・水彩度


   七頁目


三日前。

 月曜日。
 学校へ行った。
 卯生は欠席だった。
 毬雲とは会わなかった。

 渡砂はもう居なかった。言うまでもない。



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二日前。

 火曜日。
 学校へ行った。
 卯生は欠席だった。
 ビブへ行った。毬雲と会った。
 適当な雑多を会話した。
 ずっと描いていた絵を完成させた。
 と言うより、完成したことにした。

 毬雲には見せていない。



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昨日。

 水曜日。
 学校へ行った。
 卯生はこの日も欠席だった。
 毬雲とは会わなかった。
 そのまま帰宅。

 夜に。部屋を暗くして、泣いてみた。
 それが自然だと思ったし、そうしておく必要を感じたからだ。
 理由はいくつもある気がしていたが、実際数え上げると片手で事足りてしまいそうで、明確にリストアップはしなかった。名分など並べなくても、涙を流せる程度には悲しかったし……むしろ、痛かった。ありふれた言い方でこの表現はむしろ嫌いなくらいだったが、胸が痛かったのだ。ねじ切れるようだった。
 選択の代償、後悔と懺悔、覚悟に自覚。
 痛くないわけがない。
 結構な量の涙が零れた。それでも滂沱の涙とするには、いささか不足していた。こんなものか、と思った。口にも出して、こんなものか、と言った。こんなものだった。
 もう、後が無い。そう、何も無い。
 悲しみゆえに涙することは、これから一生無いだろう。
 僕は確信しながら、床についた。

 明日で終わる。






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