File.01 『黄金の林檎』

フォークロアトップへ戻る 

  GM : さて、前回のサザエさんは覚えていますか?
  千里 : サザエさんは覚えてないわ。
  瑞樹 : おぼえてなーい!
  GM : むしろ私も覚えていません。
  明良 : こいつめ!
  GM : さておき、前回で第0話「マヨヒガ」編が終了いたしました。
  千里 : お疲れ様だわ。
  GM : それで思ったのですが、瑞樹さんは明良君に「瑞樹の問い詰め」とかしたんでしょうか?
  瑞樹 : 第1話のどこかでしようと思ってた。
  GM : 第1話、6ヶ月後ですけど(笑)
  瑞樹 : マジ?        すぐ聞こう。        今すぐ聞こう。
  明良 : おい?(笑)
  GM : じゃあ、その辺りの幕間でもやっておきますか。        舞台をアンデキンバーにすれば一度で二度美味しいです。
  瑞樹 : 端っこの席でこっそり問い詰め開始だっ!
  明良 : お前意味知ってんのか?(笑)
  瑞樹 : 何の意味?
  GM : というわけで、例の事件の翌日……は、終業式で、        午後から遊園地だったから、更にその翌日くらいですか。        25日、学生さんは冬休みに入りました。
  瑞樹 : いぇーい        遊園地はとても楽しかったです。
  GM : 学校という接点がありませんが、電話で明良君を呼び出したんでしょうか。
  明良 : 休み明けでいいんじゃね?
  瑞樹 : すぐ聞く今聞く。        この浅賀瑞樹に待つという思考は存在しない!        少ししか。
  明良 : 落ち着け。
  瑞樹 : 落ち着く。
  明良 : どうせ半年過ぎるなら大差ないじゃねえか。
  瑞樹 : 何が?
  明良 : 休み明けでも。
  瑞樹 : 半年過ぎるのは遠いから今聞くっつった。        ということで早々に明良を電話で呼び出して詰問開始だっ!
  明良 : 半年後でもいいんじゃね?
  瑞樹 : 待てぬ
  GM : 半年後に、そういえばあの時、と聞くのも、何を今更、という話ですしね(笑)        概要だけでも聞いておきたいのでは?        もしくは、口止めなり誤魔化しなりがあるなら、早いほうがいいわけで。
  明良 : なるほどな。        んじゃ、アンデキンバーで。
  瑞樹 : アンデキンバーのすみの二人席で?
  明良 : いいぜ。
  GM : 萌花「いらっしゃいませー!」
  瑞樹 : 「どもー、すみの席いいですか?」
  GM : 萌花「はーい! 今は空いてますから、選り取り緑ですよ」
  瑞樹 : 「ありがとーございますー」        と、明良引っ張ってっちゃおう。
  明良 : 「コーヒーとランチ、あとフライドポテトを大で」
  瑞樹 : あるのか?(笑)
  千里 : フライドポテトは在るのかしら……。
  瑞樹 : 「ここフライドポテトあったっけ」
  明良 : 「さあ? なければ別の頼む」
  GM : 「コーヒー、ランチ、フライドポテト(大)、ですね?         ご一緒に抹茶キムチとラストエリクサーは如何ですか?」
  千里 : 相変わらず無茶なメニューしてるわね。
  GM : チャレンジ精神です。
  明良 : 「いらねえ」
  GM : 萌花「かしこまりましたー!」
  瑞樹 : 「私はおすすめランチでー!」
  GM : 萌花「はい! 私おすすめランチでー!」
  瑞樹 : 「いや今日のおすすめランチでー!!」
  GM : 萌花「ちっ……おすすめのランチ1、入りましたー!」        萌花は戻っていきます。
  瑞樹 : 戻ってったら、明良と目を合わせよう。
  明良 : 「……」
  瑞樹 : 「……」
  明良 : つまようじで爪垢を取ってる。
  千里 : お店でやらないで。
  GM : 嫌な客だ(笑)
  明良 : ちっ。
  瑞樹 : 「お行儀悪いよそれ」
  明良 : 「いいだろ、別に。客なんだし」
  GM : 嫌な客そのものの物言いですね(笑)>金払ってんだからいいだろゴラァッ!
  瑞樹 : 「それ理由になんないと思うな」
  明良 : 「そうか?」
  瑞樹 : 「そうだ」
  明良 : じゃあ戻しておく。
  GM : 使用した楊枝を戻さないでください(笑)
  瑞樹 : 「戻すな!」
  明良 : 「ちっ」
  瑞樹 : 「まったく……で。         今日呼び出したのはなぜか分かるかね明良君」        ワトソン君的な感じで。
  明良 : コーヒーこねえ?
  GM : 千里さん、接客お願いします。
  千里 : 話進めなくて良いのかしら。(苦笑)
  GM : メニューが届くことで話を切られたくないんじゃないですかね。
  明良 : 「冬休みの宿題が全く出来てない」
  瑞樹 : 「まだ始まったばっかだよ冬休み!」
  千里 : ま、すっと登場するわよ。        「ご注文のコーヒーと、ランチです」        かちゃかちゃ。
  明良 : 「ども、鶴辺さん」
  瑞樹 : 「どもー」
  千里 : 「ごゆっくりー」(笑顔)        さささ、退場。
  瑞樹 : はっ。千里さんが即効消えた。        「千里さんといつ知り合いになったの? そーいえば」        適当に食べつつ。
  明良 : コーヒーに砂糖とクリープを入れる。        かちゃかちゃ。
  瑞樹 : 「いただきまーす」
  明良 : 「いただきます」        むしゃむしゃ。
  瑞樹 : 「で、いつ知り合いに合ったの?」
  明良 : 「鶴辺さんか?」
  瑞樹 : 「そう。まずそこから始めようじゃないの」
  明良 : 「お前はいつ知り合いになったんだよ」
  瑞樹 : 「いつもここ来てるよ」
  明良 : 「そうなのか?」
  瑞樹 : 「いや、たまに? よく来るよ」
  GM : 常連というほどではないけれど、って感じですかね。        隠れた穴場的な。
  明良 : 「よく金が足りるな」
  瑞樹 : 「ここの料理おいしいもん」
  明良 : 「まあそうかもな」
  GM : 5回に1回ほどの割合で萌花スペシャルが混入します。
  瑞樹 : そして死ぬ思いをする。
  GM : 味は良いんですよ、ただ名前と見た目から味が想像できないだけで(笑)
  瑞樹 : 「で、明良は?」
  明良 : 「この前ここで飯を食ったんだ。それだけだぜ?」
  瑞樹 : 「よろしい。本題へ行こう」
  明良 : 「なんだよ」
  瑞樹 : 「マヨヒガの話」
  明良 : 「なんだそれ?」
  瑞樹 : 「電話で確認してきたじゃん。         覚えてるか覚えてないかって」
  明良 : 「まよひがってなんだよ?」
  瑞樹 : 「この前の、遊園地のアレ」
  明良 : 「遊園地のあれ?」
  瑞樹 : 「大変だった奴」
  GM : 誤魔化しているのか明良君が天然なのか、        瑞樹さんの質問が悪いのか判断に困る問答です(笑)
  明良 : 「誰がどうしてどんな風にどこでいつ5W1Hで話せ」
  瑞樹 : 「ぬ、理路整然の説明するのが苦手だと知っていてそういうか!         知ってて言ってるな!」
  明良 : 「お前は何を言いたいんだ?         馬鹿なのか? ちょっとは賢くなりたかったら冬休みの宿題やっとけよ」
  瑞樹 : 「冬休み始まってすぐそんなこと言うなー!」
  GM : 学生らしい会話、か?(笑)
  明良 : 「宿題ってのは毎日やるもんだろ?」
  瑞樹 : 「明良が優等生っぽいことしゃべってる……!」
  GM : 麻薬の売人が何か正論を吐いてる(笑)
  明良 : 「まあ俺は最終日に片付けるけどな」
  瑞樹 : 「いや待てすごい勢いで話そらされてる気がする」
  千里 : 話進んでないわね、案の定。(笑)
  明良 : まあこんなもんじゃね。
  GM : まぁ、明良君としてははぐらかしたいでしょうから、        こうなるのは解りきっていましたが(笑)
  瑞樹 : 「えーと、5W1Hで説明すると、えーと」
  明良 : 「どうしたよ」
  瑞樹 : 「いつ、12月23日。誰が、明良と千里さんが。         どこで、遊園地で。どうして、マヨヒガに閉じ込められた私を助けに来た。         なんか変だな」
  明良 : 「やりなおし」
  瑞樹 : 「っていうかこれもごまかしじゃんか!         あの日あんな電話かけてきた明良がマヨヒガ事件のことを知らないわけないじゃんか」
  明良 : 「何言ってんだ? 俺はお前に説明しろと言って、お前が説明できてないだけじゃん」
  瑞樹 : 「あんたってやつはー!」
  明良 : 「うるっせえなあ」
  千里 : 助け舟出しに行こうかしらね。        どうする?(笑)
  瑞樹 : 来て! 出来れば来て!(笑)
  明良 : 「あ、コーヒーおかわり」
  千里 : 「はーい」        コーヒーを持って登場するわ。        「仲がよろしいわね」
  瑞樹 : 「あ、千里さん千里さん助けて千里さん!」
  千里 : 「うん? 何かしら」        コーヒーを注ぎつつ。
  瑞樹 : 「明良がすごい勢いで白を切るんです!」
  千里 : 「しら?」
  明良 : 「お前が何を言ってるんだ」
  瑞樹 : 「ほら! 千里さんも一緒にいたじゃないですか! えーと、遊園地んときの!」
  明良 : 「はあ…よくわからんが、俺が電話をしてきたって?」
  瑞樹 : 「朝っぱらから電話してきたじゃんか!」
  千里 : 「ふむふむ」        と、浅賀さんに頷いて。
  明良 : 「瑞希。金縛りって知ってるか?」
  瑞樹 : 「知ってるけどあったことない」
  明良 : 「目が覚めたときに、体が動かないって奴だけどな。         あれは実は、目が覚めた夢を見てるんだよ」
  瑞樹 : 「夢だと申したか」
  GM : 明良君は全て夢で押し通すつもりのようです(笑)
  千里 : 「えっと、浅賀さん」        笑顔で。
  瑞樹 : 「あ、なんでしょう千里さん」
  千里 : (ころころ……) 15-[1,3,1] = 10
  瑞樹 : クリティカル(笑)
  明良 : どうしようもねえ(笑)
  GM : 流石は千里さん、在野のリンクスは強かだ。
  瑞樹 : 完璧だ……っ!        抵抗の余地もない……っ!
  千里 : 「何のことかしら?」(にこっ)        触れて、困惑を仕掛けるわ。
  瑞樹 : 「な、え?」
  明良 : 「鶴辺さん?」
  千里 : 佐奈川君には、軽くウィンク。
  瑞樹 : 「ほ、ほら、あれ、遊園地のあれ、あれ?」        もう既にテンパってた瑞樹にはこうかはばつぐんだったようだ!
  千里 : 「あ、浅賀さん。今日のランチおいしいでしょう。マスター、傑作って言ってたから」
  瑞樹 : 「あ、はい! 超おいしいです!         じゃがいも最高です!」
  明良 : 「まあ美味いな」
  千里 : 「ふふ、じゃ、ごゆっくりね。佐奈川君に、遊園地の宣伝するんでしょ?         後で目玉のコースターの話とか、私も聞きたいわね」        と言って、手を振って行くわ。
  瑞樹 : 「え、あれ? そうだったっけ? あれ?」        この前行ったばっかだから分からなくもない展開にされていく!
  明良 : 「遊園地って、来週開くだかなんだかって奴だっけ?」
  瑞樹 : 「もう開いてるよ!         昨日行ってきたよ!         ジェットコースターすごかった!」
  明良 : 「それは夢だろ」
  瑞樹 : 「夢じゃねえー!」
  明良 : 「どこが夢じゃないんだ?」
  瑞樹 : 「昨日柚穂と二人で行ったわ!」        今日は25日で、昨日が24日。事件は23日。
  瑞樹 : だったっけ。
  GM : そうですね。
  千里 : 話が繋がったような繋がってないような、ね。        後から思いだしても、混乱してわけのわからない記憶になってるでしょう。
  瑞樹 : 既にすごい勢いで混乱している気がする。
  明良 : さすがに本職は違うな。
  瑞樹 : 在野武将強し。        早く登用するべき。
  GM : まぁ、そんな感じで困惑しつつ違和感を覚えながらも、        瑞樹さんは誤魔化されてしまったわけですね。
  瑞樹 : 完全にごまかされてしまった……。
  GM : まぁ、明良君の立場上、全部話すわけにもいかんでしょう。
  明良 : 「柚穂とか。じゃあ俺はどうすっかなー」
  瑞樹 : 「行く人いるの?」
  明良 : 「遊園地に……誰と行くって?」
  瑞樹 : 「イエス」
  明良 : 「だから誰とだよ」
  瑞樹 : もりもりとランチ食べつつ。        「いやこっちが聞いてるんだけど」
  明良 : 「俺も聞いてるじゃねえか」
  瑞樹 : 「私は柚穂と行ったもんねー」
  明良 : ずず。        「俺はそういうダチがいねえからな」
  千里 : 浅賀瑞樹ちゃん誘っちゃえばいいのに。
  明良 : 「いても男同士で遊園地なんぞいかねえけどな」
  瑞樹 : 「なぜ」
  明良 : 「普通いかねえだろ」
  瑞樹 : 「女の子同士では行くのに」
  明良 : 「そういうもんだ」
  瑞樹 : 「そうなのか」
  GM : まぁ、話が雑談に移ったようですし、        そんな誤魔化され方をしたということで終わっておきますか。
  瑞樹 : なんか他愛もない話へシフトしていった。
  明良 : そだな。
  GM : では、そんな会話があって、それから半年――        まず、トレーラーを流します。   日常は永遠だと考えていませんか。   平穏は永久だと思っていませんか。   それは数多の夢の後先。   何事もないという幻想。    暑い夏へと差し掛かる6月某日。    雨降りしきる梅雨の空に集う雲。    幸せを求めるものと、幸せを運ぶものと。    美しさは違えども、実るものはまた同じ。    手にはナイフ。銀のナイフ。幸いの担い手。    熟した果実から選びぬき、割いて呑んでしまいましょう。           これは、友達の友達に聞いた話なのですが――。                ガープス・フォークロア                  File.01 『黄金の林檎』   千里 : イョルドね。
  GM : 皆さん、よろしくお願いします。
  千里 : よろしくするわ。
  瑞樹 : よろしくお願いします!!
  明良 : よろしくな。        えいえんはあるよ。
  GM : ここにあるよ。        そういえばすっかり忘れていたのですが。
  瑞樹 : どっかり忘れてたんですか。
  GM : 経験点って渡してませんよね。
  千里 : そう言えばそうね。
  瑞樹 : あまった5cpじゃないんだ。        この最初にもらった5cpはどうすればいいんだろう。
  GM : それは未使用CPとして活用してくれればいいのですが、        それとは別にクリア報酬ということです。
  瑞樹 : なるほど。
  GM : 絶妙な失敗をみせる明良君が面白すぎたので、成長するかなと思いまして(笑)
  瑞樹 : 確かに!
  明良 : おい(笑)        成長は後でいいか? 適当に技能を上げると思う。
  GM : そうですね、まぁとりあえず無条件で5CP差し上げます。        前回の未使用CPの余りとともに活用ください。        もちろん、未使用CPとして残してもいいですが、        1シナリオ5CPまでしか未使用は使えませんので、計画的に。
  瑞樹 : うわーお。10cpだー。        刀が上がる!
  GM : まだ上がる余地があったのか(笑)
  瑞樹 : この私、浅賀瑞樹、未だ剣の道の途上にあり!
  明良 : お前剣なんて振らないじゃねえか?(笑)
  GM : 前回は敵と遭遇しませんでしたからね(笑)
  瑞樹 : 武器は何でも振らないほうがいいものなんだ。
  千里 : 私は要らないわ。
  瑞樹 : いらない?
  千里 : 製作時に50CP増量してもらってるじゃない、私。
  瑞樹 : ほうほう。        未使用cpの5cpだけもらって成長は、差額が埋まるまで頂かない感じ?
  GM : 差額が全部埋まるまでセッションが続くとは思えませんが、        まぁそうおっしゃるなら(笑)
  明良 : 俺は幸運が欲しいぜえー、まじで。
  千里 : 返って不幸になるんじゃないかしら、それ。        >失敗、失敗、失敗→何故だ!!        みたいな。
  瑞樹 : ありうる(笑)
  GM : では、成長は次回で結構ですが、        これより第一話のオープニングを始めたいと思います。
  千里 : 了解よ。
  GM : さて、最初のオープニングは千里さんです。        では、まずハンドアウトを流します。
  瑞樹 : はーい!!
  明良 : ああ。    ▽ハンドアウト−鶴辺 千里−  色々あったとはいうものの、特に何か変ったわけでもない事件から半年。  変化らしい変化といえば、刑事の皐月早苗さんが喫茶店の常連になったくらい。  最近では捜査の愚痴というか、思うところをぽろぽろ雑談して帰っていく。  ……守秘義務違反じゃないのかしら?  その日も、夕方頃になって皐月刑事はやってきた。  明らかに納得していないという迷い顔、そして――  ――より迷い切った顔の少女を連れて。   千里 : じゃ、登場浸食振るわ。
  GM : ゲームが違います(笑)
  千里 : 冗談よ。
  明良 : それよりさきにシナリオロイスだろ?(笑)
  GM : システムが違います(笑)
  GM : では、あくる6月のアンデキンバー、夕方のことです。        萌花「ありがとうございましたー! ……ふぅ、とりあえず、ひと段落しましたねー」        お客さんを送り出し、空いた店を見回して萌花が息をつきます。
  千里 : 「そうねー」
  GM : 萌花「まぁ、もう6時過ぎましたし、そろそろ刑事さんが来るころですかねー」        チラッと時計を見て、常連客の襲来を予測します。
  千里 : 雨は降ってるの?
  GM : えーと……うん、降ってますね。        此処の所、梅雨らしくほぼ毎日降っています。
  千里 : ふむふむ。        「じめじめと、降水確率はとどまるところを知らない最近ね」
  GM : 萌花「ジューンブライドも大変だ……あれ、外国だと晴天なんですけどねー」        六月の花嫁といえば有名ですが、日本じゃあ梅雨まっさかりです。
  千里 : ふぅん。        「萌花ちゃんも、結婚のこと考えてたりするのかしら」
  GM : 萌花「えー、そりゃあまあ、私も女の子ですし…………相手は皆無ですけどー」        がっくし、とテーブルに手を突きます。        OTL こんな感じ。
  千里 : 「相変わらずね……」 苦笑するわ。
  GM : と、そうこう雑談していると、ベルが鳴って入店を知らせます。
  千里 : 「いらっしゃいませー」
  GM : 早苗「こ、こんばんはー」        入ってきたのは、いまや常連となった刑事の皐月早苗さん。
  千里 : コーヒーの虜ね。
  GM : そして、早苗さんは一人の小学生くらいの少女を連れてきました。
  千里 : あら?        「……あら?」
  明良 : 幼女誘拐か?
  瑞樹 : 警察が?(笑)
  GM : 萌花「いらっしゃいませー、ってあれ? 早苗さん、お子さんですかー?」        早苗「い、いやいやいや!? 私、まだそんな歳じゃありませんから!?」        少女「…………」        その少女は、やや俯きがちで表情は思い悩むように暗い顔をしています。        千里さんの感覚には、彼女が迷っていることがビンビン感じられますね。
  千里 : ふむふむ。        「……事件関係者さんですか? もしかして」
  GM : 早苗「え、えーっと……守秘義務なのですけど、           重要参考人というか証人というか、保護対象というか……」        しどろもどろに、早苗さんはわたわたします。
  千里 : 「何故つれてこちらまで?」
  GM : 萌花「まぁ、その辺の話は席について、お食事をとってからってことでー。           あっ! カウンターよりボックスの方がいいですか?」        聞く気満々でありながら、仕事を思い出して案内をする萌花です。        ちなみに、早苗さんは普段はカウンター席に座って雑談していきますね。
  千里 : 成程。
  GM : 早苗「あ、えっと、その……此処の所、ずっと缶詰で、           自宅に帰っても冷蔵庫の中に何も入っていなくて……」        赤面して、早苗さんは俯いてしまいました。        ちなみに、いつもの癖でカウンター席に座ったので、少女もその隣に座りました。
  千里 : 「お食事ですね」        マスターに軽食を頼んでおくわ。
  GM : 早苗「オススメセットでお願いします……栞ちゃんも、一緒でいい?」        少女に向かってそう尋ねると、彼女は小さくコクンと頷きました。
  千里 : 栞ちゃんと言うのね。
  GM : 早苗「ん、コホン。この子は、松風栞(まつかぜ しおり)ちゃんと言いまして、           故あって私が面倒をみることになりました」        しゃちほこばって、早苗さんが宣言します。
  千里 : 「大変ですね、お仕事もお忙しいでしょうに」
  GM : 早苗「ま、まぁ、仕事の内ですし、見ての通り大人しい子ですので」        そうこう話している間、栞ちゃんはずっと俯きっぱなしです。        ただ拒絶しているというわけでもなく、何事も無関心という感じでしょうか。        萌花「まぁ、いつでも此処を頼っていいんですよー? 基本的にお客様は神様ですから」
  千里 : 「無口な子ですね」        そう言えば。フードの男の事件とか、解決したのかしら。
  GM : 前回のエンディングでも言いましたが、捜査は打ち止めされ、        その後に新しい事件が起きていないので七十五日って奴です。
  千里 : そ。        人のうわさも、ね。
  GM : 早苗「ちょっと大人しいですけれど、とっても良い子ですよ? ま、まぁ、ちょっと無口ですけど。           それで、その、お言葉に甘えるようですが、実はちょっとお願いがありまして……」
  千里 : 「聞きますよ」
  GM : おずおずと申し出るのは、待ち合わせ場所としての利用です。
  千里 : 待ち合わせ場所?
  GM : 早苗「私もこの子も仕事や学校がありますし、           ちょっと事情があって一人にさせられないんです。           ですので、私が迎えに来るまで、この子をここで待たせて頂けないでしょうか?」
  千里 : 「成程」
  GM : 早苗「署内は慌しいですし、なにより男所帯ですから、なにかと……」
  千里 : 「構わないと思いますけれど、私は一介の従業員ですからね」        と、マスターの方を見るわ。
  GM : マスターはいつも通りにコーヒーを煮詰めていましたが、        その視線を受けると一二もなく頷きます。
  千里 : 「ん。良いそうですよ。         片手間になってしまいますけれど、待ち合わせ程度の利用なら」        と、安心させるような笑顔で言っておくわ。
  GM : 早苗「ありがとうございます。……さ、栞ちゃんからも」        深々と頭を下げる早苗さんと、促される栞ちゃん。
  千里 : ふぅん。
  GM : 栞ちゃんは少しだけ顔を上げると、じっ、と人々を見回し、        千里さんと目を合わせて、ペコリとお辞儀しました。
  千里 : お辞儀しておくわ。
  GM : そんな、いつもとはちょっと違った、アンデキンバーの一コマ。
  千里 : ええ。
  GM : これが、ある事件に至るきっかけだと、        流石の千里さんの道程でも見通すことはできませんでした。        という辺りで、そろそろシーンをカットいたします。
  千里 : 了解よ。
  千里 : 展開ドキドキね。
  GM : まぁ、言い切るとこれが何のきっかけでもなかったらOPの意味はないのですが(笑)


   フォークロアトップへ戻る