File.00 『マヨヒガ』

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           からーん。  物悲しくも荘厳な鐘の音が響く。  其処は教会か、それとも城か。  異界に聳え立つは異国の建造物。  あるいは、其れは神の座であったのかもしれない。 「古来より、鐘は世界各地、様々な祭器として人々の生活に深く関わってきていた。  例えば結婚式、祝福のチャペルは幸せを運んだだろう。  翻れば葬式、鎮魂の鐘は死者の魂を慰め鎮めるためのものだ。  ある国では子供が生まれた日には教会の鐘をかき鳴らすという。  日本では除夜の鐘が有名か、百八の煩悩を払う鐘の音。  クリスマスの鈴も、広義の意味ではベル=鐘かな?」            からーん。 「さて、これは何の為、誰の為の鐘か。  嘉月柚穂と仲春桂一の結婚を祝したものか。  嘉月柚穂と仲春桂一の永遠の別れを慰めるものか。  嘉月柚穂と仲春桂一の間に生まれる子を報せるものか。  嘉月柚穂と仲春桂一の繋がることのなかった想いを払うものか。  あるいは――単なる賑やかしか」  小さく、わらう。 「お前はどれだと思う――?」   GM : 場面としては、瑞樹さんが柚穂を背負い、全員で中央の鐘を目指すところからですね。
  瑞樹 : おう。
  明良 : ああ。
  GM : さしあたり、少しでも移動すればわかることなのですが。        塔が立っています。        高い、高い塔。
  明良 : アトラクションか?
  GM : それは、一見したら教会のようであり、あるいは城のようですらある異国の建築。        窓から階段が伸び、空中回廊を通って別の部屋へと続く騙し絵のような異形の建物。        その只中に、大きな大きな鐘がはめ込まれ、今も荘厳な音を奏で続けています。            からーん。   瑞樹 : つまりそこへ行けばいいのか!        突貫!
  明良 : 待てい!        お前が先頭に立ってどうする。
  瑞樹 : なにを待つというのだ。        突撃!
  GM : ついでに言えば、瑞樹さんは柚穂を背負っていますが(笑)
  瑞樹 : く、移動力で負け、るの?
  明良 : 40kgぐらいか?
  瑞樹 : 柚穂は、まあ、多めに見積もって50だとして。        実は体力はそう高くない私。        重荷にはなるかも。
  千里 : そうなの?
  瑞樹 : 11なんです。        でも、重荷でも-3だから、移動力6.
  GM : 攻撃力は武器の達人に依存してますからね。
  瑞樹 : 力はあればあるほどいいんだけど。
  明良 : 俺の移動力は7。        じゃ、ここは俺が前に立つぜ。
  瑞樹 : ち、明良が先か、移動力的に。
  GM : 走ると徐々に引き離されている(笑)
  明良 : 「お前は鈍いから後から来い」
  瑞樹 : 「く、明良の癖に速いじゃん。         仕方がない。先を譲ってやろう!」
  千里 : 私の移動8だわ。
  明良 : おお?(笑)
  GM : 千里さんの方が早かった。
  千里 : 体力10だけどね。        でもほら、私が先行しても仕方ないでしょ。
  瑞樹 : まあ、確かに(笑)
  明良 : 鶴辺さんは後ろを固めてください。
  千里 : 情報収集は苦手だけれど、逃げ隠れは得意だからね。        任せてもらって構わないわ。
  瑞樹 : 戦闘とかになったら柚穂を隠してもらおう。        さてと…塔か。
  GM : むき出しの歯車がギッチョンギッチョンいっていたりします。
  明良 : さしあたり現時点での周囲の匂いをかいで見る。火薬くさかったりしないか?
  GM : 火薬の匂いはしませんが……うーん、明良君は嗅覚が鋭いからな。
  明良 : 犬ぐらいにはある。        判定するか?
  GM : では、その塔の方から異様な臭いを感じます。        詳細は判定を。
  明良 : (ころころ……) 15-[3,1,5] = 6
  GM : 6成功か。
  瑞樹 : 明良らしくない出目。
  明良 : 普通に知覚判定したが。
  GM : 肉の腐った死体の臭いがします。
  明良 : 死体?
  瑞樹 : 腐臭?
  明良 : 腐臭だな。
  瑞樹 : マヨヒガに喰われた人たちの?
  GM : より正確には、西洋墓地を環境的に悪くしたような、そんな臭い。
  明良 : 「おい……気をしっかり持っておけよ」
  瑞樹 : 「え? なに?」
  明良 : ま、死んでるなら危険はないだろ。生きてる方が怖い。
  瑞樹 : ゾンビは?
  明良 : 何だその非科学的なものは?
  瑞樹 : あんたが言うか?(笑)
  明良 : 塔の入り口はあるか?
  GM : はい、ちょうど正面に位置する部分に、        大きな――巨人でも通れそうな大きな扉があります。
  明良 : 重そうだな…閉じてるのか?
  GM : あと、それが見えるほど近づいたなら、塔の周りに        巨大な環状列石(ストーンヘンジ)が築かれているのも解ります。
  明良 : ストーンヘンジ…腐臭…        見えない怪物そこらにいないか?(笑)
  GM : 扉はぴったり閉じていますが、よく見るとその扉の下部に小さな扉がついています。        猫扉みたいな。
  千里 : 人が通れる程度の、ってこと?
  GM : そうですね。
  明良 : 「でかい扉だな……誰用だよ」
  瑞樹 : 「パレード用じゃないの?」
  明良 : ま、警戒しながら近づいていこう。
  千里 : 私も感じるの、その死体の香り?
  GM : 近づけは千里さんも瑞樹さんにも感じられます。        ようは、明良君が真っ先に気づいたということですね。        それが死体の臭いと気づくかどうかは別問題ですが、不快な香りです。
  千里 : 「……」
  瑞樹 : 「くさっ」
  明良 : 無言で扉を調べる。罠と鍵を確認だ。        <罠>(ころころ……) 13-[5,4,1] = 3
  GM : 罠はないように思います。
  明良 : 鍵は?
  GM : 元々鍵がかかる構造ではありません。
  千里 : 今の私達の選択肢って何が在るかしらね。
  明良 : お、状況整理か?
  GM : 瑞樹さんが幾つか情報を秘匿していますが(笑)
  千里 : いえ。直感が私使えるわ。
  GM : なるほど。
  明良 : 「さてと、虎穴に入る前に状況の整理を……」
  瑞樹 : 「さっさと突貫しようよ」
  明良 : 「おい瑞樹。一応聞くがこの中に何があるか知ってるか?」
  瑞樹 : 「桂一先生らしき人がいるんじゃないかと推測されます! サー!」
  明良 : 「はあ? kwsk」
  瑞樹 : 「外見桂一先生のよく分からない人。前見たとき剣持ってた。         よく分かんないけど黒幕っぽいせりふはいてた!」
  明良 : 「思い出せ!」
  瑞樹 : 「思い出す必要あるんか」
  明良 : 「じゃあお前が答えるんだぞ。そいつは何者なんだ?」
  瑞樹 : 「分かんない!」
  GM : (ころころ……)はい、一応こちらで千里さんの直感を判定しました。
  千里 : あら。        結果はどんな?
  GM : おそらく、この建物こそが中心点であり、        またこの先にしか道はないと、そう思えます。        逆に言えば、こここそが解決の糸口であり、        急がなければ事態は悪い方向へ進む予感もします。
  千里 : 行くしかないってことね。        「何にせよ……進むしかなさそうよ」
  瑞樹 : 「なら突貫!」        扉を開ける。
  明良 : 「てめえ!」
  千里 : 「浅賀さん、ここの時間の流れって一定なの?」        携帯を開いて確認しつつ訊くわ。
  瑞樹 : 「え?」
  明良 : 「ん?」
  GM : 開けてから(笑)
  瑞樹 : 「ずっと24日って柚穂は言ってました。         一応朝日が昇って夕日が沈む的な1日はある、と、思う。         昨日も今日も明日も24日ってだけ、だと、思う」
  千里 : 「さっきの時点で17時半ごろだったわ。         もし一定なら、あと6時間ほどは余裕が在るはずだけど」        携帯は何時を示しているかしら?
  瑞樹 : 「わ、分かんない」
  GM : 先ほどから体感時間通り進んだ時間を……えー、17時50分くらい?
  明良 : 進んではいるのか。
  GM : 体内時計に自信があれば、ほぼ誤差なく時間は動いています。
  千里 : 「ふぅん……」
  瑞樹 : 「と、とりあえず、ここ入るしかないんですし、行きましょう!」        ずんずこ進む。
  千里 : じゃ、私も一緒に進んでいくわ。
  GM : 暗い、暗い部屋。        たくさんの燭台に明かりが灯され、薄暗くも奥深い印象を与える、聖堂。        正面には巨大な黒いステンドグラス、四方には分厚いカーテンで明かりを塞がれた窓。        極力、光を取り入れないよう作られた、そこは闇の祭壇。
  明良 : 懐中電灯を取り出す。        暗いんだよ!
  GM : その祭壇の前に、彼は居ます。        桂一「――よう、遅かったな。           なんか増えてるが、ようやく帰る気になったのか?」
  瑞樹 : 「最初っから帰る気満々だよ。柚穂とね」
  千里 : 「あら、初めまして」
  GM : 桂一「やぁ、始めまして」
  瑞樹 : 暗視持ってるから見えるんだ。私(笑)
  明良 : 俺にないんだ、わかるな?(笑)
  GM : 明度的には、ぎりぎり暗闇戦闘にならない明かりと思ってください。        逆に、周囲の蝋燭を消すと真っ暗になりそうですが。
  明良 : ま、懐中電灯はつけておこう。        あと、そいつの匂いを確認だな…腐臭か?
  GM : いえ……あー、嗅覚で判定をお願いします。
  明良 : (ころころ……) 15+4-[6,2,6] = 5        出目悪!
  GM : 明良君らしい出目だ(笑)
  瑞樹 : でも達成値しっかりあるジャン(笑)
  明良 : まあ基本値だからな。
  GM : では、明良君は目の前の仲春桂一先生から、仲春桂一先生の匂いを感じます。        が、やはり柚穂の時と同じく、どことなく違和感を感じます。
  明良 : 「あんた……先生か? それともただの紛い物か?」
  GM : 桂一「お前はなにを言ってるんだ?」        何言ってんだコイツ、的な視線を向けます。
  瑞樹 : 「何言ってんの?」
  GM : 仲間からも同じ視線が!?(笑)
  明良 : 「てめえ!」        とりあえず瑞樹に食って掛かる。
  千里 : 「(この人先生なのかしら……)」
  瑞樹 : いや、まあ、私はまがい物って知ってるっていえば知ってるんだけど(笑)        「落ち着くんだ明良。この場合は敵を論破するシーンだよ」
  明良 : 「俺は現実で先生に会ってる。だからここにいるはずがないんだよ。双子じゃなきゃな。         論破完了」
  瑞樹 : 「つまりこいつは偽者か!」
  GM : 桂一「佐奈川、逆に考えるんだ。現実であった俺が本物だという証拠は何処にある?」        こてん、と首をかしげます。
  瑞樹 : 「お、おお?」
  明良 : 「じゃあどっちも殴る! 現実に戻ったらあっちも殴る! これでいいだろ」
  瑞樹 : 「なるほど!!」
  GM : 桂一「というか、アレだな。佐奈川にしろそっちの人にしろ、一体どこから入ったんだ?           いくらこの場が【夢の国】の中心とはいえ、本当なら入りようもないんだが」
  瑞樹 : 「先生が入れたんじゃないのか!」
  GM : 桂一「俺は送り返す側の人間だぞ? わざわざ厄介ごとを増やしてどうすんだ」
  明良 : 「俺たちは別に招かれたわけじゃないからな」
  瑞樹 : 「じゃあ明良を置いてくから柚穂と私を帰してください」
  明良 : 「てめえぶっころすぞ!」
  千里 : 「あの、失礼」        すっと、唇にあててた人差し指をはずして。        割り込むわ。
  GM : 桂一「ん、なにかな?」        千里に。
  千里 : 「あなたはこの子二人の先生さんで、この不思議な世界の管理者さんなのかしら?」
  GM : 桂一「んー……そうであるとも言えるし、そうでないとも言える」
  瑞樹 : そいえば、千里さんは相当置いてけぼりな状況だったんだ(笑)
  明良 : 全くだ。
  GM : 桂一「勘違いしているといけないから先に言うが……ここは【夢の国】だ」
  千里 : 「この子の――(と、嘉月さんを指して)作りだした偶像ってこと?         ここの世界も、それから貴方も」
  GM : 桂一「この世界を現在彩っているのは嘉月柚穂の空想である、という点ではYESだ。           だが、そもそも此処に【夢の国】は最初からあった」
  瑞樹 : 「お、おおお?」
  千里 : 「嘉月さんは選ばれた、と言うこと? 無作為抽出に近い形で」
  明良 : ドリームランドか…?        俺にはその手の知識はないが。
  GM : 桂一「嘉月柚穂の「全て夢であればいい」という思いが、ここへ導いた。           そして、理想の世界を願う"ココロの澱"が、この世界を彩っている。           まぁ、嘉月柚穂ひとりの思いでは足りなかったわけだが」
  千里 : 「だから多くの人が誘われたと言うことね。         (マジで言ってるのかしらこの人)」
  瑞樹 : 千里さんが常識的だなぁー(笑)
  GM : 桂一「その通り。そして、それらの人の"ココロの澱"は、           今そこで胎児として生まれようとしている」        言って、瑞樹さんの背負う柚穂を指差します。
  千里 : 「現実の方で人が消えているのはどう……ああ、まぁ、わかったわ。         要は、認識が世界であるってことね。         キリストなのは、それが聖書だから、かしら」
  GM : 桂一「偶像崇拝は形にするのに都合がよかった。ただそれだけだがな」
  千里 : 「やはりそうなのでしょうね」
  瑞樹 : 瑞樹は???状態。
  千里 : 「(わからないけれどわかったわ。          いいえ、信じられないけれどわかりはした、と言うべきかしら)」
  GM : 桂一「俺としては、その辺りはどうでも構わない。というより、そんな事はどうでもいい。           より理想に近づけるために、それが必要だからやる。ただそれだけだ」
  千里 : 「聖書は、一番人類に定着している妄想ってことだわよ。きっと」        と、浅賀さんと佐奈川君に。
  瑞樹 : 「いえ、千里さん。もっと前の段階から分かりません。         分かったのは、とりあえず夢の国とかいうのをぶっ壊せば帰れるってことだけです!」
  千里 : 「それだけで十分よ」
  瑞樹 : 「よし!」
  GM : 桂一「浅賀は単純でいいなぁ……」        苦笑しています。
  明良 : 「マジでな」
  瑞樹 : 「単純じゃないことは任せた明良!」
  明良 : 「俺にもさっぱりだが……これは、ただの災害みたいなものか」
  千里 : 「ええと、それじゃどうすれば帰れるのかしら?」        すっと前に出て。
  GM : 桂一「単純に、帰るだけならば――」        す、と聖堂の奥を指差し、        桂一「あっちに出口がある。それから出れば、お前たちは夢から覚めることができる」
  明良 : 「それだけか?」
  GM : 桂一「それだけ。対価もなにもない。           ……というより、本当なら、お前たちはこの国にくる予定になかった」        本当に、どうしたんだろうなぁ、と首をかしげます。
  千里 : 「嘉月さんを返すにはどうするの?」
  瑞樹 : うんうんとうなずく。
  GM : 桂一「嘉月柚穂を帰すわけにはいかない。が、方法は同じだ。           出口から出ればいい。嘉月柚穂が、自身の意思で」
  瑞樹 : 「なんだ簡単じゃん!」(突撃!)
  明良 : 「意識ねえだろ馬鹿か馬鹿か?」
  瑞樹 : 「あ、そっか」
  千里 : 嘘発見。        (ころころ……) 14-[3,5,3] = 3
  GM : この嘘発見の抵抗は知力判定でしたっけ?
  瑞樹 : えーと。        技能のほうなら、演技や言いくるめなのかもしれない。
  GM : ふむ。        (ころころ……) [1,4,1] = 6
  千里 : 良い出目ね。
  GM : その言葉自体に嘘はない、と思いました。        そして、柚穂は今も気絶中です。
  千里 : そ。
  瑞樹 : 「じゃ、じゃあ柚穂起こさないと!」
  千里 : 医師の判定で起こすことは可能?        佐奈川君の方が得意かもしれないけれどね。
  明良 : まず診断がいるんじゃねえか?
  GM : んー……と、この場合、なんと言うべきか。        千里さんの能力だと、はっきり解ってしまうかもしれないのですが、
  千里 : ふぅん?
  GM : 現在、柚穂に意志はありません。空っぽ。
  瑞樹 : どういうことなの……?
  千里 : 普通は何かしらうず巻いて見える気配が、何も見えないってことね。
  GM : 迷いとか以前の問題で、しいて言うなら……マネキンを見ているような?
  千里 : お腹の子の方は妙な感じだったのよね、確か。
  GM : そうですね、そっちは複数の意思が渦巻いているというか、迷いそのものというか。
  GM : 桂一「……6時か」        ちらっと、時計を見ます。
  瑞樹 : 瑞樹は起きろ柚穂ー! と耳元で叫んだりしてる。
  明良 : とりあえず診断しておく。        (ころころ……) 11-[4,2,6] = -1
  瑞樹 : あんたは本当にここぞというときダメだね(笑)
  明良 : 仕方ないだろう。リンクスの影響を受けた相手だ。
  GM : 実に明良君らしい(笑)
  明良 : 「ちっ、リンクス能力の影響が激しいな…」
  GM : 孔明の罠だ、並に言いがかりですね(笑)
  明良 : じゃ、分析のほうもいっておこうか!
  瑞樹 : やって見せろ!
  明良 : 右手の指を口に突っ込んで。
  瑞樹 : 「!?」
  明良 : (ころころ……) 11-[6,5,1] = -1
  GM : 明良君は本当に(笑)
  明良 : くっ、リンクス能力がっ!
  GM : 強化人間はリンクスには勝てない(笑)
  千里 : 何か一人で格闘してるわ。
  明良 : 「……わりい、俺の手には負えそうもない」        悔しそうに。
  瑞樹 : 「ど、どゆこと?」        いきなり口に指突っ込むとかぜんぜん分からない。
  明良 : 鶴辺さんを見る。
  千里 : 「見られても困るわ」
  GM : 桂一「――さて、お喋りはそこまでだ。はやく行った方がいい」        くい、と奥を顎で指します。
  千里 : 「あなたは、ここを出たりは出来ないの?」
  明良 : 「時間制限があるのか?」
  GM : 桂一「俺は出る気がない。           そして、時間制限という意味ならまだ6時間はあるが――           のんびりしていると、ここの主が帰ってくるぞ?」
  千里 : 「主?」
  瑞樹 : 「あるじ?」
  明良 : 「…こいつじゃないのか?」        柚穂を見ながら。
  瑞樹 : 「さっきの説明からして違うと思うな」
そこだけは聞き取った瑞樹。
  GM : その時――        先ほどまで外で聞いていたよりも力強く、大音量の鐘の音が聖堂内に鳴り響きます。            ごぉおおおん。   GM : 同時に、柚穂のお腹が膨れ上がり、攪拌されるように暴れまわります。
  明良 : 「っ!?」
  瑞樹 : 「ゆ、柚穂が!」
  GM : ボコッ、ボコボコッ。
  瑞樹 : お、押さえつければいいのか?            ごぉおおおん。   GM : ??「…………ぃぃぃぃぃん!!」        鐘の音の合間に、上の方から声が聞こえてきます。
  瑞樹 : ぽちょむきんか!!
  GM : ??「……ょぉぉおおおむきぃぃぃぃぃぃぃぃんん!!!」
  千里 : アライン・メイズ。        監禁を使うわ。
  瑞樹 : だ、誰に?
  千里 : 教会の扉、窓、そして表の門、全てを即座に閉じる。
  GM : 範囲内のドアを閉じる、という効果ですね。
  瑞樹 : 「おおお!?」
  千里 : (ころころ……) 14-[2,6,5] = 1
  GM : 先ほどまで開いていた背後の扉がバタン、と閉まります。
  瑞樹 : どう考えても敵がやったと思い込む展開。
  明良 : 全くだ。
  GM : 閉じ込められたようにしか見えませんね(笑)        まぁ、窓は元々閉まっていたんですが。
  千里 : 範囲直径は1.5kmだから問題ないわね。
  GM : 桂一「狩りから帰ってきたみたいだな……"ココロの澱"も大分溜まったらしい」
  明良 : 「っ! てめえ、あいつと組んでやがったのか!」
  瑞樹 : 「明良ポチョムキン知ってんの!?」
  GM : ふむ、と首をかしげながら。        桂一「組むもなにも、彼はもとから【夢の国】の住人だが?           ここに来た頃、彼は外に出ることが出来なかったようなので――           ――まぁ、名前と姿を与えてみたわけだが」
  明良 : 「はっ!? 奴は教団のリンクスじゃ…」
  千里 : 「しかたが無いわね。         いいかしら、佐奈川君、浅賀さん。         現在残されている選択肢は二つよ。一つ。私達だけ出ていく」
  明良 : 「ああ」
  千里 : 「もうひとつ、嘉月さんを連れていく。         この場合、嘉月さんの意志が何処にあるかを探さないといけないわ」
  瑞樹 : 「え?」
  千里 : 「現在、嘉月さんの体の中に、その子の意志はない。         それを見つけて、出ていくことを選んでもらわない限り、外には出られない」
  瑞樹 : 「柚穂はここにいない?」
  千里 : 「そこにはいない」        と、嘉月さんの頭を指さして。
  瑞樹 : 「ってことは、どこ?」
  明良 : 「じゃあ……どこにいるってんだ?」
  千里 : 「私が考えたかったけれど、邪魔ものが入ると厄介でしょう」
  瑞樹 : 桂一先生を見る。
  千里 : 「私は、その邪魔ものをしばし――          迷わせるわ 」
  瑞樹 : 「え?」
  千里 : 唇に人差し指を触れさせ、アライン・メイズ――蜃気楼。
  明良 : 「!」
  千里 : この教会周辺全ての地図を上書き、塗りかえ、別の場所に見せかける。        (ころころ……) 14-[6,5,2] = 1
  GM : ひぃ!?
  千里 : 抵抗は知力-14よ。
  GM : 無茶な(笑)
  瑞樹 : まさにリンクス対リンクスって感じだ。
  GM : 3d6        (ころころ……×3) = 12 , 10 , 7        くっ。
  瑞樹 : 3回?
  千里 : 幸運ね。
  瑞樹 : 幸運か!        ところで、えーと、私達も?
  千里 : 2人は、これが偽物ってことに気づけるでしょうから
  瑞樹 : おお。
  千里 : 私の精度と即決じゃないかしらね。
  瑞樹 : 無理だ!(笑)
  明良 : つまり瑞樹は迷うのか。
  千里 : いえ、即決は14でしょう。
  GM : あの、目の前にいる人も対称に入っているんでしょうか?(笑)
  千里 : 範囲は1.5kmで、選択可能の増強は取ってないから        そうじゃないかしら。
  瑞樹 : 皆かかるのね。
  GM : 3d6        (ころころ……×2) = 7 , 15        ふっ(一人離脱)
  千里 : でも主に効果があるの地形とか構造物だから。
  瑞樹 : もちろん私もだ!        (ころころ……) [6,6,2] = 14        むりぃー。
  明良 : (ころころ……) [6,2,3] = 11
  瑞樹 : 明良は判定すら不可能じゃないかしら。
  明良 : おおっと(笑)
  瑞樹 : あ、私も判定すら不可能だった。
  千里 : ま、人は見えるんじゃないかしら。        ただし、周囲の景色や建物はごっそりちがえて見えるはずよ。
  GM : まぁ、さしあたって、さっきまで聞こえていた奇声と鐘の音が戸惑うように途絶えました。        桂一「おいおい……これはいったい」
  明良 : 「なんだ!? もう現実に帰ったのか…?」
  瑞樹 : 「な、ど、え!?」
  千里 : 集中しつつ、首を振るわ。そのくらいは出来たわよね。
  瑞樹 : 行動するんじゃなきゃ、しゃべるくらいはOKだったっけ?
  GM : OKとしましょう。
  千里 : 「……まだよ。悪いわね、今私は他のこと出来ないわ。         今の内に、選択して欲しい、だわ」        真剣に、遠くを見やるようにしつつ、指を唇にあてたまま、そう言うわ。
  瑞樹 : 「よ、よく分からないけど、今のうちに柚穂の心を探せばいいんですね!」
  明良 : 「あるいは、見捨てるか決めろってことか」
  千里 : フォローは佐奈川君、任せたわ。(笑)
  瑞樹 : 「明良は見捨てて出てってもいいんだよ?         一応関係ないわけだし……」
  明良 : 「鶴辺さん。あんたこそ、ここまでする理由はないんじゃないか?         あのポチョムキンとかいうの、マジ危険だぞ」
  瑞樹 : 「そ、そういえばそうだ! 千里さん帰ったほうがいい気がする!」
  千里 : それを受けて、        ふっと微笑して。        「放っておけないでしょ」        とだけ返すわ。
  瑞樹 : うう!        ちょっとうるっときちゃうよ!
  明良 : 「……危なくなったら、いいから逃げてくださいよ、すぐそこですし」
  瑞樹 : 「ありがとうございます!!         よし、柚穂を捜すぞ!」        背負って。
  千里 : 義務感、個人的な知り合いを持ってるからね。        ここまで踏み込んで引き下がれないだわ。(笑)
  瑞樹 : ルール的な補足が!(笑)
  GM : 実は千里さんは単体の方が逃げやすいというか、        本気で逃げに入った千里さんを発見は困難というか(笑)
  千里 : 某輝ちゃんもかくや、よね。
  瑞樹 : はっはっは(笑)    ※ 某輝ちゃん:瑞樹PLの別セッションでのキャラ。            行動原理はとにかく逃げる。ラスボスと戦うのは逃げられないから。            その逃げっぷりは現在も内輪で語り草となっている。   明良 : 「仕方ねえ、急ぐぞ」
  瑞樹 : 「あれ? 明良来てくれるの?」
  明良 : 「てめえぶん殴るぞ?」
  瑞樹 : 「なんで!?」
  GM : とりあえず行動方針を決めてから、そろそろ切りましょう。
  瑞樹 : 柚穂の意志を探しに行く!
  千里 : 何処へどんな風によ。(苦笑)
  瑞樹 : そ、そういえばどこにいるんだ!?
  明良 : ばーかばーか。
  GM : それを教えたらシナリオになりません(笑)
  明良 : まあ、柚穂に関してはお前が頼りだ。
  瑞樹 : うっさいあんたわかんのか!
  明良 : お前だお前!
  瑞樹 : マジで!?
  明良 : お前がわからなきゃどうするんだよ。
  瑞樹 : お、おち、おちつけ!
  千里 : リンクスについてすら知らない浅賀さんがわかるわけないでしょ。(苦笑)
  瑞樹 : むしろ意志が分離すると言う現象から分からない!        よく考えたら柚穂は自分の意志で出てったわけじゃないから、        どこかに飛ばされた可能性もあるよね。
  千里 : まぁ、PLからすれば、あり得る現象は、大きく分けて3つね。
  瑞樹 : おお。
  千里 : 一つは誰かに化けている、        もう一つは何かに食われている、        最後は最初からいなかった。
  瑞樹 : だ、誰かに化ける?
  千里 : 脈絡なくどこかにいっちゃってることはないと思うのよ。
  明良 : 思い出せ。        いいから思い出せ。
  瑞樹 : 思い出す。        何を思い出すのか分からないけど思い出す。
  千里 : ここは夢の世界で、そして彼女の体にそれが無いのなら、別の何かを象っているか、        あるいは、何かに取り込まれて見えなくなっているか。        どちらかだと思うわ。
  瑞樹 : おかしいな。        ううーん。        少なくとも、見た目だけで判断するなら、        おなかぼこーんってなったときまでは、柚穂は自分の意志を持ってるように見えた。
  明良 : そうか。
  瑞樹 : そのあとなんか脳にすごい絶叫が聞こえた気がする。
  明良 : なんだって?
  瑞樹 : ログを見るに、ショックは、        柚穂のおなかの中のあれの声が聞こえたのではなかろうかとか愚考する。
  千里 : 大丈夫かしら。(笑)        まぁ、状況も状況だし、私も自信があるわけじゃないし、任せるわ。(笑)
  瑞樹 : ううーん分からん!


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