File.00 『マヨヒガ』

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  明良 : どこまでやったっけ?
  GM : 明良君が万愚節氏を拷問して情報を得て、記憶除去に失敗した辺りまでですね。
  見学者: 拷問かよ(笑)
  明良 : 尋問だろ? 拷問だったら+5つくしさ(笑)
  GM : 問答無用で自白剤を投与しての尋問は拷問とみなす(笑)
  見学者: すげーひでえ(笑)
  千里 : 拷問と言う名の求愛行動です。
  見学者: 嫌な・・・(笑)
  明良 : 指折ったりするよりはスマートじゃん…(笑)
  見学者: 違う。スマートなんじゃない(笑)        自分の、手間を省いただけだ!(笑)
  千里 : 本当は爪はぎたかったんですって。
  GM : Sやな。
  明良 : だから剥いでねえじゃん?(笑)
  見学者: やりたいのは否定しないんだ・・・(笑)
  明良 : するわ(笑)
  GM : まぁ、細かい所は随時ログを確認していただくとして、とりあえず開始しましょう。        皆さん、よろしくお願いします。
  千里 : よろしくね。
  明良 : よろしく。
  瑞樹 : よろしくお願いします!
  GM : さて、ではまずシーンに入る前にマスターシーンというか、情景を流します。
「ふぅ……やれやれ、酷い目にあった」  拘束により固まった身体をほぐしながら、万愚節一はぼやくように呟いた。  早朝の道は人気がなく静かで、ついつい毀れる独り言もやや大きくなる。 「しかし、妨害者が現れたと言うことは、やはり何らかの裏があるということかな。  深入りするのは危険かもしれないが、逆に言えばスクープの可能性も高い、か……  ……と?」  鳴り出した携帯。  懐から取り出したそれを耳に挟みながら、手帳を準備する。      から (ぴっ)「……もしもし。ああ、貴方でしたか」      からから           からから 「ええ、はい。お聞きした情報通り、失踪事件が発生しているようです。  ――そうですね、はい。聞き込みをしてみましたが、とんと情報が……ええ」                  からから                       からから 「それは勿論……ええ、霞染高校を中心に。はい、聞き込んではいますが……  ……ええ。生徒の何人か……はい、はい。しかし、その事を誰も、ええ。  あ、それとですな、実は失踪した一家に張り込んでい                              ――ひゅっ    ぐちゃっ   瑞樹 : あ、明良、ついにやっちゃったのか。
  GM : ついにて(笑)
  明良 : 俺じゃねえよ!(笑)

  GM : さて、次のシーンは千里さんです。
  千里 : 私?
  GM : 日付は12月22日……つまり、翌日です。
  千里 : 次の日ね。
  GM : 千里さんは普段何時ごろに目覚めますか?
  千里 : 考えてないけれど、じゃ、6時40分。
  GM : では、その直前、まだ覚醒前の頃に電話が掛かってきます。        携帯の方ですね。
  千里 : 出るわ。
  GM : 萌花『――もしもし、鶴辺さんのお電話でしょうか?』
  千里 : 「はい、鶴辺です。お掛けになった電話番号の主は大変眠たいので、またおかけ直しに――         あら、萌花ちゃんじゃない。おはよう」
  GM : 萌花『わ、わ、ごめんなさい! また掛け直し、っておはようございます』
  千里 : 体を起して、ぐっと軽く伸び。        「昨日はどうしたの?」
  GM : 萌花『昨日――? あ、ああー、昨日急に居なくなったアレですか?』
  千里 : 「その通りよ。携帯も忘れて出かけちゃったみたいだったし」
  GM : 萌花『実は、知り合いに似た人が歩いていたような気がして、           ついつい夢中で追いかけちゃったんですよー。           追いつけないは見失うは道に迷うは、もう散々でした』
  千里 : 「へぇ……それで連絡も無しに午後も丸々行方不明だったわけ」        とりあえずコーヒーを用意しつつ。        「(道に迷う、ねぇ……)」
  GM : 萌花『――? あ、そうなんですよー、実は連絡を入れようと思ったんですけれど』
  千里 : 「うん?」
  GM : 萌花『気づいたら見たことも無い場所に迷い込んでいて、           知ってる場所を探すのに苦労したんですよー』
  千里 : 「ふぅん……」
  GM : 萌花『気づいたらもう夜で、店に帰った時にはもう閉店してたんです。           鶴辺先輩にはご迷惑をおかけしました』
  千里 : 「まぁ、なんともなかったなら良いんだけど。         携帯は私が預かってるわ。今日はお店来られるの?」
  GM : 萌花『あー、というか、家(店)から掛けてるんですよー』
  千里 : 「そう」
  GM : 萌花『昨日サボっちゃった分も、今日はビシビシ働かないと』
  千里 : ちょいと携帯を離して、番号確認。
  GM : アンデキンバーの番号ですね。
  千里 : 「……。ま、年頃なんだから、不用意な行動は慎みますように」        トースターをセットして、軽くベーコンでも火にかけてるわ。
  明良 : ベーコンはカリカリな。
  千里 : カリカリってどうやるか知ってる?
  明良 : どうやるんだったか。
  千里 : 弱火で長い時間よ。
  GM : 萌花『はい、すみませーん……って、そう、ご心配を掛けたそうで、           謝罪の電話をかけておけー、って言われて掛けてるんでした』
  千里 : 「成程。良いわよ、謝罪は十分。         あとは反省と行動だけしてもらえれば何の問題もないだわね」
  GM : 萌花『とりあえず、私は問題ありませんし、           今朝も早朝の散歩に出かけるくらい元気一杯ですので』
  千里 : 「うん」        微笑気味に頷いて。        「じゃ、今日も私はいつもの時間に行くつもりだから。またアンデキンバーでね」
  GM : 萌花『はい、またお店で。私のお小遣いから、紅茶でも奢りますんでー』        ではー、と言い置いて電話は切れます。
  千里 : はい。        「なんともなかったのなら、なんともなかったでいいけれど、         けれども不思議な、不可思議な、話では、在るわね」        と、独り言を吐いてから。        「おっと、目覚まし止めないとね」        何事もなければ、このあとはいつものように動くけれども。
  GM : かち、と目覚ましを止めると、いつもと同じような朝の日常が戻ってきます。
  千里 : 建巳郁子ちゃんのことは気にしておくけれど、それ以上はまだ動けないわね。
  GM : はい、いつものようにというと、アンデキンバーで勤務ですね。
  千里 : ええ。
  GM : それでは、この場面は終了です。
  千里 : あら、了解。
  GM : 千里さんは、とりあえず巻き込む時はジェットコースターのように巻き込むことになる。        といいなー。
  明良 : まだ巻き込まれてないのか?(笑)
  瑞樹 : もう事件は終わるよ!(笑)
  千里 : 他のリンクスに会ったこともない私だから、まだまだ理由が弱いのよね。積極行動に移るには。
  明良 : じゃあポチョムキン探しとけ(笑)
  千里 : 誰よ。
  瑞樹 : ポチョムキン知らないよ。千里さん。        しってんのは私と明良だけ。

  千里 : 空き時間に、萌花ちゃんの話でも聞いておこうかな。
  GM : じゃあ、短かったからその話を聞く場面を先にやっちゃいましょうか。
  千里 : ふぅん。        了解よ。
  GM : では、喫茶アンデキンバーです。
  千里 : じゃ、朝の通勤ついでにコーヒーを買ってくお客さんが途切れたあたりね。        大体9〜11時くらいはそこまで込み合わないと思うわ。
  GM : 例によってカウンターでコーヒーを煮詰めているマスター、ニコニコと微笑んでいる千代子さん。        そして、滝のような涙を流しながら普段はしない細かい部分の掃除なんかをしている萌花です。
  千里 : じゃ、声をかけるわ。
  GM : 萌花「るーるるー……グラスの底の汚れが落ちないー」
  千里 : 「ねぇ、ちょっと。いいかしら」
  GM : 萌花「はひ? っと、鶴辺先輩、どうしました?」        きゅ、と磨いたグラスを置きながら振り返ります。        客足も遠のき、静かなアンデキンバーです。
  千里 : 「昨日のことなんだけれど、と言っても別に蒸し返して怒ったりするわけじゃなくて、         ただの興味本位」        と、ことわってから。
  GM : 萌花「はい?」        きょとん、と首をかしげます。
  千里 : 「知り合いを見かけたからって、わざわざ追いかけて、         しかもそのまま道に迷っちゃうってこと……なかなかないと思うんだけれど。         ちっちゃい子ならまだしも」
  GM : 萌花「うぇぁ、そ、そそ、そんなことはないでしょう?           私、結構ありますもん、気づいたら変な場所を彷徨ってた、とか?」
  千里 : 「……それはそれで、かなり深刻に心配だけど……」        苦笑するけど。夢遊病か何かじゃないの、それ。(苦笑)        「で、ちょっと気になってね。話したくなかったら話さなくていいわ。         でも良かったらどんな感じにそんなことになっちゃったのか、教えてくれる?」
  GM : 萌花「まぁ、話すのは問題ありませんよ、といっても大したことは話せませんけど」        パタパタと手を振ってから、
  千里 : 「うん、ありがと」        頷いて、促すわ。
  GM : 萌花「えっとですねー……昨日、鶴辺先輩と売り場をうろついていた時のことなんですけど。           ――知り合い? だと思うんですけど、追いかけなきゃ、って人を見つけたんですよ」
  千里 : 「追いかけなきゃ? 義務感を感じたわけ?」
  GM : 萌花「義務感、というか……とにかく、追うのが当然、みたいな感じで……           今思うと唐突すぎるんですけど、その時はもう夢中で走っててですね。           ――気づいたら、なんか路地裏っぽい所に立ってました」
  千里 : 「不思議な話ね。その相手のことは詳しくはわからないの?         知り合い……だけれど誰だかはわからないとか」
  GM : 萌花「知り合いというか……顔は覚えがあるんですけど……誰だったかなー……?           とにかく、追って追って………それから――?           ――? えっと、ふと我に返ったら、もう追わなくていいや、みたいな?」
  千里 : 「ふぅん……。その路地裏からは、苦労したけれど帰れたの?」
  GM : 萌花「いやー、路地裏から出るのは簡単だったんですけど、           なんだか急に行かなきゃ行けない場所があるような気がして。           それを探してウロウロしている間に、気づいたら夜になってたんですよー」
  千里 : 「追いかけなきゃの次は、行かなきゃ?」
  GM : 萌花「そう、気が付いたらあの新装オープンの遊園地まで行ってて……           あうー、デートもあそこに行くつもりだったんですよー」        だー、と涙を流す萌花。
  千里 : 「遊園地……。そう」
  GM : 萌花「で、流石に拙い、と思ってその後は真っ直ぐ帰ってきたんです」
  千里 : 「つまり、道はわかっていたけれど、返るよりも優先するべき事項があると思ったわけね」
  GM : 萌花「んー、そんな感じですかねー?           ただ、迷ってたっていうのも本当で、いつまで経っても目的地につかない、みたいな?」
  千里 : 「それが随分時間を食った理由……ねぇ……」        郁子ちゃんの様子を思い浮かべつつ。
  GM : 萌花「我ながら、変な話ですよねー?」        てへへ、と照れながら頭をかきます。
  千里 : 「変な話ね。とりあえず、さっき返した携帯。今度は忘れたりしないようにね」
  GM : 萌花「はーい。今度は忘れないように気をつけます。           まぁ、たまにあるんですよ、急に走りたくなったりとか、散歩に行きたくなったりとか」
  千里 : 「それは昔から? それとも最近?」
  GM : 萌花「意識したわけじゃないんで……でも、結構前からですかねー?           欲求不満なのかなー? デートも誘えなかったし、友達誘って合コンでもしようかなー」
  千里 : 「それが良いかもね」        軽く微笑んで。
  GM : 萌花「まぁ、そんな感じで……あうー、まだ磨くグラスは一杯あるぅ……」
  千里 : 「お話ありがと。仕事に戻りましょうか。そうそう、         勝手に見繕って飾り買ってきちゃったけれど、もう一度チェックしておいてくれる?」
  GM : 萌花「うい、了解しました」
  千里 : 「若い女子大生さんのセンスで」        ウィンクを自然にして、仕事に戻るわ。        奇妙な話だけれど、やっぱり駆け出すほどと言うわけじゃないわね。
  GM : さしあたり、萌花の話はそんなところです。        では、シーンをカットしてよろしいですか?
  千里 : 良いわ。

  GM : では、次のシーンは現在絶賛時間軸がズレ中の瑞樹さんです。
  明良 : 瑞樹か。
  瑞樹 : なんと。        私か!        先生をしめる。
  GM : 瑞樹さん、前回どう行動し、はい、解りました(笑)        では、柚穂の運転で学校が見える位置まで戻ってきた瑞樹さんです。        学校を覆うフェンス、校庭、校門、校舎が見えますが、現在は人影はありません。
  瑞樹 : 「お礼参りじゃー!」        ばーんと車を飛び出して走ってこうとする。
  GM : 柚穂「ちょっ、すとーっぷ!? いきなり飛び出してどうするのよ!」        服のすそを掴んで引き止めます。
  瑞樹 : 「へぎゅっ!?」        つんのめる。
  GM : 柚穂「大体、先生が何処にいるか知ってるの?」
  瑞樹 : 「大きな声で呼べば出てきてくれる!         桂一先生ー!」
                      しーん。   GM : 柚穂「……あ、あれ?」
  瑞樹 : 「おかしい……」
  GM : 柚穂「というか、瑞樹の神経がおかしいと思う」
  瑞樹 : 「ひどっ!?         桂一せんせぇーー!!!」
  GM : 柚穂「ちょぉおおおっ!! だからー!           さっきみたいに変な生徒集団も出て来ちゃうかもでしょー!」
  瑞樹 : 「はっ!? そ、それは困る!」
                      しーん。   GM : 柚穂「……って思ってたんだけど、来ない、ね?」
  瑞樹 : 「あれー?」
  GM : 恐る恐る校舎の方を覗くものの、素敵な笑顔の生徒たちが走ってくる様子もありません。        柚穂「ど、どうしよっか?」
  瑞樹 : 「ちょうどいいや。校舎内の鐘を調べよう!         誰もいない今がちゃーーんす!」        校門よじよじ。
  GM : 柚穂「お、おっけい。じゃあ、なるべく静かに行きましょう」
  瑞樹 : 「いえす、まむ!」(小声で)
  GM : 学校は、いわゆるコの字型の建築で、問題の鐘があるのは、        校門の反対側、コの字の上辺部分の校舎裏部分です。        柚穂「ぐるっと校舎を回っていくのと、校舎内をつっきるのと、どっちから行く?」
  瑞樹 : 「まっすぐ!」
  GM : 柚穂「……言うと思った」        はぁ、とため息。
  瑞樹 : 「ごーごーごー!」        せかか。
  GM : というわけで、今朝ほど瑞樹さんも登校し、走って逃げた校舎へ向かいます。        校舎内はしん、として針の落とす音も響きそうなほどの静寂に包まれています。        下駄箱付近でも人影らしいものはなく、動くものもありません。
  瑞樹 : 「し、静か過ぎる……」
  GM : 柚穂「静かに行くの、無理かも……」        と、ここで<忍び>判定と知力判定をお願いします。
  瑞樹 : 忍びならそこそこある!        (ころころ……) 14-[6,3,1] = 4        うん。知力はまったくない!        (ころころ……) 9-[1,1,3] = 4
  GM : おお!
  瑞樹 : なん・・・だと・・・?
  GM : これはこれは、ある意味予想外。        とりあえず、ちょっと待ってください。        (ころころ……×2) = 8 , 8        ふむ、柚穂けっこう優秀だな(笑)
  瑞樹 : 優秀にもほどがある(笑)
  GM : では、静かな校舎内を、比較的音を立てずにゆっくりそそくさと進むことが出来ました。        で、その時に気づいたのですが。        柚穂「……ねぇ、なんか、校舎が静かな分、           体育館の方で人の話し声が聞こえるような気がするんだけど?」        瑞樹さんも、体育館の方で人が大勢いるような気配を感じます。
  瑞樹 : 「ほほう。言ってみるべし!」        せかかかかかっ!
  GM : 柚穂「はー、いきあたりばったりなんだからもぅ」        こそこそ。

  GM : 忍ぶことしばし、体育館まで近づくと、確かに人の話す声と大勢の人の気配が強くなりました。
  瑞樹 : 聞き耳!
  GM : 大きな声なので、近づけば普通にもれ聞こえてきます。
     『えー、冬休みになっても……羽目を外すことのないよう……節度を持って……』   瑞樹 : 「終業式くさい」
  GM : 柚穂「……そういえば、今日って終業式だっけ。           じゃ、生徒はみんな中にいるのかな」
  瑞樹 : 「今日? 今日って、24日?」
  GM : 柚穂「うん。もう何回目かも覚えてないけど、12月24日」
  瑞樹 : 「ってことは、この時間は毎日ここに集まってるに違いない……!」
  GM : 柚穂「そっか……って、拙くない? じゃあ、先生も中にいるんじゃ?」
  瑞樹 : 「いや逆に考えれば、もうすぐ学校終わりのはず!         だから先生が帰ろうとしたところをとっちめれば……」        ぐふふ。
  GM : 柚穂「でも、そうするとあの変な笑顔の生徒も自由に出歩くようになるんじゃ……?           とりあえず、どうする? 待ち伏せするにしても、どこかに隠れるとかしないと」
  瑞樹 : 終業式はあとどれくらいで終わりそう?
  GM : ふむ、既に時刻は午後になっているので、何時終わっても可笑しくないです。
  瑞樹 : 「ぬう、そろそろ終業式も終わりそうだし、鐘の調査は後にして、待ち伏せしよう」
  GM : 例年通りのプログラムなら、そろそろ挨拶を終え、教室に帰って通信簿、って流れでしょう。
  瑞樹 : 桂一先生って、帰りも校門に来てたっけ。
  GM : 流石に朝はともかく放課後ずっと校門で立ちっぱなほど暇ではありません。        一般生徒の瑞樹さんは詳しく知りませんが、さしあたり職員室で書類仕事などがあるでしょう。
  瑞樹 : 「職員室で待ち伏せ?」
  GM : 柚穂「わ、わかった……けど、他の先生もいると思うよ? それはどうするの?」
  瑞樹 : 「ぬ、考えてなかった!         ぬうー、先生って帰り車だったっけ」
  GM : 柚穂「うん、やたら高級そうな目立つスポーツカー。           って言っても、先生が買ったんじゃなくてお父さんのお古って話だけど」
  瑞樹 : 「じゃあ車で待ち伏せだ!」
  GM : 柚穂「了解」
  瑞樹 : ぴゅーん。と車のそばに隠れる。
  GM : そそくさと、今度は職員用駐車場へ。        そこには所謂乗用車のなかに、やたらと高そうなスポーツカーが一台とまっています。        っと、瑞樹さん、ちょっと駐車場についたら知力判定をもう一度お願いします。
  瑞樹 : ぬ。        (ころころ……) 9-[2,2,3] = 2        成功してしまった。
  GM : おおー。        瑞樹さん今日は絶好調ですね。        ここぞという時に外す明良君とは大違い(笑)
  瑞樹 : ふははー!
  明良 : うるせえな!
  GM : では、瑞樹さんは気づいた事があります。        先ほども言いましたが、やたら目立つスポーツカーが一台と、        他に一般的な乗用車っぽいのが数台とまっているのですが。
  瑞樹 : ふむふむ。
  GM : スポーツカーは、細かいディテールまでしっかり作られているのに、        その他の乗用車の方はなんか作りが適当です。        ぱっと見ではよくありそうな車なんですが、        よく見るとクラッチがなかったり、ウィンカーがついていなかったり。
  瑞樹 : 「なんかスポーツカーだけやけにかっちょよくない?」
  GM : 柚穂「え、そう?」        きょとんとしています。
  瑞樹 : 「ほかの車と比べると、こー、リアリティ的な意味で」
  GM : 柚穂「うーん、違いがよく解らないんだけど……」
  瑞樹 : 「ほら、ペダル少ないし、かちっかちってやるやつついてないし」
  GM : 柚穂「うーん……とりあえず。           そのかっちょいい奴が桂一先生の車なのは確かよ? 見たことあるし」
  瑞樹 : 「うむ。桂一先生の車だけ妙にリアルなのは、         先生がこの世界でリアルに存在しているからに違いない!         これは疑いがますます深まりますね……!」
  GM : 柚穂「おおー、瑞樹らしからぬ鋭い推理……!」
  瑞樹 : 「さ、どこかに隠れて先生を待ち伏せるのだー!」
  GM : 柚穂「それじゃあ、どこに隠れよっか?」
  瑞樹 : 「車の下とか?」
  GM : 別にシャコタンという訳ではないので、下に入ることは可能です。        柚穂「いざって言う時に逃げるの大変そうだけど……うん、セオリーかな」
  瑞樹 : 隠れる場所ほかにあるっけ。        「あとはー……」        きょろりきょろりと、隠れる場所を探す。
  GM : 柚穂「繁みがあるのと、後はちょっと離れるけど校舎側の角から覗くとか?」
  瑞樹 : 「先生の顔確認するなら、茂みがいいのかなー」
  GM : 長所短所として、繁みは比較的隠れやすいですが移動しようとすると確実に音がしてばれます。        車の下は非常に隠れやすいですが、とっさの行動がしにくいです。        校舎の角は隠れやすいですが、やや離れている点が注意が必要です。        あと、角は駐車場側からは隠れていますが、反対側からは丸見えってくらいですね。
  瑞樹 : 「茂みと車の下か……よし、茂みにしよう」        がささーっと隠れた。
  GM : 柚穂「うん、それじゃあ先生が来るまで隠れてよう」        ちなみに、この繁みは<忍び>判定が自動成功したことになりますが、        何か行動すると自動で忍び状態が解除されます。
  瑞樹 : 車の下は?
  GM : 自動成功は同じ、行動の自由はありますが、もし戦闘になったりした場合、        膝立ち、立ち上がり、と手間が増えます。
  瑞樹 : 戦闘が!(笑)        よし、私は車の下にもぐろう!
  GM : はーい。
  瑞樹 : 先生が来たら柚穂に教えてもらえばいいや。        脚でも分かるだろうし。
  GM : では、他に無ければ時間を進めて先生が来ます。
  明良 : キルビルを思い出した。
  GM : スニークミッションです。
  瑞樹 : 待ち体制。

  GM : 予め決めておいた合図。        そして、コツコツと歩いてくる足が瑞樹さんからも見えます。
  瑞樹 : きたー!
  GM : 足の主はゆっくりと瑞樹さんの忍んでる車に近づき、すぐ横で止まります。        ポケットから鍵を取り出そうとしているようで、現在足は瑞樹さんの目と鼻の先です。
  瑞樹 : よし、足をがっとつかむ!
  GM : 桂一?「うぉあっ!?」
  瑞樹 : そして出る。
  GM : 車の下から顔を出したら解りますが、掴んでいるのは間違いなく桂一先生です。        めっちゃ驚いていますが。
  瑞樹 : 「おお、先生だ」        立ち上がって、顔ぺたぺた。
  GM : 桂一「な、な、な!?」
  瑞樹 : 本物?
  GM : 触って真贋がわかるもんなんでしょうか、とりあえず口が裂けてたりはしません(笑)
  瑞樹 : 「おお! 本物だ!」
  GM : 現在、混乱しているのか口をパクパクさせています。        柚穂も茂みの中から出てきました。
  瑞樹 : 「まあまあ先生。立ち話もなんですし、車の中にでも」        と、鍵を勝手に借りてがちゃりとあける。
  GM : 桂一「あ、浅賀、それに嘉月、お前ら一体、って人の車を勝手に開けるな!」
  瑞樹 : 「まあまあまあ」
  GM : 柚穂「まあまあまあ」
  瑞樹 : と、先生を車に押し込んで、自分たちも乗る。        柚穂に運転させたほうがいいかな。
  GM : どっちに押し込んだんでしょう、後部座席?(笑)
  瑞樹 : 後部座席に。        んで、柚穂が運転席に!
  GM : じゃあ、柚穂は解っているように運転席に。        柚穂「適当に流しますんで、じゃあ出発!」        ぶろろろろろ。
  瑞樹 : このまま先生拉致だー!
  GM : 桂一「まてええええっ!?」
  瑞樹 : 「よしよし。これはどう考えても桂一先生的反応だ!」
  GM : うん、まぁ、普通混乱するよね(笑)        さて、悲鳴を上げたところで、この後どうする心算です?        とりあえず柚穂は車を学校の外に出し、のんびりと同じ道をグルグル回るようです。
  瑞樹 : 「で、桂一先生」
  GM : 桂一「な、なんだ浅賀? 授業で解らない所でもあったか? ちなみに金ならないぞ?」
  瑞樹 : 「正直に白状するんです」
  GM : 桂一「はい?」
  瑞樹 : 「今なら情状酌量の余地もありますよ!」
  GM : 桂一「だから何がだっ!?」
  瑞樹 : 「とぼけるなー! ネタは上がってんですよ先生!」
  GM : 桂一「何のネタだああああっ!!!?」        柚穂「瑞樹ー、それじゃ解らないって……」(汗)
  瑞樹 : 「ほら、まず柚穂を見なさい!」
  GM : 桂一「?」        運転席側の柚穂を見やると、なにやらおもはゆそうにしています。
  瑞樹 : 「何かに気がつかんのですか!」
  GM : 桂一「んー……? あっ!」
  瑞樹 : 「気づいた!」
  GM : 桂一「髪型がおさげじゃない!?」
  瑞樹 : 「ぶっ飛ばすぞぅ!」
  GM : 桂一「ま、まて、はやまるな!?」
  瑞樹 : 「年齢的なものを見るんじゃー!」
  GM : 気炎を上げる瑞樹に恐れをなすように身を竦めながらも、桂一は首をかしげます。        桂一「年齢って言われてもな……確か、俺と同い年だよな?」
  瑞樹 : 「なん・・・だと・・・?」
  GM : 柚穂「――はい?」        一瞬ハンドル操作を誤りそうにしつつも、なんとか立て直します。
  瑞樹 : 「桂一先生は実は17歳? ふけ顔?」
  GM : 桂一「誰がふけ顔か!? 俺はまだ若い! ピチピチの23だ!」
  瑞樹 : 「柚穂は私と同級生、のはず! いやさ絶対的に同級生!         つまり私も23歳!? 6回留年!?         そ、そこまで馬鹿だったっけ……」
  GM : 桂一「なにを言ってるんだ? お前は俺の生徒で1−Aなんだから、           えーと、今年でたしか16だろ……っても副担任だけどさ。           お前と嘉月が同級生なのも当たり前だろう?           先生から見ても、お前らは親友だと思ってたが?」
  瑞樹 : 「お、おちつこう」
  GM : 桂一「あん?」        不思議そうにしています。
  瑞樹 : 「先生の言動に矛盾が生じてるのか、         私の知能指数の低さがひどいのか分からなくなってきた」
  GM : 桂一「お前の知能指数が低いのは既にもう諦めたが……」
  瑞樹 : 「まずひとーつ! 先生と柚穂は同い年である!         つまり先生も柚穂も23歳! OK?」
  GM : 桂一「そうだな」        うんうん、と頷きます。
  瑞樹 : 「そして柚穂と私は同級生! 先生が担任の1−Aの生徒!         つまり柚穂と私は16歳! OK?」
  GM : 桂一「担任じゃなくて副担任な」
  瑞樹 : 「どっちでもよろしい! 数値的なことですよ!」
  GM : 桂一「おお、浅賀が頭のよさそうな発言を」        先生は嬉しいぞ、と頷く。
  瑞樹 : 「で、この二つの情報を元に式を組み立てると!」
  GM : 桂一「おう、組み立てると?」
  瑞樹 : 「先生の年齢=柚穂の年齢=23」
  GM : 桂一「おう、あってるあってる」
  瑞樹 : 「私の年齢=柚穂の年齢=16         先生の年齢=私の年齢=柚穂の年齢=23=16に!」
  GM : 桂一「おう、矛盾が生じるな」        感心したように頷きます。
  瑞樹 : 「今まさに先生の言動に矛盾があると証明された!」
  GM : 桂一「そりゃあ簡単なことだ、浅賀」
  瑞樹 : 「どういうことだ先生ー! って、簡単?」
  GM : うんうん。
  瑞樹 : 「つまり先生は犯人?」
  GM : 桂一「お前が何をもってして犯人と言っているのか、先生はよくわからんが」        チラッと、腕時計を見やる。
        からーん。   GM : 桂一「さっきの矛盾の答えは単純なことだぞ」
        からーん。   GM : ジワジワと、周囲の風景が変化していきます。        と、同時に、先生の身体がうっすらと薄くなっていきます。
  瑞樹 : 「せ、先生!?」        先生の腕の掴む!
  GM : 桂一「つまり、だ」        すっ、と。        掴もうとした腕はすり抜け、
               「これは――ただの夢なんだよ」   GM : ふ、と。        その姿は車の中から消えてしまいました。
  瑞樹 : 「犯人は先生だったか……!」
  GM : 柚穂「え、え……?」
  瑞樹 : 「柚穂?」
  GM : 柚穂「え、あれ、せんぱい?」
  瑞樹 : 「せんぱい?」
  GM : 呆然と、消えた先生を凝視し、っておおう、運転中だった。
  瑞樹 : 「柚穂ー! 前前ー!!」
  GM : 柚穂「っ! う、うん」        律儀にウィンカーを出し、ゆっくりと路肩に停車します。        柚穂「消え、ちゃった、ね?」
  瑞樹 : 「夢とか言ってた」
  GM : 柚穂「は、はは、寝てるのかな、私たち……」
  瑞樹 : 「ならば起きる手段を見つけるのみー!         とにかく! 先生は何か知っておる!         明日必ずや捕らえてみせる……」
  GM : 乾いた笑みを浮かべるしかない柚穂は、そんな瑞樹を見て少しだけ生気を取り戻し、        柚穂「ポジティブだね……ん、見習わないと!」        再び、車を発進させます。
  瑞樹 : 「ポジティブさが私のとりえの一つでござる」
  GM : 柚穂「瑞樹、次はどこに行こうか?」
  瑞樹 : 「次? 次は……         …………どこいこう?」
  GM : 柚穂「うぉい!?」
  瑞樹 : 「おおおおお落ち着けーい!」
  GM : 血走った目で瑞樹をみやる柚穂は、ややハイになっている模様。
  瑞樹 : 「鐘を一つずつ回るのが無難ではないかと愚考します!」
  GM : 柚穂「うし、それ採用! 丘の上の教会、学校の校舎裏、遊園地、どこから行く?」
  瑞樹 : 「遊園地から行こう。最近だし」
  GM : 柚穂「おっけい!」        ぶろろろろ。        車を運転し、二人は一路、新装オープンする遊園地シャングリ・ラを目指します。


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