つは心当たりがあるぜ」        肉欲ってのはあれか、喧嘩がしてえんだよ!的な。
  瑞樹 : 強くなりたい?
  明良 : 「だが、結局複数の欲望だ……松風エリスがそれを全て備えてたわけがない」
  GM : ???「さて、誰もが一番を望んだ時、同じ部屋の中にライバルが居たとしたら、人はどうする?」
  明良 : 「そのライバルを蹴落とす……」
  GM : ???「そう、言うなれば淘汰だ。            ところで、東洋の呪術になってしまうが。これに似たものを君は知っているかい?」
  明良 : 神秘学で判定?(笑)
  GM : PL知識で知っていてもいいですけどね、流れ的に(笑)
  明良 : 「蠱毒、ってやつか…」
  GM : ???「博識だね。その通りだ」
  千里 : 孤独。佐奈川君のことね。
  明良 : うっせえ、それをいうなら鶴辺さんのことじゃね?(笑)
  GM : ???「淘汰の末に出来上がる最高の毒。だがね、考えたことはないかな?            毒を使うのは、結局のところ人なんだよ」
  明良 : 「ちっ……」
  GM : さて、そうこう話している間に瑞樹さん、        それから千里さん……は早苗さんと一緒かな、登場してもいいですよ。
  瑞樹 : おや? 千里さんと合流が先だった。まあ登場する!
  明良 : お前はいらねえ(笑)
  千里 : 早苗さん連れてるから、浅賀さんの方が早いんじゃないかしらね。
  GM : では瑞樹さんですね。
  瑞樹 : というか、私だけ来るとややこしいから一緒にしたのかな(笑)
  GM : そういうわけではありませんが(笑)
  瑞樹 : では私だけ登場だ!
  明良 : なんで?(笑)
  GM : 瑞樹さんが室内に入ると、その入り口付近に明良君、        そして中央辺りに黒い服を着た女性と、その傍らに虚ろな目をした栞ちゃんが立っています。
  瑞樹 : 「栞ちゃん!」
  明良 : 「げっ!」
  瑞樹 : そして栞ちゃんに向かってダッシュ!
  明良 : おい!止める!(笑)
  瑞樹 : とめられた。
  明良 : ぱーんち!
  瑞樹 : 受ける!
  明良 : よしとまった。
  GM : 夫婦漫才はおいていてですね(笑)
  瑞樹 : 「何すんの明良! っていうか何で立ち止まってるの!」
  明良 : 「ばっかお前目の前のが見えねえのか!」
  瑞樹 : 「栞ちゃんと、えーと、もしかして、エリス博士?」        説明によるともう黒い液体はないから、私が特攻しても問題ないはず!
  明良 : 「そうだよ。くそ、よりにもよって今かよ……」
  GM : ???「やぁ。初めまして浅賀瑞樹さん」        いっそ朗らかに、黒エリスは挨拶します。
  瑞樹 : 「初めましてエリスさん。栞ちゃんのお母さん、でしたっけ?」
  明良 : 位置関係はどうなってるんだ?
  GM : 瑞樹・明良−3m−黒エリス・栞 こんな感じです。        ???「そうなるね。うちの栞がお世話になったようだ。            だが、知り合ったばかりで申し訳ないが、君の出番はもう少しあとなんだ」
  明良 : あぶない、ぎゃー!
  千里 : テンポ早いわね。(笑)
  明良 : 「何普通に挨拶してるわけ?         ボディペインティングじゃねえんだぞ」
  GM : そうですね、ボディペインティングというわけではありませんが、        うねるように生物的な色合いのスーツを着ています(笑)
  明良 : 未来人?(笑)
  瑞樹 : 「変わった服着てる? いや、そこはどうでもよくて」
  明良 : 「まあいい……こうなったら仕方ねえ。例のパターンで幼女を取り戻すぞ」
  瑞樹 : 「分かった」        ところで例のパターンって?
  明良 : 例のパターンだよ!
  千里 : こうなったらプランBで行くぞ、みたいな。
  明良 : プランBだ!
  GM : プランAすら無いのに(笑)
  明良 : あれだあれ!
  GM : ???「舞台は教会がいい。その為にここまで複雑な儀式を形勢したのだから。            悪いが、君達には一度眠っていてもらう必要があるようだ」
  明良 : 「させるかよ!」
  瑞樹 : 「させない!」
  明良 : というわけでコンビネーションABCだ!
  GM : なんですかそれは(笑)
  瑞樹 : と言うことで私は突っ込んで栞ちゃん掻っ攫うから明良は博士頼んだ!        だーっしゅ!
  明良 : だっしゅ!
  瑞樹 : 流水を使ってやろう。
  明良 : 俺は全力で博士を殴る。じじい相手にした時のパターンだな!
  GM : まぁ、間違ってはいませんが(笑)        あいにくですが、そこまで演出で済ませてあげるつもりはありません(笑)
  瑞樹 : じゃあルール的に処理?
  GM : そう、ですね。
  明良 : な、なんだこれは、うぎゃああ!
  瑞樹 : 明良ー!(笑)
  GM : 明良君が勝手に死んだようです(笑)
  千里 : 佐奈川君が勝手にやられてるだわ。        私は出たほうがいいのかしら?
  明良 : 鶴辺さんは結構です。
  千里 : やんわりと断られたので、のんびりと向かうだわね。(笑)
  瑞樹 : 何で?(笑)
  明良 : 鶴辺さんがいて勝てなかったらどうするんだよ?(笑)
  GM : 最後の保険扱い(笑)
  瑞樹 : 分からなくないけど(笑)        とにかく私は流水使って栞ちゃんを確保だ!        明良は全力攻撃しないと殴れない気がするけどどうするつもりだろう。銃を撃つの?
  明良 : 効かなかったじゃねえか、俺は解毒剤を充填してぶん殴る。
  瑞樹 : まあ確かに! じゃあそういうことで。
  明良 : 全力しかないな。なあに一発ぐらいは鍛えぬいたこの腹筋で耐えられる。
  瑞樹 : 私より柔らかくない? その腹筋。
  千里 : 水のように柔らかい腹筋ね。
  明良 : 敵よりは固い!
  瑞樹 : ルール的に処理? 戦闘ラウンド?
  GM : 仕方がありません、では戦闘ラウンドで処理しましょう。
  瑞樹 : ではイニシアチブ!
     VS 黒エリス
  明良 : (ころころ……) [4]+1 = 5
  瑞樹 : (ころころ……) [5]+1 = 6        ふふ。
  GM : (ころころ……) [1] = 1        ふふ(笑)
  瑞樹 : では流水で栞ちゃんを確保だ! 流水!        (ころころ……) 14-[3,3,5] = 3
  GM : 距離は3mです。
  瑞樹 : 問題ない。4mまでなら! 栞ちゃんを確保するよ!        ルール的には、なんだ? 組み付き?
  明良 : 腕をぶった切るとか?
  瑞樹 : 明良はマッシブだなァー(笑)
  GM : そうですね、老人の時もやりましたが敏捷で判定してください。
  瑞樹 : はーい!
  千里 : この時! 浅賀瑞樹が用いた歩法――        地面に限りなく近い高さで足を浮かせ、重心ごと全身を移動させる。        『流水』と呼ばれるこれを用いれば、体勢を一切変えず移動し、        次の行動へ即座に移ることが可能である!        即ち、数mの距離を『省略』することと同義なのだ。
  GM : 千里さん、暇だったんですね(笑)
  千里 : ナレーションを入れてみただわ。
  GM : 解説を入れるほどに(笑)
  明良 : じゃあさっさと片付けて、みんなでパインパーティーだ!
  GM : パインサラダ? それは死亡フラグでは(笑)
  瑞樹 : (ころころ……) 15-[4,1,1] = 9        おしい! クリティカルじゃない!
  GM : (ころころ……) [3,3,4] = 10        はい、問題なく掻っ攫ってしまって構いません。
  瑞樹 : 栞ちゃんかくほー! がっしと抱きしめる!
  明良 : もう片方の腕を掴んで、これから大岡裁き?(笑)
  瑞樹 : 抱きしめるって言った!
  GM : 栞ちゃんは抵抗するでもなく、虚ろに無反応です。
  明良 : 次は俺か!
  瑞樹 : そうだよ!
  明良 : 解毒剤充填!        (ころころ……) 13-[1,5,1] = 6        きゅぴーん!
  瑞樹 : 珍しい。
  GM : ここで失敗してこそ明良君でしょうに。
  明良 : 全力移動、フェイント即で叩き込む! 全力攻撃!        「これでもくらいやがれ!」        まあどうも相手は肉弾系ではなさそうだけどな。フェイント!        (ころころ……) 18-[1,5,6] = 6
  GM : (ころころ……) [2,3,6] = 11        おお、それなりに喰らいました。
  千里 : 『デザインD』!
  GM : 千里さんが解説を(笑)
  千里 : 強化人間・佐奈川明良の所有する能力である。
  明良 : なんか断面図が出そうな感じだ(笑)
  千里 : システムに体を改造された佐奈川明良は、        体内であらゆる毒薬を生成することができる。
  明良 : ジャブ        (ころころ……) 16-[3,6,6] = 1
  GM : (ころころ……) [4,6,2] = 12        うむ、当たりました。
  明良 : ダメージ、はいいや。一応出しておく。        (ころころ……) [2]-1 = 1        右の手刀を打ち込む!
  GM : ちなみに、なんの解毒剤を作ったんです?
  千里 : 彼が今生成したものは……        何かしら。
  明良 : なんだっけ?
  GM : 待てい(笑)
  明良 : いや落ち着こう(笑)        まあ、プールで分析した成分を、中和するようなものだ!        いやあれは毒じゃなかったか。
  GM : 毒とすら判別できませんでしたよ(笑)        謎の水、というのが正しい。
  明良 : じゃあまあ、刑事に打ち込んだものでいいよ(笑)
  GM : ほう。解りました。
  明良 : アンブロシアの解毒剤ってことになるんだろう。たぶん。
  GM : では、明良君の手刀は黒い水の幕を突き破ることもできませんでしたが、
  明良 : 爪から薬剤を打ち込む。ぷしゅっ。
  千里 : ぷしゅ。
  GM : その表面に解毒剤を注入することに成功しました。        ???「これは……」        ふむ、黒エリスはどこか戸惑う様子ですが、別段苦しんだりとかはしていませんね。
  明良 : 「アンブロシアの解毒剤だ、少しは効いたか!」        効いてくれ!
  GM : 効くの意味が違うと思いますが、少なくとも全くの無反応ではありませんよ。
  千里 : ぱわーあっぷ!
  明良 : ばかなあー!
  GM : いやいやいや(笑)
  明良 : で、エリス仮だ。
  GM : そうですね、ではせっかく近くに寄ってきてくれた人が居るので。        ???「さて、君が望むものはなんだい?」        (ころころ……) [4,2,3] = 9        明良君、知力+意志の強さで判定をお願いします。
  明良 : 任せろ。        (ころころ……) 15-[3,5,6] = 1        またか、またなのか?(笑)
  GM : 任せろ(笑)
  瑞樹 : 任せろ(笑)
  明良 : くっそー瑞樹どうする!
  瑞樹 : 私? 私は栞ちゃんを確保したよ。
  明良 : 俺は?
  千里 : 死ななければまたチャンスはあるわ。
  GM : 見捨てる気だ(笑)
  明良 : お、俺はお前の右腕だったはずだー!
  瑞樹 : 私の右腕はここにある。
  GM : 小芝居はいいんです(笑)
  瑞樹 : で、明良に対して私が出来ることは何もないよ。        幸運は私に関係してないと使えないしね。
  GM : ま、明良君、とりあえず今は何もありませんよ。
  明良 : じゃあいいか(笑)
  GM : ええ、今はなにもありませんよ。        今はなにもありませんよ。
  明良 : 何で3回も繰り返すの?(笑)
  GM : いえ、別に(笑)
  瑞樹 : 大事なことだからでしょ?(笑)
  GM : にやりと、黒エリスの唇が笑み歪みます。
  明良 : じゃあ次のターン?
  GM : そうですが、まぁ離脱するなら離脱しちゃって構いません
  瑞樹 : 「??」
  明良 : 「……? なにも起きない」        じゃあ離脱!
  GM : ええ、今はなにもありませんよ。
  明良 : 4回目かよ(笑)
  GM : 栞ちゃんを抱えた瑞樹さん、今はなにもない明良君、二人は離脱し、電算室を脱出します。        不思議なことに、黒エリスはそれを追うこともせず、ただ不可思議な笑みを浮かべるだけでした。        と、いうわけで、何もなければこのシーンをカットします。
  瑞樹 : とりあえず脱出!
  明良 : 脱出!
  瑞樹 : って脱出しちゃ駄目じゃない!
  明良 : していいだろ?
  瑞樹 : エリスさんをここで何とかしないと結婚式が大変になっちゃうじゃん。        いや、でも、栞ちゃんがいるか……。        栞ちゃんを危険にさらすことは出来ないし、一旦脱出するしかないか……。
  GM : では、シーンをカットします。




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